56話 生き残るために
最初の方はシオン視点になります。
クープの街中にサイレンが響き渡る。
仕事中の夫や、家事をしている妻。路地裏で遊ぶ子供たち。皆が手を止め、その音の意味を考えた。
*
耳が良すぎるシオンは、慌てて耳を塞ぐ。
魔力で動かす仕掛け、"魔道具"により拡声された音は、脳に強い危機感を植え付ける音色だった。街の非常事態で鳴らすと取り決めてあったものだが、実際に鳴らすのは今回が初めてらしい。
そのサイレンの後、シャルの拡大された声でアナウンスが入る。
「緊急事態です。住民の皆様は、ただちに決められた避難場所へと避難して下さい。また、避難の際には、ダンジョンの入り口には決して近付かないよう、その周辺を避けて避難して下さい。
騎士団の面々へ、緊急召集です。第一部隊から第四部隊は避難所の警備。それ以外の部隊は完全武装にてダンジョン前へと集合してください。また、レベル23以上の冒険者の皆様へ緊急任務を通告します。直ちに戦闘体制を整え、ダンジョンの入り口へと向かって下さい。なお、連絡通路は現在崩れて通れなくなっております。皆様には慌てず、速やかに避難場所へと避難して頂きますようお願いします。繰り返します………」
避難所は冒険者ギルドを合わせて四ヶ所あるらしい。各施設はどれも多少は籠城できるくらいの頑丈さはあるようだ。そして何人かは騎士団員を防衛に回すとの事。
シオンが冒険者ギルドの外へと出ると、冒険者達がぞろぞろとダンジョンの方向に向かっていた。調査隊の面々を始めとして、一刻の猶予もないと分かっている者達が走っている中、半信半疑で仕方ないといった様にだらだらと歩いている者もいる。
こやつら………全員殴り飛ばしてやろうか!
「アル!お主はまず、エルサかギャニングとルスタンに行って、回復薬をありったけ取って来るのじゃ!」
「分かった!」
「余分に持てたら精神回復薬もじゃ!それからエルサにあのマンティコアの解毒薬を大量に作るように伝えるのじゃ!妾は先にダンジョンの入り口に行く!」
アルに指示を飛ばすと、シオンはすぐにダンジョンの方へと向かった。ダンジョンの入り口が開いてから、既に五分ほど経過している。しかしまだ魔物が出てくるまでには時間があるはず。それまでに迎撃の態勢を整えなければ。
そんな予想とは裏腹に、シオンがダンジョンの入り口に到着した時、既に何体かの魔物が這い出してきていた。
先に到着していた元調査隊の面々が戦闘しているが、ダンジョンの入り口からどんどんと魔物が出てきているため、場は混乱しかかっている。
「もう出てきおったか!」
シオンは手近で戦っていたカーティスに、背後から飛び付いて、頚部を腕力で無理やり捻じ切る。
幸い、ダンジョンの入り口は百メートル程の範囲を石壁で囲われている。現状では、まだこの中で留める事が出来ている様だ。しかし入り口から出てくる魔物の勢いを見ると、魔物の数が冒険者達の数を上回るのも時間の問題だろう。
こちらの援軍はと言うと、シャルの放送に半信半疑だった冒険者達が後ろから次々と到着しているが、入り口で立ち止まって何故か入ってこようとしない。
単純に怖いのだろう。魔物の数も数なれば、彼等が戦った事のない階層の魔物も混ざっている。
「何をしとるんじゃ!早う手を貸せ!まだまだ出てくるぞ!」
デュラハンを蹴り倒しながら喝を浴びせかけるが、それでも彼等は動こうとしない。
シオンは心底腹が立った。
あの群れに突っ込んで、手当たり次第に戦場に投げ飛ばしてやろうか。そこまですれば嫌でも戦わざるをえまい。
そんな考えが浮かぶ程に。
「お前等ァァァァァ!!!こんな小娘まで戦ってるってぇのに、お前等は指咥えて見てるだけかオラァ!お前等何のために冒険者になったんだ!魔物と戦うためじゃねぇのか!」
その声は、やはりベルモンドだった。
自身もヘルハウンドを斧で蹴散らしながら、ダンジョンの悲鳴にも負けない程の大声で怒鳴りあげる。
「普段は煙たがられてる!俺達が!唯一!世間に!恩返しできる!チャンスだ!ここで逃げた奴は二度と冒険者って名乗るんじゃねぇぞぉぉぁあぁあらぁっ!!おらぁ!この!魔物!風情が!出しゃばって!くんじゃねぇぇ!」
斧を振り回しながら叫ぶ声が広場に響く。後半は魔物に当たり散らしながらの罵詈雑言であったが、その言葉は冒険者達の心を揺さぶる。
「なァにやってんだゴラァァァ!!!
戦え!野郎共がァァ!!緊急任務だって言ってんだろォが!三秒以内に前に出なかった奴はギルドマスター権限で冒険者カード剥奪して私の奴隷にするぞゴラァ!」
その声は日和見集団の後方から聞こえてきた。
聞いたことある気もするが、誰の声だか分からない。しかしその叱咤は確かに、その集団の背中を乱暴に押し出した。
いや声だけで無く、実際に何人か冒険者が投げ飛ばされてくるのが遠目に見えた。
「ぎゃあぁぁぁあああ!」
「やべぇ!後ろにも魔物だ!」
「い、行くぞォォ!」
「とにかく前に進めっ!」
「ビビんな、俺!」
「盾役前出ろォ!」
「魔術師と弓士!誤射に気を付けろよ!!」
「レベルの高い魔物は囲んで戦え!」
日和見集団が戦場へと雪崩れ込むと、形勢は一気に変わる。その火付け役となったシャルは、後方から冒険者達の指揮を取っていた。
一体の魔物を数人で囲んでタコ殴りにする。びびっていた冒険者達も調子に乗ってきて勢い付いてきた。
このまま駆逐できる。誰もがそう思った。
このペースで出てくる程度であれば、こちらの人数が圧倒的に有利だ。そんな雰囲気すら流れる。
しかしシオンだけは、ダンジョンの入り口から徐々に強くなる臭いに気付いていた。
「シャル!徐々に臭いが強くなっておる。確実に近付いてくるぞ」
「今はこの魔物達の相手で精一杯よ!ところでアル君はどこなの!?彼の力も必要よ!」
「アルはエルサの店に行って回復薬と精神回復薬を持てるだけ持ってくるよう伝えてある!あと数分で戻ってくるはずじゃ!」
「それならあなたは遊撃に回って!危なそうな冒険者をフォローして頂戴!」
「全く………世話の焼ける事じゃ!」
"空間把握"を使ったアルほどではないが、シオンも乱戦はお手の物だ。その場を見渡しながら、未来予知にすら近い動きで、冒険者の背後から今にも噛みつきそうなヘルハウンドを殴り飛ばす。
アル…!思ったより時間がないぞ!奴はもうそこまで来ておる………!
*
「エルサ様ならアレクサンドリアの家に滞在して頂いています!一緒に行きますわ!」
アルがシオンの背中を見送ると同時に、ジュリアがエルサ達の所在を教えてくれた。
シオンなら大丈夫だ。アルは全力でアルの出来ることをする。アルにしか出来ない事を。
「アレクサンドリア家の屋敷ってどこ!?」
「街の端ですわ!歩いて二十分程です!」
「ごめん!ちょっと急ぐよ!」
アルは足のそんなに早くないジュリアを担ぎ上げる。
まさかこんな事をする日が来るとは思わなかったが、いわゆるお姫様抱っこだ。ジュリアが何か言う事で赤面する前に、アルは【瞬間加速】を入れる。
屋敷には、すぐに到着した。
体感では三分もかからなかったが、実際には自信がない。
その時、遠くで爆発があった。あれは、ダンジョンの入り口の方向だ。煙が上がり始める。もう戦いが始まっているんだ。
「だめですわ!屋敷の者も全員避難しております!」
「どこに避難してるか分かる?」
「最も近いのは街の集会所です!そこかと!」
アルは再びジュリアを担ぎ、案内して貰いながら走り出す。
遠くで聞こえる爆発音や怒声に、皆の無事を祈りながらとにかく走る。
「アル様………」
「何!」
「おしり触ってます………」
「ご!ごめん!」
………とにかく走る。
「すみません!エルサさんいませんか!」
避難所に到着すると、全員の視線を集めるくらいに大声を出した。しかし反応した人達の中には見当たらない。
「誰だあいつ?」
「あんた冒険者か?」
「あ!ジュリア・アレクサンドリア伯爵令嬢様ですよね!?外はいったいどうなってるんですか!?」
「さっきの音は何なんですか!?」
注目を集めたのが悪手だったか、不安に駆られた人達に詰め寄られ、あっという間に住人に取り囲まれてしまった。いかに神経の図太いクープの住人と言えども、パニックになっている。
「すみません!外は大丈夫ですから!皆さん落ち着いて下さい!人を探してるんです!」
「一体何が起きてるんですか!?」
「こんな事今まで無かったのに!」
「いつまでいればいいんだ!」
「食べ物や水は届くのか!?」
「皆さん!!!注目!!!!」
空気がびりびりと振動した。
その声の発生源はアルの真横。アルよりも小さな身体のジュリアからだった。その声には、アルでさえたじろぐ程の有無を言わさぬ迫力があった。
避難所が静まり返る。
「私、アレクサンドリア伯爵家の一人娘、ジュリア・アレクサンドリアから現状を説明します!
現在、ダンジョンより魔物が、この私達が住む大地へと出てきています!数はまだ知れません!果たして私達冒険者が、どこまで出来るのかも分かりません!ただ私達は全力を尽くします!それは、冒険者となった誰もが誓っていることです!
私達は今、エルサ様と言う高尚な錬金術士の方を探しています!彼女の作った回復薬が必要です!彼女の力があれば、私達は何度傷ついても戦えます!戦うことを約束します!どうか、彼女を探すために皆さんの力をお貸しください!」
ジュリアの言葉を聞いて、反論する者はいない。胸ぐらをつかまれていたアルも、謝罪とともに放してもらえた。とりあえず、パニックで押し潰される事は無くなったみたいだ。
「エルサっつったら、どんな人だ!?」
誰からか分からなかったがそんな声が上がる。どうやら話を聞いてくれる。チャンスだ。
「カラフルな白衣の様なものを着てます!身長はジュリア伯爵令嬢様と同じくらいです!」
「あ!それなら冒険者ギルドに行くって行ってました!でも、もしかしたら人違いかも知れないです!その人って言うのが、まだ年端のいかない女の子みたいな方でしたので………」
アルとジュリアは顔を見合わせた。
「「それだ!!!」」
*
「うぉおりぁぁぁぁぁああああ!」
ベルモンドは、数十秒の間斬り合ったナーガの胴体を、斧で横に両断する。上半身の女性の部分だけが転がっている様子は、かなり猟奇的にも見えるのだが、今の状況で気にする者はいない。
パーティ内では盾役のベルモンドだが、盾を持たないスタイルはかなり攻撃的な部類だ。攻撃役と並ぶほどの攻撃力を発揮する代わりに、身体はズタズタになる事が多い。
今回もナーガ一体とやり合うのに、傷だらけになっている。
戦場を見渡すと、この石壁で囲まれた百メートル内は地獄絵図だった。ダンジョンの中と違って、倒した魔物の死体が消えないと言うのも、そう思ってしまう要因の一つだろう。気を付けながら立ち回らないと何かに躓きそうになる程に、死骸が散乱していた。
冒険者には、今のところ死んでいる奴はいない………ように思う。
その立役者は間違いなくシオンだ。
こちらで戦っていたかと思えば、数秒後にはあちらにいたりする。恐らく、劣勢にある冒険者を手助けして回っているのだろう。ベルモンドもナーガと戦闘中に一度、背後から襲い来るスタンピードから助けられた。どうすればそんなに戦場全体を把握できるのかと言うほどの、驚くべき視野の広さ、判断能力だ。
そしてシオンの獅子奮迅の活躍があっても、戦況はようやく五分だった。
余裕のあるパーティはあまりない。向かい合う魔物を倒したとしても、すぐに別の魔物が入り口から這い出て来るのだ。
らちがあかない。
かく言うベルモンド自身も、一度回復を挟まねばならなかった。
石壁で囲まれた戦場から離脱すると、近くの騎士団の詰所に駆け込む。中には傷を負った冒険者達や騎士団員が数多くいた。ほとんどは軽傷。座って回復薬の効き目を待つくらいはできる者だ。重傷で横たわる者は片手ほど。その者には回復術士が魔法と併用して治療にあたっている。
ベルモンドも並べておいてある回復薬を一瓶取り、一気に煽った。
ギルドの在庫分と、街中の錬金術士からかき集めてきた物だ。横には精神回復薬も並べて置いてある。各百五十本ずつくらいはあったが、既に半分近くまで減っている。
ベルモンドは回復を待つ時間ももどかしいと、再び戦場に戻る。
自身のパーティメンバーは他のパーティの手助けをしていた。彼等に声をかけると、ベルモンドは追加で現れたアラクネの注意を引こうと歩き出す。少しでも魔物を倒す。今はそれしか出来ることはない。呼吸を整え、斧を担ぎ直す。
ズズ………
自分の足音とは別に、振動がする。
思わず立ち止まった。
ズズ………ズズ。
間違いではない。
攻撃役達の手が止まる。
そして皆の視線は自然と、ダンジョンの入り口へと集まった。
燦々と照りつける太陽の光が強く、ダンジョンの入り口は暗闇に包まれている。
………が。一瞬。"目"が見えた。暗闇の中に浮いている。
その目は憎悪や憤怒と言った感情を体現するかの様な激しい瞳。それは、錯覚だったのかと思うほどすぐに見えなくなった。
「正面回避!!!」
突如響いた声は、かの少女の物だ。
ベルモンドは自身の直感と彼女の言葉に従い、全力で回避行動を取る。
視界の端で、ダンジョンの入り口が煌めいた。
無数の黒い棘が、すぐに動けずにいた冒険者達を撃ち抜く。
床は針だらけとなり、その中に冒険者達が倒れ込んでいた。棘は深々と突き刺さり、防具を貫通している者もいる。
一気に十人近くの冒険者が戦闘不能になってしまった事を悟る。
そしてついに、その魔物はダンジョンから姿を現した。
狂気を帯びた瞳に、多くの者は動けなくなる。
全てを揺るがす咆哮に、何人かの者は腰を抜かす。
マンティコアはついに青空の元へと解き放たれた。
誰もが刮目し、腰が引け、微動だに出来ないでいる中。
ベルモンドはその詠唱を聞いた。風が吹く様な微かな声で、ベルモンドの恐怖心をふわりと拐っていく。
「【風鎧】」
今までより一段と速く、銀色の影がマンティコアへと飛び付いた。そしていつかの様に、顔面に飛び蹴りをくらわせたのだった。あの時は僅かによろめいただけであったマンティコアは、今度は大きく弾かれる。
「こいつは妾が止める!今まで通り雑魚をやれ!余裕があるならこいつに魔法を撃ち込むのじゃ!………ほれ!何をしとる!早う動かんか!」
飛び蹴り一発で、完全にマンティコアの敵意を自分に向けた。
最初からマンティコアが現れればそうするしかないと分かっていたのだろう。
……………何て奴だ。
「そこの怪我人を運べ!俺達は雑魚優先だ!どんどん来てるぞ!あの嬢ちゃんに負けんじゃねぇ!!!」
声を張り上げ、冒険者達を奮い立たせる。
しかし言葉通り、ダンジョンから出てくる魔物は先程よりも多くなっている。シオンがマンティコアに付きっきりとなった上に、冒険者の数も減っている事で、明らかに負担が増えていく。
「自分の役割をこなせ!」
状況は確実に劣勢に傾き始めた。奮戦していた冒険者達が、魔物の猛攻を受けて次々と倒れていく。
「魔力残ってる奴は入り口に向かってありったけぶちこめ!!」
必死に周りの冒険者と、自分自身を鼓舞する。
シオンの方も前回とは違って体調は万全ながらも、やはりかなりのレベル差なのだろう。厳しい戦いを強いられている。両者の動きを見れば、マンティコアは明らかにスピードとパワーが違うのが分かる。それをあそこまで均衡している様に見せているのは、シオンのとんでもない戦闘技術だ。
「怪我人は運び出せ!まだまだ来るぞ!絶対に外に出すな!」
いくら声を張り上げようと、限界は来ていた。止めどなく増えていく魔物達に押し潰されそうだ。五種類や六種類もの魔物が一斉にベルモンドへと迫ってくる。斧を大振りして少しでも時間を稼ぐが、焼け石に水。
「諦めるな!死んでも通すな!」
ついに、ベルモンドの斧が弾かれる。そこにデュラハン二体の剣が振りかぶられた。
その剣についた赤い錆が見える。
あぁ、酒が飲みたい…………。
綺麗な女を抱きたい………。
だめだ、死ぬ。
「おいおい…。どうせならもっと綺麗な剣で殺ってくれよ」
我ながら、自分らしい最期の言葉だと思った。
「すみません、遅くなりました」
そんな声がした。死の淵にあるベルモンドの心境とはかけ離れた、何の気負いもない落ち着いた声。
「【盾】」
振り下ろされたデュラハンの剣は"黒い盾"に難なく止められる。
「【斬撃】!」
回転とともに凄絶に振るわれた二本の剣は、空中に黒い軌跡を残しながら、二体のデュラハンをいとも簡単に沈めた。巨体が倒れ込む振動に、周りの魔物達も集まり始める。
しかし彼はその冒険者らしくない華奢な身体で、次々と迫り来る魔物達を弄ぶ様に斬り刻んでいく。魔物の攻撃も、面白いように当たらない。双剣と言う、調子に乗った新人冒険者くらいしかしない様なスタイルでありながら、まるで演武の如く様になっている。
「これ!」
魔物の攻撃を回避しつつ、ベルモンドの斧を拾って投げて寄越す。あの量の魔物に囲まれながらそんな余裕まであるのか。
「みんなも来ましたよ!やっぱりエルサさんの回復薬すごいんだな………」
さらには、逆さ宙返りをしながら、ベルモンドの後ろをゆび指して笑っている。
と言うより"みんな"………?俺達以外にだれが
「「「「「「うおぉぉぉおおおぉぉぉぉ!!!」」」」」」
屈強な男達の集団がこちらに向かってくる。
彼等は、負傷した冒険者達だった。騎士団の詰所で、回復薬を使って治療していたはずの面々。その数は全体の約半数に及んでいたが、その全員がそっくりそのまま戻ってきたかの様な数だ。
「なんだあいつ等………。まだ元気有り余ってんじゃねぇか!!!」
冒険者達が戦場へと雪崩れ込む。これでやっと、この数の魔物に対抗できる。ベルモンドは再び立ち上がり、斧を片手に吠えた。




