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白猫とモヤモヤと再開する悪戯

「紅葉、そろそろ────」


「家出ないと遅刻するぞ」と言おうとしたら、紅葉さん爆速で自分の部屋に戻って家出ちゃった。 ド○ラの身支度タイムアタックにも対応できるくらい早く。


まえっか。 これで態々チャリ押して紅葉に合わせなくて済む。 チャリ通学なのに押して歩くのマジで意味分からんし。 なんで歩きの紅葉に合わせて俺も歩かなきゃならんのだ。


「重政よ、ご主人様出ちゃうけど何か言うことは無いか?」


「にゃ(さっさと行け)」


重政のバカ! もう知らない!


という冗談はさて置き、「てきまー」と一言残して俺も家を出る。


あー休みたい。 毎日夏休みな前の生活に戻りたい。 平日だろうと遊びに行ったり買い物したりと悠々自適な生活に戻りたい。


だってのにまだ7月ってマ? 共通ルート見習えよ。 あの時は馬鹿みたいに飛ばしてたりしただろ。 アレ換算ならもう2月くらいになっててもおかしくないと思う。


「…………」


チャリを取りに車庫まで行ったら車庫の影から紅葉が顔をひょっこり出してじぃっ〜と見ていた。 これ軽いホラーだろ。


「…………」


「(ささっ)」


無視して近付くと、紅葉は素早く立ち去る。 なんだアイツ。


その後も、先回りして待ち伏せしては近付くと立ち去るという謎の遊びに付き合わされた。 通学路でやられるとシンプルに邪魔なんだけど。 次やられたら別ルートから行こ。


───────────────────────────

昇降口


靴箱を開ければギチギチに詰まった風船が。 中に何か粉みたいなのが入ってるな。 割れると粉が飛び散る仕組みか。


「……フッ」


さて、どうするか。 とりあえず何故か飛んできた吹き矢とダーツは摘んで捨ててっと。


「…………フッ!」


今度はキツツキのおもちゃが飛んできた。 嘴が鋭い。 これなら風船を割れそうだ。


という訳で風船の安全な解体方法。


まず、懐からテープを取り出します。 セロハンでOKです。

テープを風船に貼り、その箇所を飛んできたキツツキで突いて穴を開けます。 テープをしてるので、風船は割れません。

最後に、これらをやる前にギッチギチに詰まった風船を靴箱から取り出して犯人と思しき人影に向かって投げ、犯人の頭上に来たぐらいでキツツキを投げて割ります。


「わぷっ!?」


すると、風船が割れて中の粉が飛び散ります。 これが安全な解体方法です。 途中から真似出来ない内容だっただろ。


「おわっ!? 会長が急に粉まみれに!?」


「なんの粉かしら……チョークみたいだけど」


「それより、さっき会長が何か投げてたような……」


注意が紅葉に向いてる隙に靴を履き替えてスタコラサッサと教室に行く。 今回俺は何も悪いことはしてないから無罪だ。 全部紅葉の自爆に近いし。


俺はただ、風船とキツツキを投げたら偶然紅葉の頭上でぶつかって、偶然中の粉が紅葉に降りかかっただけだ。


そして偶然、紅葉が諸々の犯人だっただけ。 ホントホント。 偶然って凄いね。


────────────────────────────


「椅子に座ったらブーブークッションは二番煎じ過ぎないか?」


「……私は何も知らない」


「そうか。 (パシっ)じゃあ今落ちてきた金ダライの事は知ってるか?」


「……奏士は目立ちたがり屋」


「あくまでシラを切るか……」


────────────────────────────


「ドア開けたら(パシっ)黒板消しはメジャーだけど、水風船が落ちてくるワイヤートラップは(バッシャァァ)手が込んでるよな」


「うん、それより君が避けたせいでお嬢様が濡れ鼠になったけど」


「レディファーストって奴だろ。 本来の意味で」


「だってさお嬢様。 レディ扱いされて良かったね」


「 (ピリリリリリ) ええはい、至急断頭台の準備を。 2人分」


「一人で2回も落とされるのか。 こんな貴重な体験ができるなんて良かったな神鳴」


「いやいや柳君こそ良かったじゃないか。 人生で1度あるかないかだよ」


「失礼、一人2回なので4人分お願いします」


「どうする? 土下座して靴舐めた方が早いか?」


「いやここは泣き喚いて縋り着いたらいいと思う」


「(ムッスー)」


「ねぇ奏士、今生の別れになる時にアレだけど、紅葉ちゃんめっちゃ不機嫌そうにこっち見てるけどいいの?」


「知らね」


──────────────────────────────

体育


「なぁなぁ! 今って女子がプールの授業受けてるじゃん」


「覗きに行く気なら俺は止めないが無関係を貫く」


「やめなよ若葉……それで去年どうなったか忘れたのかい?」


「虎穴に入らずんば虎子を得ず! リスクを背負わずして理想郷シャングリラは拝めないんだ!」


「成程……一理あるね」


「感銘を受けた感出してるけど、おまえ最初から自主参加枠だろ」


「おとこのこだもん」


「それなんて字?」


「恭平も止めるふりして実は行きたいんだろ? 正直になれよ」


「ぐっ、それはそう、だけど……」


「悪魔の囁きだね」


「悪魔って天パなんだぁ〜」


「ほら、行こうぜ恭平。 お前がいないと万が一の生に────肉壁……いや、人柱……………」


「最初から僕のこと見捨てるつもりみたいだね」


「こんなのが親友で本当に満足か?」


「そろそろ考え時かなとは思ってる」


「て訳で柳も行こうぜ! さっちゃんは恭平でどうにかなるけど紅葉ちゃんだけは俺には無理だ! お前のその筋肉は何のためにある!」


「少なくともお前の盾になるためでは無い」


「ほら、柳も行こうぜぇ〜? お前だってスク水姿を拝みたいんだろぉ?」


不知火こいつこんなゲスだったっけ?」


「奏士、若葉は割と最初からこうだよ」


マジかよ俺も関係改めようかな。 紅葉達の友人Aから赤の他人にジョブチェンジ。


「てか、そんなこと言いながら柳も着いてきてんじゃん」


「万が一問題が起きた場合の報告役だ」


ホントホント。 プールの近くは泉ちゃんの教室よく見えるからとか関係無いから。


「じゃあ行くぞ? 全員生きて戻るんだ」


「さっきまで人を身代わりにしようとしてたとは思えない台詞だねぇ」


「それが若葉のいい所でもあり、酷いところでもある」


「流石親友、誰よりも熟知してるね」


あ、ちなみに毎度ながら莇は来てません。 アイツは同級生に興味無いしね。 良くも悪くも無罪が確定してるの羨ましい。


「生きて帰れたら……帰りに遊びにでも行こうぜ。 いざ!」


そう言うと、不知火、禍塚、神鳴、焔の4人は覗きに行った。 さーてあと何秒で悲鳴が上がるかな。 もちろん野郎共の悲鳴。


「「「「ギァヤァァァァッ!!!!」」」」


5秒だったか。 思ってたより早かったな。


さて、変に誤解される前に戻るか。 遺体は後で埋めときゃいいだろ。


「……(パシっ)」


運動に戻ろうと物陰から出た瞬間、上から落ちてきたものを捕る。 何だこれ。 三角形の多面体? リンフォン?


「…………」


振り向くと紅葉がフェンス越しにこっちを見ていた。 手を背中に隠しているが、傾向から察するに同じものを何個か隠し持ってる。


「何だ? 俺は今回覗きに無関係だぞ」


前回は不本意ながら関係者になったが、俺は今回本当に何もしてない。 よって無罪。 有罪になっても控訴する。


「…………」


「おい無言で投げんな。 これ硬いし名前分からないしで扱いにくいんだよ」


「……弾が無くなった」


弾言いおったぞあの女。


「……返して」


「返したら投げるじゃん」


「……奏士が悪い」


「冤罪って知ってる?」


「『冤罪』 無実であるのに犯罪者として扱われること」


ポケモソ図鑑みたいに言われた。 どうやら冤罪の意味は知ってる様子。 なら尚更ダメだろ。


「…… (べー)」


紅葉は諦めたのか、舌をチロっと出してプールに戻った。 プールサイドが熱すぎて耐えきれなかったのだろうか。


それより、このおもちゃどうしよう。 どうやって返すかな……埋める時でいいか。


──────────────────────────────

昼休み


「あれ、珍しい。 紅葉ちゃんと一緒に食べないの?」


「紅葉なら昼休みになった途端にどっか行った。 腹ぺこだったんだろ」


もしくは腹痛。 デリケートだからこれ以上はやめておこう。


「アンタなら紅葉ちゃん何処にいるか分かると思ったんだけどなー」


「自分で連絡すれば?」


そのスマホは何のためにありますのん? スマホは連絡手段であって動画見れるゲーム機じゃないのよお嬢さん。


「それが連絡しても既読つかないのよ。 食堂に行っても居ないし……」


「廊下にドーナツでも垂らしとけば? 多分すぐかかるぞ」


「紅葉ちゃんを野生の獣か何かだと思ってない?」


野生の獣だろあんなの。


いや、野生動物の方がまだマシだぞ。 アイツらは紅葉みたいに理不尽じゃない。 そして可愛い。


「じゃあアンタが実践してみなさいよ」


「えー」


めんど〜 でも俺も紅葉に用あるしやってみるか


という訳で、今日の放課後のために持ってきたドーナツを1つ、皿に乗せて廊下に置き、その近くに棒で立てたカゴを設置して紐を伸ばす。 原始的な罠だ。


「……これはツッコミ待ち?」


「いや紅葉ならこれでも引っかかるだろうなと」


「いやいやな訳(……奏士のドーナツの匂い)嘘でしょ」


予想通り、紅葉が鼻をひくひくさせながら現れた。 言っておいてなんだけど、これにかかったら紅葉の知能を疑う。


「……奏士のドーナツ」


「「あ」」


紅葉がカゴの下に入ったタイミングで紐を引くと、紅葉はまんまと引っかかった。 紅葉……


いや、逆に考えよう。 俺のドーナツが紅葉の生存報告を無視させてでも惹きつける魅力があったと言うことだ。 そんな虹の実みたいな設定ありましたっけ?


「……何してるの?」


「こっちのセリフだよ」


「紅葉ちゃん……」


ほら〜さっちゃんが残念な目で見てる。


「……出して」


「嫌」


「……じゃあ無理矢理出る」


そう言うと、紅葉はドーナツを加えてカゴを突き破り、廊下の向こうに駆け抜けた。 上からカゴ押さえつけたのに突き破るとは……流石だ。 いや感心してる場合ではなくね?


「あ、ちょっとー! 紅葉ちゃーん!」


────────────────────────────


「うわっ! 奏士が持ち上がった!」


「これは……スネアトラップだね」


「しかも見つけにくいように廊下と同じ色で塗装してやがる。 変色具合や汚れまでそっくりだ」


「いや、なんで感心してるの……」


「今日は罠盛りだくさんだねぇ。 そう言うキャンペーンなのかい?」


「それは紅葉に聞け」


そう言いながら袖からナイフを取りだして縄を切って床に着地。 相変わらずいい切れ味だ。


「奏士も奏士で、そうやってすぐ抜けられるのに毎回罠にかかったり相手してるよね。 Mなの?」


「いや、『この程度の罠なんて何でもないぞ』っていう挑発」


「性格悪いねぇ」


「え、神鳴くんがそれ言う?」


使い終わった罠を片付けていると視界の端に紅葉の姿が。 犯人は現場に戻ってくる。


「……(ムッスー)」


膨れておる膨れておる。 その負け顔だけで麻婆豆腐三杯はイケるわ! 愉悦っ!


「奏士もよくやるよねぇ。 ここまでされて嫌いになったりしないの?」


「!!!」


「好きとか嫌いとかの次元はとうに越した」


「あ、もう過ぎた話なんだ」


「…………(フルフルフルフル)」


「これも1つの愛、だね☆」


「愛だねぇ」


「要らなすぎるだろその愛」


さて、次はどう来る? つってもあとはもう帰るだけなんだけどね。 今日生徒会活動ありませんでした。 じゃあ何のために俺はドーナツ持ってきたんだよ。 紅葉捕獲用の餌じゃん。

はいどーも新しい仮面ライダーがやってきたことに一喜一憂してる作者です。 今日は子供たちが羨ましそうに見てる前でなりきりセットとその他諸々を買い揃える大人買いをしました。 凄く気持ちよかったです。


ネタが無いのでこの辺で。 私今週はずっとお部屋の掃除とお部屋の掃除とお部屋の掃除をしていたのでネタが無く……強いて言うなら異様にビー玉が出てきました。 いえケツに歳の数入れる用とかではなく。


それではこの辺で。 次回もお楽しみに

次回もちゃんと書きますよ本当に。 流石にたるんでいるので

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