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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第3章 隠者ブラックウッド
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 苦労して誤解をとくことができた。

 否定すれば否定するほど、ボケてると思われた。

 とにかく、なんとか誤解は解けた。


 ここに住んでいる少年はアッシュ、少女はミリアと言う。

 住んでいるのはこの2人だけ。

 森の中で途方にくれているところを猫ちゃんにここに連れてこられたらしい。

 アッシュは剣士だが、猫ちゃんに魔法を使うことを教えてもらって炎の魔法剣士となっている。

 ミリアは水系魔導士だ。

 この子も猫ちゃんに魔法の使い方を教えられている。

 まだ、若いがロラン王国の上級魔導士よりも強い。

 魔力の流れを感じる方法を知っていて、効率よく魔法を使うことができるのだ。

 猫ちゃんの魔力の使い方を学んでいるのだ。

 わしもこの魔法を学べるのかと思うと期待に胸が膨らむ。

 そう、わしはまだまだ魔導を高めることができるのだ。


 それと、この町。

 古代の技術がふんだんに使われている。

 それは現代でもなしとげられていないものだ。

 原理からして、わしらの技術とちがう。

 ひとことで言えば、魔法を道具に込めることができるのだ。

 これは王国でわしも研究していたものだ。

 魔導コンロ、魔導湯沸し器そういうものを開発していた。

 王国には魔導が使えないものでも使える武器を作ると嘘をついてだ。

 そんなもの作ったら王国はあらゆるところに喧嘩を吹っ掛けるだろう。

 作れないことはないが、わしは絶対に作らないと決めていた。

 この町には、わしの求めた魔道具が実現されていた。

 水道、コンロ、風呂。

 それから、人間に仕えるゴーレム。

 まさに人間のための魔導であった。

 

 それから、地下にある黒い水からエネルギーを取り出す技術。

 わしの作った魔道具は魔導士が魔法を込めなければならなかった。

 それが、実用化のネックになっていた。

 ところが、それがこの黒い液体から取り出せるとなったら、技術は飛躍的に進歩する。

 

 わしはこの町に骨を埋めよう。

 それは技術の発展に貢献すると同時に、バカ者共からこの技術を守ることでもある。

 ロラン王国がこの技術を手に入れたら、とんでもないことになるだろう。

 ゴーレムの一体でも彼らの自由にできたら。

 

 これは魔導士としてのわしのライフワークだ。

 そして後進の指導。

 ミリアという娘、なかなかの魔力量、魔力の才能がある。

 すぐにわし以上の魔導士となるだろう。

 彼女にわしの魔導のすべてを教えよう。


 そして、なにより、ここには猫ちゃんがいる。

 最高じゃないか。

 わしは猫ちゃんが大好きなのだ。

 

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