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戦闘。

何か書いてる内におかしな方向に進んでいった戦闘回

交戦場所にたどり着くと、ルーチェが魔物”3”体に対して善戦していた。

善戦といってもやられていないという意味だが。老人を背にして、魔物の攻撃を風の魔法を使って受け流している。しかし、全てを受け流せるはずも無く、既に身体はボロボロの状態だった。


「ルーチェ!」


俺が呼ぶと、ルーチェはこちらに振り向き、小さく笑った。まだ大丈夫だなと俺が思った瞬間、小さな身体は音も立てずに地面に伏した。


「・・・!!」


それを見た瞬間に脳の働きが止まった。そして、最高速で思考が巡る。

ルーチェを助け、老人を避難させ、魔物から身を守る方法を探す。

そして同時に、一刻も早く助けるため、体が本能で動く。


衣住 大和、その本領は頭の回転の速さにある。MMOにおいて、新たなスキルが出た時に誰よりも早くそのスキルを最大限に生かす方法を見つけたり、新ボスの効率的な攻略を解明したりといったことは、この思考の速さ、柔軟さによってもたらされていた。元からヤマトは頭を使うことにおいて他の追随を許さないほどに長けていたが、それを生かす場面が無かったのだ。むしろ、その行き過ぎた思考能力に他がついていけず、逆に奇異の目で見られるようになった。それからヤマトは、他の人の考えを気にして、他人に対して曖昧な答えしか言えない様になってしまった。というのがヤマトの実態である。

しかし、今のヤマトは状況を冷静に分析し、ゲームとして考え、条件をクリアすることを第一としている。魔物の攻撃一つ一つすら攻略のための要素の一つとして捉え、自らの身体能力を完全に把握し、パーフェクトな結果がでる一筋の光だけを探して動いている。この状態のヤマトは、もはや誰にも理解されないほどだった。


「グオオオオアアア!」


二足歩行型の狼の爪が間近に迫る。一撃目を一歩下がってギリギリで避け、二撃目が来る直前に狼の懐に潜り込む。すると狼が攻撃を当てようとしてバランスを崩し、攻撃が空を切ると共に足を滑らせ、その場に倒れた。ヤマトは見向きもせずルーチェの元に駆け寄る。


「・・・ヤ・・マト・・・?」

「動けるか?」

「う・・・うん、何とか・・・」

「なら老人を連れてここから遠くに逃げるんだ」

「ヤマトは?」

「気にするな、行け!」


ルーチェの心配の声を聞いていないのか、避難するようにだけ伝え、2体の魔物に向かって歩いていく。


「ヤマト・・・」


ルーチェはヤマトの変貌に戸惑ったが、伝えられたとおりに老人を連れてこの場から離れていった。


「・・・さぁて」


ヤマトは一呼吸置いて、2体の魔物に対峙する。

1体は鳥の魔物、1体はどこかで見たような兎の魔物だ。獰猛な目でヤマトをにらんでいる。


「お前ら同時に遊んでやるよ」


ヤマトが挑発する。それを聞いて鳥が声を上げ、突進してきた。見てからの反応が不可能なほどのスピードでヤマトに向かってくる。それをヤマトは涼しい顔で鳥の顎を蹴り上げて怯ませ、続けて兎の魔物に密接する。兎は危機を感じたのか後ろに飛んで距離をとろうとする。それに対してヤマトはノータイムで駆け出し、着地の隙を逃さない。兎は首元狙いの後ろ足で回し蹴りをする。当たれば一撃で意識を刈り取られるであろう一撃を、ヤマトは臆することなく前に踏み込み、一瞬だけしゃがんで蹴りをかわす。


「次は爪なんだろ?知ってる!」


ヤマトの予測通り、右腕での爪攻撃が迫る。ヤマトは、その爪が届く前に兎を下から上に突き上げる。そして、兎が一瞬だけ怯んだ隙に後に下がる。


「おいおい、武器があったら今のでお前は死んでたぞ?」


絶対に負けないはずの力の無い人間に翻弄され、兎が理性を無くしていく。そして、目の前の人間を切り裂くことだけを考えて飛び掛ってくる。


「・・・それは一番の悪手だ」


ヤマトがその場から離れると、そこには先ほどヤマトが相手をしていた狼と、鳥が向かってきていた。


「チェックメイトだ」


3体の攻撃が互いに大きなダメージを与え、3体の魔物は動きを止めた。

魔物たちが意識を失っているのを確認して、大和は呟く。


「・・・疲れた」


俺は身体に大きな疲労感を覚える。極限の状態での戦闘で蓄積されていたのだろう。


「後は誰かが処理してくれるだろ・・・」


今はとにかく帰ってみんなの安全を確認したい。俺はフラフラとした足取りで、みんなの避難した方角へ向かっていった。

勝手に頭の回転が速い設定が生えました

ヤマトくんの性格が変わりました

色々あったけど戦闘部分はしょっぱい感じになってしまった

壮大に動けるようになるのはもっと後かなー

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