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白猫とお料理とデートチャレンジ?

先週の更新が予約を間違えて今週になっていました。 読者の皆様には深く謝罪すると共に、不覚にも一週間気付けなかったことを悔やみます。

はい謝罪終わりミスは誰にでもあるのでとっとと流して次行きましょう。 ミスはささっと流して次に活かした方がいいですしね。 

まぁ私、以前にも同じことしてるので全然活かせてませんが。 これは土下座不可避。 ガチ謝罪してる様子はサブチャンでいいですか?

「♬︎」


鼻歌でも歌い出しそうな位、目に見えてご機嫌な紅葉が廊下を歩く。


「見て、会長よ」


「今日も麗しいわぁ……」


「とてもご機嫌ね」


「何かいい事でもあったのかしら」


いつもの様に他の学生に噂されても、紅葉の耳には一切入ってこない。 そんなこと気にしている暇が無いから。


そんな紅葉の後ろを奏士が行く。 両手に4、頭に4の合計12箱のダンボールを乗せて。


「紅葉、お前俺のこの姿を見て『少しくらい持ってやろう』とか思わないのか?」


「♪(ff)」


「ダメだ音符強くなってやがる」


ご機嫌を超えたご機嫌、スーパーウルトラアルティメット超超超神神神ギガンティックエクストリームご機嫌な紅葉は奏士の声も右から左へ受け流す。 それよりなんだこの小学生のスポーツチームみたいなネーミングセンス。


紅葉は先日の土曜日からこんな様子だ。 今の今まで真顔に近い無表情がデフォルトだった紅葉が突然の変貌。 奏士や天音、本気モードベルだけでなく、他の誰もが見て分かる程に感情むき出しになったことで学園中大騒ぎ。


それでも直接聞いてくる学生が居ないのは、未だ紅葉が神聖視されているからか。 男子生徒は『接近野郎即殺の掟』があるからまだ分かるが、女子生徒ですら遠巻きに眺めるだけで話しかけようとはしない。


奏士の尽力(?)である程度は打ち解け、数少ない友人ができたとは言え、まだ紅葉を絶対不可侵とする人は多い。


もしくは、紅葉に話しかけようにも後ろにいる奏士アホが気味悪くて近寄れないだけか。


「あ?」


「……どうしたの?」


「今なんかバカにされた気がする」


「……事実言われただけで怒ってる」


「なるほど犯人はお前か」


……それはさておき


紅葉がご機嫌なことより、『クソ重いから1つくらい持てや』の方が気になる奏士であった。 100kgの重り+12箱のダンボール持ってる時点で1箱の違いなんてあってないようなものだが。 kgが「キログラム」なのか『キログルメ』なのかで重さが変わってくるが。


────────────────────────────

momiji side


「────よしっ! 紅葉ちゃん合格!」


「(ドヤァ)」


時は流れて放課後。 エプロンを見に纏い、奏士宅の厨房で料理教室を開いている天音と、唯一の受講生、紅葉。


「いや~長かった! おにぎりを圧縮して鉄球くらい硬くしたり、卵焼きをボールペンみたいに細く巻いたり……」


「……すべては過去、終わったこと」


フリが天音に通じず、紅葉は少しだけしょんぼり。ここで「過ァ去ォ⁉」とボケる男は良くも悪くもこの場にいない。


「でもこれで一安心! 基本のものは一通り作れるようになったし、これならお姉ちゃん安心して送り出せるよ」


「……(ムフーッ)」


本日のメニューは『愛情たっぷり♡ハンバーグ(命名:天音)』

少々苦戦はしたが、紅葉は見事作り上げることに成功した。 『可食部が残っている』のではなく、『食べることができる』ハンバーグを。 最初に比べたら奇跡に近い。


「紅葉ちゃんは覚えがいいからお姉ちゃんも教え甲斐があるよ! 元学年1位の頭脳は伊達じゃないね!」


「……褒められてる気がしない」


「ありゃ? もしかして未だに勝てないの気にしてる?」


「……今は天音さんにムカつく」


「や〜ん紅葉ちゃんが膨れてる〜! 可愛い〜♡」


紅葉は、良くも悪くも無敵な天音の抱擁あいを黙って受け入れる。 こういう時引き剥がすと天音の愛はより強くなる事を理解したから。


「……天音さんの子どもは反抗期が大変そう」


「お姉ちゃん反抗期でも関係無く愛を注いじゃうから確かに大変だぁ」


紅葉は将来生まれるであろう天音の子どもに心の中でエールを送った。 天音の厄介さをよく知る先輩から後輩へ時を超えて。


「これは賢星くんには頑張って貰わないと」


何を頑張るのか。 紅葉は少し気になったが、その後が怖くて聞けなかった。


「それはそうと紅葉ちゃん」


「?」


「紅葉ちゃんに子どもができたら私は叔母とお姉ちゃん、どっちになるのかな」


「……天音さんは家系図トーナメントに入ってないから赤の他人」


「シード枠って事でお姉ちゃん入れないかな? 婿入り嫁入りと同じ感じで」


「……飛び入り参加は認められない」


※ それ以前に天音は紅葉の姉ではない。


「紅葉ちゃんの義姉になるのもダメか……もうお姉ちゃんの事を『お姉ちゃん』って呼んでくれるのは紅葉ちゃんと奏士くんたけなんだねよよよ……」


「……今日の天音さんは不安定」


紅葉は嘘泣きをする天音を放置してハンバーグに手を伸ばす。 自画自賛だが、上手に作れたと思える出来だ。


「さて、後はこれを奏士くんに食べてもらうだけなんだけど……」


そこで紅葉の箸が止まる。


目的を忘れてハンバーグを堪能していたが、元々奏士の鼻を明かす(という名の建前)目的で天音に頼み込んだ料理教室だ。 上手く作れてハイ終わりは無い。


そこで問題。 奏士に食べてもらうとはどういうことでしょうか。


解 真剣持ったプロに赤ちゃんが小枝の素振りを見せるようなものです。


紅葉にとって美味いと言えば奏士、上手いと言えば奏士。


全ての食事を外食で済ましていた紅葉が、久しぶりに食べた"誰かの手料理"。 早くに親を亡くして祖父母に引き取られていたこともあってか、その時の感動は今でも忘れられない。


それと同時に、奏士が嫌いな食べ物ピーマンを細切りにして忍ばせていた恨みも忘れていない。 多少なりとも警戒心が薄れていた時の事件故により一層。


それはそれとして、料理に関しては奏士という男が今は亡き母親以上の存在。 そんな相手に、自分の未熟にも程がある腕を見せるのは、流石の紅葉と言えど少しばかり尻込みするらしい。


「緊張する?」


「……ちょっとドキドキ」


紅葉は少し高鳴る胸を抑える。


とは言え、相手はあの奏士。 『渡せばなんだかんだで食べるし、ダダ甘だからベタ褒めするだろう』という自信が紅葉にはあった。


そんな甘い自信がこの後霧散するとは露知らず。


「ではここで! 紅葉ちゃんに1つミッションを与えます!」


「…………」


紅葉は、天音のテンションから「また面倒なことになりそう」と察した。


「ジャジャーン! 」


天音が背中から封筒を取り出して紅葉に渡した。B5サイズの封筒だ。


「……これは」


「ふっふっふっ……この中には海浜公園のチケットが入っています!」


「……」


「しかも2人分!」


「…………」


「フリーパスも入っています!」


「……………………」


天音のテンションと自分の予感が悪魔のベストマッチし、紅葉は呆れて何も言わない。


「ちなみにこのチケットは私が独自のルートで手に入れた非売品だから譲渡しちゃダ〜メ♡ 紅葉ちゃんと奏士くんの二人で行ってくること!」


「……つまり?」


「二人で遊園地に行って、紅葉ちゃんお手製のお弁当を作って食べてもらうこと! それが私が課す試験です!」


「……今呼び出して食べさせた方が早い」


「そんなムードもロマンも無い!」


こうなった天音は意地でも譲らない。 紅葉は渋々従うことにした。


「という訳で、先ずは奏士くんを誘いましょう。 あ、ちゃーんと対面でお誘いしなきゃダメだよ」


「……また回りくどい」


「急がば回れ、だよ紅葉ちゃん」


紅葉からすれば「だからなんだ」としか言いようがないが、今の紅葉に抵抗する気力は無かった。 従う方が楽だと知っているから。


「あ、奏士くんにお弁当の件はその時まで秘密ね。 あくまで、遊園地に行くことだけ伝えること」


「……分かった」


「さっさと終わらせよう」

そう思い、紅葉はエプロンを脱いで家庭科室から出た。


「んっふふ〜」


後ろで天音がニヤニヤしている事を無視して。

はいどーも最近

お仕事♡→帰宅→お風呂♡→夕飯→睡眠→お仕事♡→お賃金発生フィーバータイム(残業)のエンドレスな作者です。 家にいる時にしてることが風呂、トイレ、睡眠、一日一食の4種類くらいしかなくて自我が壊れそうになりますね。 私は一体何のために生まれて何をして生きるのか。


定期的に仕事と最低限の生活を繰り返す時期があります。 元がブラックに近い職場なのでそろそろ転職するべきなんでしょうかね。 そろそろ身体が壊れかけてる気がしますし。


まぁそんなことはどうでもいいとして、今回は1話を2話に分けた構成です。 理由は当然1話分を書く体力が無かったから。 趣味の合間にやる気があれば人生やるタイプの人間なので小説書く余裕が無くなる仕事は本気で退職しましょう。


ではこの辺で 次回もお楽しみに

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