ゴブリン、三度エルフの里へ。2
そこは切り立った山々に囲まれた島であった。
船の付く隙など無く空からでしか行けないような所の、小さな集落に伝わる言い伝えで、ようやく3本目の世界樹の在りかが分かった。
言い伝えはともかくとして、断崖絶壁の山々に囲まれているのに小さな島で、空からしか行けないようなところに人が住んでいて、集落を成している。どういうこった。
更に言い伝えでは、集落より少し北へ行くと火山活動が活発な山があり、そこは竜の住む場所だという。
竜の巣の近くに居を構えるな。と、言いたい。
更に竜の住処を超えて行った先に光り輝く木があったという。
誰が目撃した話だ。言い伝わってるからには複数の目撃なのだろうが、たくまし過ぎて怖いわこの集落。
ついでに、ヒュートレッド辺りは、「竜殺しですよ。」なんて活き込んでいやがる。
「光る木というのが世界樹であろうと、ゲートがあるかは疑問符が付く。」と意外と冷静な分析はエルダーナ。前にもそんな事言ってたっけこいつ。
「そんなのはいいのです。竜殺しですよ。」
そんなのは良いたって、それが任務なんだが。
「そもそも竜と戦う必要はない。」
「何を弱腰な、竜の血を浴びれば不死になれるのですよ。」
「どこの伝承か分からんがそんな効能は無い。そもそも不死というのはだな。」
「ロマンだけでいいではないですか。気分の問題です。」
「現実の問題だからこうして話し合っているんだろうが。」とレッドが割って入る。
疎ましそうに見るヒロイン。あ、今舌打ちした。
「して、どうする気だ。」とエルダーナ。何故か仕切る。
「そりゃあ、行くしかねえだろ。」目を輝かせる姫。は勿論無視。「竜と戦うかが別だがな。」
「なぜですか。うちの男共はそろいもそろって役立たずですか。」
「お前がそんなに喋ると思わなかったよ。さて置き、竜とは戦いになったとしても殺しはしない。出来ないからな。めっちゃ強いんだぞ竜。城攻め出来るだけの大軍隊でも勝つ気で挑まなきゃ倒す事なんてできない。それを三人で乗り切ろうって方が無茶だ。」
「それでも戦士ですか。」
「いつから戦士になったんだよ。」
一人冒険者が居るがこいつも祖国に帰ったらただの名無しだ。俺に至ってはスピード重視の短剣使いと言えば聞こえはいいが要するに盗賊するにも運が足りない。真っ当に戦士足りえるのはヒュートレッドくらいだろう。
とにかく、竜の巣までの道のりは確保した。が、火山地帯というので空飛ぶ絨毯で行くのは止めにして徒歩で行く事になった。
近づいてみればなんて事はない。
いかにもな竜だった。全長十メートルくらいだろうか。でかい。
目から鱗がこぼれる思い出見てみたが、実際の鱗を目にすると、なるほど迫力がある。
見てくれは空飛ぶトカゲ。と言い現わしたのはヒュートレッドだ。
「勝てないだろ。あんなの。」
「足元ががら空きです。」
「戦わないよな?」と確認するのはエルダーナ。
お前が竜の腹の中から魔法ぶちかませばいけるかもな。と脅かしてみたら、止めろという。
「剣一本で行けそうか?」と確認すると、「三本あれば。」と返って来る。
無為に無策な無謀に突き合せるなと言いたいが、竜に退いて貰わなければ先に行けない。
ほんとあの集落の人たちって何をどうやってこの奥に行ったのだろう。




