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邂逅、全裸、ポコチン、戦闘

どうやら、破壊された壁の穴に僕は転がり込んだらしい。


立ち上がり、前をみれば、抱き合う女性ふたり、百合男子でもある私の脳は非常に喜んだが、


それ以上に明らかな異質を僕に警告していた。


太い脚、突き出した腹、白亜のレスラーマスクに走る深紅のライン。


そして、皮下脂肪に覆われた、慎ましやかな「男性器」


変態?


いや、それ以上に見るべきは手元。


なにも武装を持っていない。


さっきの爆発はなんだったんだ?まさか、素手で?


先ほどから大量の情報をを整理していた、僕の8ビットの脳みそはもう限界を迎えた。

もうこれは当人に聞くしかない。


「お前は誰だ?」


聞きたいことは冗談抜きで山のようにあったが、出てきた言葉はそれだった。


「私はアンエンプロイヤー、失った者だ。」


その瞬間、地面がゆれるほどの踏み込みと同時に男は身をかがめ突進してきた。


俺はそれをもちろん回避した。


位置関係を整理しよう。


僕は崩れた壁を後ろにしていた。


当然、男は宮殿から真っ逆さまに落下。


巨体が空気を切り裂き、風が吹く。


アイツには脳みそとモラルと羞恥心が足りなかったみたいだ。


気を取り直して、


後方に一回転。


「さあ!お嬢様方!もう大丈夫!私が助けに参りましたよ!(大嘘)」


この時点で俺のクーデタは失敗が確定していた。


頼みの綱のあの全裸中年男性が死んだからだ。


となれば、あとはこの方々を救った功績でlet`s助命嘆願、なるべく位の高い方々であることを祈ろう。



そう思うが早いか遅いか、またもや爆発音が響いた。


音の出どころは?


下?


不味い!


俺は二人を抱き上げ、扉を開けた。


轟音。


俺たちは爆風で吹き飛ばされ、議会と王宮の連絡通路に打ち付けられた。


「あいつ、ほんとに人間か?」


見るも無残にその一角を破壊された王宮に対して、


対照的に男の体は傷一つ、ついてはいなかった。


だが状況は変化した。


ようやく王宮の騎士たちが到着し、男に対して槍衾を形成したのだ。


流石の男も自分に向いた無数の槍を無視はできないだろう。


だが男は、悠然と槍衾に対して歩を進めたのだ。


警戒を強める騎士たち、なおも進む男。


その距離が1mほどに縮まったとき、騎士たちが仕掛けた。


訓練された動きで、槍を一斉に突き出した。


男は騎士の足元を潜り抜けた。


動揺が騎士たちに伝播する。


そこからは鮮やかと形容するしかない。


男は手のひらを広げ、騎士全員を一人一人張り倒していった。

























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