表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/71

たまには後ろを振り返るのもいいことだ

前回までのあらすじぃっ! 前回までの話を読めば分かるっ!

以上!

紅葉が手にしている『奏士成長記録』


そんなネクロノミコンだかアカシックレコードだかパンドラボックスだか不明な禍々しい物体を、警察手帳よろしく見せびらかして何が目的なのか。


目的は大体予想できるんだけどね。 何がしたいのか分からないというか分かりたくないというか。


それよかなんか火星で発見されてそうなものがあった気がする。 ここは『パンドラの箱』に名前を変えよう。 3つに分断される惨劇起きちゃう。


それより、パンドラの箱って箱じゃなくて壺なのか宝箱なのか調べる度に変わるよね。 奏士くんは100円で遊べるから宝箱派。 K○NAMIじゃねぇか。


「……聞いてる?」


余計な事考えて現実逃避してたら紅葉の顔が近くなってた。 頑張って背伸びしてすごいでちゅね〜


だが、それでも見上げてる事に変わりは無い。 身長差25cmは背伸びくらいじゃ埋まらない。


なんなら、壁ドンと言っても紅葉の手は顔の横じゃなくて二の腕の横だ。 色々足らなくて威圧感は無い。


でも、紅葉が持ってる本の威圧感はそんじょそこらの比じゃない。 即刻封印するなりお祓いするなりお焚き上げするなりえなりして欲しい。 そんなこと言ったってしょうギャァァァァッ!!


嗚呼、おざなりのえなり、おざえなりが浄化されていく……これワンチャン誹謗中傷で訴えられないか心配。


作者はどうでもいいんだけどさ。 俺まで罪を背負うのは嫌だ。 俺の背中は重政専用のスロープとして予約済みだから空きが無いんだよね。


「……聞いてない」


やっべ普通に忘れてた。 あまりにも嫌すぎてオートで現実逃避に入っちまったぜ。


「紅葉、その本はなんだ? 説明しろ。 話はそれからだ」


現実逃避に忙しくて意識が向かなかったが、まだ表紙の文字が禍々しいだけだ。 実はまだ中が白紙だったりする可能性もある。


まぁその可能性は本の使い込まれ具合で否定されるんだけど。 頼むから放置した故の経年劣化であってくれ。 経年劣化じゃなかったら箱ジャケ不備(中)で買取額下げてやる。 駿○屋方式?


「……奏士成長記録」


「それは見れば分かる。 俺が聞いているのは中身だ。 何が書いてある」


「……奏士が、この家に来てから今日までの事が書いてある」


なるほどなるほど僅かな可能性は消え去った訳か。 今この場でその本を素粒子に戻したい。 燃やすだけじゃ足りない。


「持ち主は────いや、いい。 当ててやる。 理事長だな?」


表紙の字があのロリの字だし、学園内でそんなもの書くアホは従姉しか居ない。 も助が書いてたら引くし、ベルが書いていたらそれはそれでキモイ。 泉ちゃんなら大歓迎ではあるが、それはそれとして俺の痕跡を残したくないから泣く泣く処理する。


「何故それをお前が持っているのかは凡そ分かる。 その本でお前は何がしたい? 脅しか? それで俺を思い通りに動かそうって魂胆か?」


「……流石そんなことはしない」


紅葉はちょっとご不満そうな目で言う。 そろそろ壁ドン解いてくれませんかね。 今俺身体測定くらい背筋伸ばして姿勢正しいんだ。 これ結構維持疲れるんだよね。


「……逃げちゃダメ」


姿勢変えようとちょっと動いただけで紅葉は素早く反応する。


さて、紅葉が足で動きを止めたせいで壁ドン股ドンタ○スにゴンな訳だが。 いや防虫してる場合ちゃうぞ。 あと『ドン』で繋げるならピレ○ラアース使えや。だってあれ小西がドンドンやってるだけで商品名に入ってないし……これ何の話?


「……」


紅葉はもう逃がさないと言わんばかりに顔も身体も近付ける。 前のめりになりすぎて紅葉の腰が心配になってきた。 あと顔近すぎて顔ダニ見えそう。 例えキッッシェ。


「……ちょっと近い」


「近付いたのお前な?」


「……背に腹はかえられない」


「何がお前をそこまでさせるのか」


なんかいつにも増して紅葉側の覚悟決まりすぎてるんだけど。 決まりすぎてるクスリを疑う。 嫌だなぁ相方がヤク中で連載終了とか。


「……この本にはこの家に来てからの奏士の事が書いてある」


「さっき聞いたな」


「……逆を言えば、それ以前の奏士の事は何も書いてない」


「…………」


つまり「過去を吐け」と。 過去ォ!? そこ反応しなくていいから。


「……教えて」


「俺の記憶違いじゃなければ、お前は以前『俺自ら教えてくれるよう頑張る』的なこと言っていたはずだが?」


「……予想以上に奏士が口を割らないから自分で粉砕しに来た」


「粉砕したら何も言えなくなるから割る程度に留めておけ」


いやそもそも割らないけどな? 誰が好き好んでイキってた歴史を公開するもんか。 メン限だ!メン限! メンバー加入してから来い! なお、メンバー加入は打ち切られている模様。


「……御託はいい。 話して」


紅葉の目はガチだし、何故か隠し部屋暴かれたし、手に持ってるものは禍々しいし逃げられないし…………こりゃもう潮時かな。 流石に諦めるしかあるめぇ。


「……実は────」


口を開くと紅葉の喉がなった。 喉細いね。 石頭を支えてるとは思えない。 紅葉の頭はカッチカチだ。


「────実は俺、AFすれば子どもができると勘違いしてた時期があるんだ」


「…………は?」


俺の秘密暴露に紅葉がポカンとしてる。 なんだその間抜け面は。 あ、鏡か。 やかましいわ。


「おかしいよなこんなこと。 でも昔、本当に小さい時は入れる穴をそこしか知らなくてな。 恥ずかしいったらありゃしない」


「…………」


「急に黙ってどうした? お前の知りたがってた俺の過去だぞ」


「……そういうことじゃない」


プンスコ紅葉が人差し指で怒りの乳首突きしてきた。 くっそ痛い。 何お前CP9? 俺かゴム人間じゃなかったら危なかったぞ。


てか危ないだろ。お前の手、しかも利き手は商売道具だってのに。 突き指したらどうするつもりだったんだ? 俺が咄嗟にショック吸収したからいいものを。


「え? あ、じゃあ初めてりんごの皮むきした時に指切った話?」


「……それでもない」


「なら確定申告分からなすぎて危うく脱税しかけたことか? あれは期限ギリギリで焦ったぞ」


「……そんなことでもない」


「分かった。 そこまで言うなら話してやる。 一昨日泉ちゃんのスク水写真を5枚買ったら泉ちゃんに見付かって跡形もなく破かれた話か?」


「……さっきから話が違────一昨日?」


いやーあん時は焦ったけど顔真っ赤で念入りに破いてる泉ちゃんは可愛かったね。 写真破かれてデータも消されたけど、ちゃーんとコピーはあるし。


「なんだご不満か? ちゃんと話しただろう昔のこと」


「……思っていたのと色々違う」


「じゃあ何をお求めだ? あんま無いぞ俺のエピソード」


「……もっと、奏士の赤ちゃんの頃の話とか」


「さっき話しただろ。 AFの話は2歳の時だ」


「……色々末恐ろしい」


2歳でAFを知った俺は、こんなに大きくなりました♡ これは馬肉行き確定ですわ。


「……奏士が5歳くらいの話が聞きたい」


「パンツのくい込みに萌えてた」


「……それは今と変わらない」


まぁ三つ子の魂百までって言うしね。 百までまだ5倍くらいあるけど。


「……さっきから話をはぐらかしてばかり」


「何を言う。 お前が聞きたがるからこっちを覚悟決めて恥ずかしい話してやってると言うのに」


「……奏士が生まれた時から恥ずかしい人間なのはもう分かった」


なんだコイツ殴り合いをご所望か? 言葉と拳でメッタメタギットギトにされそう。 なんで最後油っこいんだよ。 『ギッタギタ』だろ。


「……私が知りたいのはもっと根本的な────」


紅葉が何か言いかけた所で、俺は嫌な予感がして耳を塞いだ瞬間、轟音が響いた。


「落雷か。 近くに落ちたな」


天気予報では悪くなるのは夜のはずだったが……悪い意味で外れたな。 まだ夕方にもなってない。


「紅葉、大丈────」


雷が大の苦手な紅葉が今の轟雷を聞いて平静で居られる訳が無い。 生きていればいいが……


「…………」


「……紅葉?」


紅葉は、魂が抜けた様な眼で、毛を逆立てて立っていた。


脈は……あ、無いわ。 やっべ夏だから腐敗加速するじゃん。


「死んだか……葬儀めんどくさいから火葬場直行でいいよな」


墓石のパンフレットどこしまったっけな


「…………」


直立不動で息絶えた (?)紅葉を弔うべく、パンフレットを探そうと紅葉から離れようと動いた瞬間、息を吹き返した紅葉に掴まれて遮られる。


「生きてたか」


「……ちょっとびっくりしただけ」


びっくりすると人って心臓止まるもんだっけ? 俺の身体も大概だけどお前もどうなってんの?


「生きてるなら手を離せ。 雨戸閉めて停電する前に色々済ませなきゃならん」


「……ちょっと無理そう」


紅葉が首を横に振った瞬間、また外が轟いた。 あ〜うるさ。


「…………」


念の為紅葉を確認するが、今度は気絶するほどじゃなかったらしい。


が、気絶できなかったが故にさっきより怖かったらしく、半泣きでプルプル震えながらしがみついて離れない。 さっきまで最低限の距離はとってたのに。


「……歩ける?」


「……!!!!」


紅葉はプルプル首を振って答える。 別に半泣きでもいいけど服濡れるから離れてくんない? 鼻水つけたらお前は全部済むかもしれないけどこっちはタダじゃ済まさないよ?


「…………」


紅葉は動けず、俺を離さず、この家には他に誰もいない。


どーすっかなー


流石にここで紅葉置いて行くほど善性失ってないんだよな。 倫理観とかその他はさて置き。


奏士君弱ってる人に優しくする程度の優しき心は持ち合わせてるからさ。 子猫くらいプルプルしてる紅葉見てると放置するの躊躇うというか。


これが泉ちゃんなら迷いなく助けるし、ベルなら状況次第で手を貸すかもしれない。


うーむどうしよう。 いやどうしようってかやらなきゃいけないことあるんだから優先順位的に手は1つだよな。


「よっと」


「にゃっ」


しがみついてる紅葉を担いで一旦隠し部屋から出て、台車に乗せる。 いつぞやのスタイルだ。


「やる事終わるまでそうしてろ」


「……これに乗るとおしり痛くなるからやだ」


「わがまま言うな。 痛いのが嫌なら隅々までケツ叩いて痛覚麻痺させてから乗るか?」


「そんな念入りな暴行受けたくない」


「なら黙って乗ってろ。 やる事終わったら重政貸してやる」


「にゃっ!?(俺ぇ!?)」


さっきの雷で起きたであろう重政が驚いた顔でこっち見た。 こっち見んな。


「……これに乗ってると魚市場の魚の気分」


「まぁお前マグロっぽいもんな」


無駄に素早いところとか上質な脂肪蓄えてるところとか。


「……弱ってるからってセクハラしていい訳じゃない」


「お前が普段やってる事だぞ」


────────────────────────────


時は経ち、夜


あれから紅葉は、着替えや入浴の時でさえも殆ど離れることなく過ごした。


特に風呂が危なかったね。 雷怖いからってこっちが入ってる時は風呂場の中で待とうとするし、紅葉が入ってる時は脱衣所で待つよう言われるし。 少しでも離れると怒るし。 難しいね。


しかしそれもここまで。 天気予報じゃ荒れるのも今夜限り。 寝て起これば快晴だ。


今日はもう疲れたから普段より早めに寝よう。 今期の水曜は見たいアニメ無いし。


「重政、俺もう寝るぞ」


「にゃ(じゃあ俺も寝る)」


「あいよ。 たまには一緒に寝るか?」


「ぺっ(キメェ)」


さて、うちの猫様は今日も態度最悪で辛辣な訳だが……


「こっちのお猫様は早く部屋に戻った方がよろしくてよ?」


「……なんでお嬢様?」


お猫様のデカい方こと紅葉様は、部屋に戻らず今日も人の布団に潜り込んで寝る気マンマンだ。


髪は既に纏めてあるし、歯磨きも完了。 スマホも人の部屋のタップ使って充電してるし、何かを学んだらしく枕を持ち込んでいる。


子どもって、目を離すと余計な知恵つけてるよね。 小賢しいというか。


「……何?」


「いや帰れよ。 もう雷鳴ってないだろ」


天気は荒れると言っても雨風の話。 雷は既に収まって静かだ。


「……また鳴った時にこっちまで来るのは面倒」


「じゃあベルの部屋行け」


「ベルはセクハラしてくるから遠慮する。 朝起きた時私の処女膜が無くなってても奏士が構わないならそうする」


ほんと、ガキってのは小賢しいというかムカつくと言うか……こうしてこっちが下手に出ればすぐやりにくい所を突いてくる。


「なら俺から何もしないよう言いつけておいてやる」


「……奏士はベルの返事を信じるの?」


「いや全く信用しないが」


「……そういうこと」


紅葉は「もうこれでいいでしょ」と言わんばかりに枕の位置を調整している。 モゾモゾ動くな邪魔くせぇ。 肌掛けがズレるだろうが。


「……早く電気消して」


「コイツほんま……」


「……電気点いてないと寝れないなら子守唄歌ってあげてもいい」


「雷怖くて人の布団潜り込んでるくせによく言えるな。 今日のお前の醜態を監視カメラが捉えてるから学園中にばらまいてもいいんだぞ」


「……監視カメラは盲点だった」


流石にばら撒きはこたえるのか、紅葉は少し大人しくなった。 それでも布団から出るきは無いらしいが。


「夏布団でも2人入ると暑いんだが」


「……仕様上仕方ない」


「お前が出れば良い話なんだがな」


「……仕様上仕方ない」


「今日はもう雷鳴らないってお天気お姉さんが言ってるから部屋戻「仕様上仕方ない」それで通せると思うなよ」


都合が悪くなった紅葉は寝たフリをした。 そんな早く寝れるわけないだろ限界社会人じゃねぇんだぞ。 作者はこの前帰宅して布団の上で瞬きしたつもりが翌朝だったらしいし。


「……奏士が駄々を捏ねてる間に寝る時間は減ってる」


「間違っても駄々じゃないだろ」


「……じゃあカネゴン」


「そっちの『ダダ』でもない」


ウルトラ怪獣で『ダダ』と言われて思いつく人がどれだけいると思ってんだ。 あと何気久々じゃない? ウルトラネタ使ったの。


「……おやすみ」


紅葉はそう言うと、素早くリモコンで部屋の明かりを消して横になった。 分かってたけど帰る気ねぇな? 永眠させたろか。


少しすると、寝息が聞こえてきた。 相変わらず寝付きの良いこと。 奏士君おくしゅり必要だから効くまでもうちょい寝れない。


ここでどうしても仕方ないっていうか紅葉が作務衣掴んで離さないから寝る他無いんだけど、しゃーなしに横になって見る。


最近の紅葉は成長凄まじかったから、良くも悪くもこうして一緒に寝るのは久しぶりだ。 来世で娘ができたらこんな感じなのだろうか。 こんなデカい娘と寝るのは危ない感じするけど。


「……ん〜」


寝惚けた紅葉が腕に頬ずりしている。 ちょっと邪魔だけど、これも久しぶりだからか戻った感がある。 最近の背伸びしてる紅葉より、自然体の方が落ち着くというか違和感無いというか。


「(すやぁ……)」


紅葉は人の右腕を抱き枕にぐっすり。 ねぇ俺の右腕。 血流大丈夫? あ、大丈夫なん? そこら辺の力加減は学習したってことかな。


もはや紅葉を追い返す事も忘れて色々思考していた頃、薬が効いてきて眠気の誘いが来た。 眠……


なんかこんな感じも久しぶだなぁとか思いながら諦めて目を閉じよう。 どうせ今夜で終わりだ。


はぁ…………流石にもう年貢の納め時かねぇ





なお、翌朝我が家に来た悠ちゃんにこの姿を見られ、散々遊ばれたのも過去に同じことがあった気がして懐かしかったです まる


でもそれはそうとこのロリガキは後で〆ようと決めました まる

はいどーも皆さんこんにちは

10月が急に本気出した事に驚いている作者です


先週くらいまで半袖+毛布1枚で寝ていたはずなのに、急に掛け布団とあったか靴下も追加され、冬仕様になりました。 急に寒くなりましたね。


皆さん寒暖差アレルギーは平気でしたか? 私はコーナリングミスったので見事に鼻がお亡くなりになりました。 今も詰まってます。


ではこの辺で 次回もお楽しみに

PS ZAを買うか否かまだ迷っています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ