二章までの登場人物・各種設定など
【度量衡】【登場人物】【魔法&詠唱】を記載してあります。
【度量衡】
・ミリ = ルス
・センチ = レンテ
・メートル = リーギス
・グラム = ゼルン
・キロ = メト
・トン = ゾグ
・リットル = ラッテン
〈例〉
キロメートル = メトリーギス
キログラム = メトゼルン
ミリリットル = ルスラッテン
【登場人物】
・ローズ ♀(♂)
前世では引きこもりの三十路童貞クズニートだったが、幸運にも幼女転生を果たした。
紅髪碧眼で顔立ちも整っており、本人は結構な美幼女だと思っている。
二章終了時点では四歳半くらいだと自認しているが、正確なところは不明。
・レオナ ♀
ローズの名付け親。人間と竜人の混血児。
奴隷であっても笑みの絶えない幼女だったが、それは無垢な性格に起因する健気さの表れだった。
栗色の髪がよく似合う美幼女で、登場時の年齢は四歳。
・マヌエリタ・ラヴァンディエ ♀
元グレイバ王国貴族の血を引く幼女。通称リタ。享年七歳。
類い希なる賢さと優しさによって幼女王アウロラの圧政から奴隷幼女たちを解き放ち、平和政権を樹立する。
ローズの変態性をも受け入れる懐の深さを見せるも、堕ちた幼女王の逆襲により、マウロの魔弓杖で殺されてしまう。
・アウロラ ♀
かつて奴隷幼女たちの頂点に君臨した幼女王。?歳(ローズが見たところ七歳くらい)。
マヌエリタに下克上されてボッチ化するも、ノビオ(カルミネ)と接触したことで悪堕ちし、幼女帝として復活する。
ノビオ(カルミネ)と共に逃亡するも、魔人幼女と謎の女に襲撃されてしまう。
・カルミネ ♂
ハリウッド級の超級イケメン(ローズ談)。二十三歳(初登場時)。
元猟兵であり元遺跡探索者であり指名手配中の幼女偏愛者。
他人の機微に聡い慧眼と魔力活性を察知する第六感を有するが、幼女に恋したことで慧眼が曇った。
・マウロ ♂
奴隷幼女の監督役。顔に傷のある中年親父。?歳。
マヌエリタを平気な顔で惨殺し、その後、金のためにレオナを奴隷商人へ売り飛ばそうとする。
しかし、結局はカルミネの黒炎魔法によって焼却された。
・イーノス ♂
翼人の男。三十五歳(初登場時)。
かつてテッドという顔も知らないクソ野郎が切っ掛けで人生が狂い、絶望の淵に追い込まれる。
猟兵生活を経て奴隷幼女たちの監督役の一人になるも、マヌエリタの惨死によって死にかけていた心が覚醒する。
・エリアーヌ ♀
金髪翠眼の美魔女。人間、十九歳(初登場時)。
プローン皇国に属する軍人で、任務でオールディア帝国に派遣された。
生真面目な一方、女性らしく優しい心を持つ。
過去の一件が原因で男嫌いになっていたが、帝国でロックたちと行動を共にするうちに少しだけ緩和する。
・フラヴィ ♀
猫耳美少女っぽい獣人の美魔女。二十二歳(初登場時)。
プローン皇国に属する軍人で、任務でオールディア帝国に派遣された。
やや気怠げな顔をしていることが多く、発言は直截的で性格は割と淡泊。
ローズによって長年大事にしてきたツインテールが吹き飛び、色々吹っ切れた模様。
・ロック ♂
一見するとDQNの青年(ローズ談)。人間、二十三歳(初登場時)。
プローン皇国に属する軍人で、任務でオールディア帝国に派遣された。
普段はいい加減な性格だが、やるときはやる男。
フラヴィとは昔なじみであり、既婚者で二児の父。
・オーバン ♂
黒い翼を持つ翼人の中年親父。四十五歳(初登場時)。
プローン皇国に属する軍人で、任務でオールディア帝国に派遣された。
男にしては背が低く、巌のような顔に愛想はないが、いつでも冷静。
既婚者であり、二児の父であり、祖父でもある。
・ガストン ♂
毛深い獣人の中年オヤジ。
リリオの町で《涼風亭》という宿を営みながら、裏ではエリアーヌたち工作員を取り纏める。
見た目に反して博識であり、多くの言語を修めている。
・ルイク ♂
翼人の青年。
疑心暗鬼なローズから見ても良い奴。
・テレーズ ♀
キツい性格の熟女。
本当はただ真面目で心配性なだけのオバサン。
昔はプローン皇国で槍術の教官をしていたが、その性格故に厳しくしすぎた結果、リリオに飛ばされた。
・イヴ ♀
一人で旅をする翼人美少女。十五歳。
ジークという名の隻腕の少年を探しているらしいが、その詳細は不明。
慰霊祭に参加して亡き皇女様のために祈っていた。
・??? ♀
二十歳ほどと思しき謎の美魔女。
すらりと背は高く、髪は白く長く、整った面差しに瞬く瞳は蒼く、グラサンを装備していた。
港町バレーナへの道中で奇襲し、あっさりとエリアーヌたちを無力化した後、ローズの腹部に魔剣をプレゼントした。
・??? ♀
二十代と思しき獣人の美魔女。
矮躯に見合わず胸は豊満。イーノスに下僕になれと告げる。
過去にカルミネと因縁がある模様。
【魔法&詠唱】
■等級■
初級、下級、中級、上級、特級、覇級、戦級、天級、星級、神級
【解説】
等級が上がるにつれて威力や難度が上がり、詠唱も長くなる。
詠唱を省略したり短縮したりすることができる者もいる。
■火属性■
・〈火矢〉 初級
「赤熱せし鏃が煌めきよ――〈火矢〉」
【解説】
行使者の任意方向に火の矢を現出させ、飛ばす。
・〈炎流〉 下級
「灯火は陽炎の如く、闇夜の月下に業炎は息吹く――〈炎流〉」
【解説】
行使者の任意方向に直線状の炎を現出させ、飛ばす。
・〈断罪火〉 ?級
「酷烈たる暴兵は喜悦に歪み、世の理を貶めん。
我が断罪こそ天の怒り、絶対者は邪気を厭う。
罪人よ絶叫せよ、無垢なる者らへ鎮魂の歌を捧げん。
黒光の煌めきこそ暴威の代価、その身は灼き消え塵と化す――〈断罪火〉」
【解説】
行使者の任意方向に黒い火の弾を現出させ、飛ばす。魔力を有する物しか燃えない。
■水属性■
・〈水弾〉 初級
「清冷なる一射は瀑布の圧――〈水弾〉」
【解説】
行使者の任意方向に水の弾を現出させ、飛ばす。
・〈氷弾〉 下級
「撃ち出し貫け、玲瓏なる氷塊は礫とならん――〈氷弾〉」
【解説】
行使者の任意方向に氷の弾を現出させ、飛ばす。
・〈氷盾〉 中級
「堅牢なる氷壁は剛にして凍、其の偉容に熱波は惑い衰微せん。
不壊不溶の城壁こそ業火の守護、来たる害意を遍く阻め――〈氷盾〉」
【解説】
行使者の任意方向に氷の盾を現出させ、設置する。
・〈氷槍〉 上級
「夜露は結し、列なり、氷刃となりて中空に顕現す。
蒼穹こそが我が水瓶、虚な大海は殺戮の金床。
貫け斬り裂け縫い止めろ、冷厳たる刃の銀光よ奔り屠れ――〈氷槍〉」
【解説】
行使者の任意方向に氷の槍を現出させ、飛ばす。氷槍の数は行使者の技量により増減する。
■風属性■
・〈風波〉 初級
「風威こそ我が渇望――〈風波〉」
【解説】
行使者の任意方向に不可視の風を吹かせる。
・〈嵐種〉 下級
「万物を蹴散らせ、荒ぶる業風の暴虐が如く――〈嵐種〉」
【解説】
行使者の任意方向に不可視の風の弾を現出させ、飛ばす。着弾すると周囲に風が吹き荒れる。
・〈風刃〉 下級
「白刃より疾く奔れ、我が威風は斬伐為す刃と化さん――〈風刃〉」
【解説】
行使者の任意方向に不可視の風の刃を現出させ、飛ばす。
・〈疾風之理〉 下級
「凶兆たる風狼よ、我に颯爽と駆ける殺陣の美風を与えよ――〈疾風之理〉」
【解説】
行使者の移動速度を向上させる。
・〈風槌〉 中級
「巨槌が如く粉砕せよ、目視適わぬ空寂の風槌。
柔を圧せ、剛を崩せ、殺戮の血華を我に捧げよ――〈風槌〉」
【解説】
行使者の任意地点に不可視の風の塊を現出させ、任意方向に叩きつける。
・〈風血爪〉 特級
「勇名高き風王の諸手は殺戮の死風、其は清廉にして冷然なる刃。
彼の王は孤高にして孤独、触れ得る物は全てが裂ける。
捧げるは冷血、求むるは熱血、我に無慈悲なる至風を与えよ。
切り裂き尽くせ王威の風刃、世に遍く強者を滅尽せよ――〈風血爪〉」
【解説】
行使者の任意地点を中心とした周囲に不可視の風の刃を複数現出させ、中心に向けて一斉に飛ばす。
■土属性■
・〈砂弾〉 初級
「鎧装砕くは砂塵の結――〈砂弾〉」
【解説】
行使者の任意方向に砂の弾を現出させ、飛ばす。
・〈岩弾〉 下級
「鋼鉄さえも撃砕せん、我が一石は一矢を凌ぐ――〈岩弾〉」
【解説】
行使者の任意方向に岩の弾を現出させ、飛ばす。
・〈岩壁〉 中級
「其の石巌は不砕にして不動、我が宿望は原始の護り。
立ちはだかれ隆起せよ、堅牢なる障壁を今此処に――〈岩壁〉」
【解説】
行使者の任意方向に岩の壁を現出させ、設置する。
・〈大地崩壊〉 戦級
「不動は破られ鳴動し、地に立つ者らは勢威を失する。
大地の唸り、死地の叫喚、光天の喝采、轍は侵され罅割れる。
地変は遠雷の如く響き渡りて迷妄し、その身を震わせ屈服せしめん。
慈悲なき暴威は加減を知らず、聖域とて地に呑もう。
奔る亀裂は異境の扉、怨嗟と共に深奥へ沈め――〈大地崩壊〉」
【解説】
行使者の任意方向の地面を崩壊させる。
■無属性■
・〈魔弾〉 初級
「我が威迫は痛哭の結露――〈魔弾〉」
【解説】
行使者の任意方向に魔力の弾を現出させ、飛ばす。
■治癒解毒■
・〈微治癒〉 初級
「聖光を前に戦傷は癒える――〈微治癒〉」
【解説】
行使者自身、あるいは手で触れた者を微かに癒す。
■幻惑■
・〈幻鏡霧〉 中級
「我が容貌は霧となりて霞みゆき、致命の剣光が空を斬る。
稚拙な眼光乱れ反して己を射貫き、己が容貌も霞みゆく――〈幻鏡霧〉」
【解説】
行使者の任意位置に幻影の霧を現出させる。