魚介

作者：ラー油

こんにちわこんにちわ。

　海、大きな海。どこまでも続いていて果てしないの。ほら、魚介が泳いでいるわ、とても美味しそう。スイミー、黒い魚。それは私よ。あらあら、よく見たらスイミーじゃなくてあれは海うさぎじゃない。隕石の影響かしら、いえ雷のせいね。ほら、空からもお菓子が降ってるわ。

　船を漕いで海原に出て水平線の彼方に旅に出るのよ、目的地は海底火山。ん、あれは漂流者。どうしましょう、助けないと。あら、こんなところに釣竿がそれ。

「こぼぼぼぼぞ！」

「あら、水を飲んでいらして？あら、これは違うわ。漂流者じゃないわ、海に捨てましょう」

　漂流者を海へぽい。これはリリースで環境にもエコね、いいことをしたわ。あらあら、海底火山が噴火。ドカンと噴火、お空を晴れ晴れスイミー。そうかそうか君はそういうやつだったんだね、これはエーミール、私は英雄。

　虫さんが空を飛んでいるわ、カエルさんも元気ね。カエルさん手紙をどうぞ。いらないなんて言わせないわ、だって私の手紙だもの。もし受け取らないなら燃やすわ、手紙ごとね。嘘よ、そんな怖い顔しないでちょうだい。パクリ、ドロンドン。

　十五の私は手紙を受け取るかしら。大人の私も、いえ私は子供ね。成長促進剤で15になりましょう。あれ、体が縮んでしまったわ、これではメガネよ。私は体が大きくなりたいの、地球よりもでかくなって征服してやるのよ。私が世界を変えてやるのよ、そうして世界に一つだけの花になるの。花壇って好きですからね。薔薇もチューリップも綺麗に咲いて私を見習っているの。全人類がひれ伏すの。

「へいお待ち！」

　美味しい魚介がバクり。ばくんばくん爆弾。さようなら、大将さん。へい、お待ちあなたの人生。

さようならさようなら。