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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第5章 ランドバルク王国王女イグレーヌ
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02

「イグレーヌ姫を逃がしただと!」

 王座にすわった青年が声を荒げる。

 彼がブラッドリー王、ランドバルク王国の国王だ。

 1か月前に急逝した前王をついで玉座に座っている。

 

「ランスロットが右腕を落として、隙を作り姫を救ってにげたのです。

 黒騎士の隊長がやられました」

 黒騎士の一人が報告をする。


「この役立たずどもが。

 それで、やつらはどこに向かった」


「深淵の森に入っていきました。

 あそこに迷い込んだら戻ってこれないでしょう」


「やつらが、迷って森の中で死んでくれる…か。

 ばかもん!そんなことあてにできるか!

 やつらにおびえながら過ごせっていうのか?」

 黒騎士のところにテーブルの上の食器をなげる王。

 皿は黒騎士に当たって、床に落ち割れる。


「まあまあ、ブラッドリー王」

 5人の道化師が王をなだめる。

 太った男、小さな男、ひょろっとした背の高い男、妖艶な女、普通体形の男。

 その中の太った男が王に話しかける。


「だいじょうぶですよ。

 王には我々5本指の悪魔がついているんですから。

 剣王ランスロット、たしかにやっかいな男です。

 しかし、しょせん人間です。

 我々悪魔に勝てるわけはありません。

 それに、利き腕をなくしていると聞きます。

 簡単なことです。

 我々が姫を殺して差し上げましょう」

 太った男は胸をたたく。


「それでは、ピーター。

 お願いします」


「わかった。

 おいらが殺してくるよ」

 いちばんのちびが前に出る。

 まるで10歳くらいの子供の身長だ。

 ゴブリンくらいの大きさ。

 緑色の服に緑の三角帽子。


「子供一人で大丈夫か?」

 騎士の一人が心配そうに言う。


「大丈夫だよ。

 3人くらい」

 ピーターはそう言うと、騎士とすれ違う。

 そのとたん、騎士の首がごとりと床に落ちるのだった。

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