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ハーフエルフの台頭。6


 ジョバンニの君主ワーガイア家では、血を重んじる。

 血族を愛しむ。その結果ジョバンニが滅ぶ事に成ろうとも、血族を傷つけるような事は最後までしない。

 それだから今の状況がある。血族を利用され、他国に攻め入られ、滅びそうになろうとも、血族の固い絆を武器に再興するところを又も血族に横入されるという、今の状況がある。

 そして、そんな状況で在ろうとも、血族を傷つけようとはしない。

 それを確認するための今回の布陣だ。レッドはそこまで言ってはいないが、きっとそういう事だ。

 それが保身となるかは別にしても、作戦遂行に最も合理的な布陣を選んだのだ。

「生きるのであれば、戦え。」ミカドが口にしたそれはレッドが言っていた事。

「なんです。それは、貴方の戦いが、まだ終わっていないとでも?」カラーズが反応する。

「はい、私と貴方、即ちカラーズ・ワーガイア様との戦いは之にて幕。しかしながら私達の戦いはまだまだ続きます。」

「それは、どういう事ですか。」

「如何もこうもありません。私達はもともとは3人なのです。」

 勝気に唱えるミカドは、いつ殺されるか分からない恐怖に震えながらそれでも仲間を信じ、そして自分を信じる。対してカラーズは兵を疑う。ミカドが私兵を城に忍ばせたのではないか、と疑う。

 その時だ。扉を破城杭で貫くような衝撃が走る。

 忍ばせた伏兵が群れを成したかと、疑うカラーズ。

 事実そんな事は無い。扉を破壊して現れたのは、一人の少女だった。

 ヒュートレッド・ワーガイアだった。

「ヒュー、剣を収めなさい。」落ち着いた風にしていてもカラーズの内心はズタズタだ。

 ヒュートレッドは剣を収めるどころか、ミカドを拘束する親衛隊を撃破する。

「ヒュー、おやめなさい。」次々に親衛隊は出て来るが誰もヒュートレッドを攻撃しようとはしない。それがカラーズの意思なのか、親衛隊の意思なのかはさて置いて、ヒュートレッドもミカドも囲まれたが臆する事は無い。

「治せますか。」とヒュートレッドが尋ねる。

 視線の先にはレッドが倒れていたが、ミカドは二つ返事で答えた。




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