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終着点を決めずに思い付きで書き始めたので、念のため15禁にしてます。
私の住んでいるこの部屋にはユウレイがいる。
ただ隠れている。
いや、上手く隠れられていないから私にバレているのだが。
私は小さい頃からユウレイというか死んだものたちが見えた。
私がなぜ見える のかというと、 霊媒師だか祓霊師だか名門と呼ばれる一門の血を受け継ぐ、お妾さんの子孫らしい。 ただ、私は祖先の情事にも、性癖にも、興味はない。
ないが、見えた上で、ユウレイかどうかも 班別ができた。だからって、親やまわりの人に「あそこに何かいるよ」なんてへんな子認定されるような言動もすることはなかった。
何より、見えて寄ってきたとしても、 ちゃっちゃと退治したり、従わせたりもできた。そして憑依もさせれた。
どうやるのか? 最初から歌うのが上手い人にどうやって上手く歌ってるの? という質問して何て答えがかえってくると思う? 最初からから上手いんだって。それと同じ。ただ出来るんだって。
死んだものたちは、「生きている者」に対して 興味をもっていて、特に見える人には近づいてくることも多い。個々で能力というか
できることや濃淡もちがっていて、元がひとだと認識し難いものもいる。ちなみに死んだ「ひと」以外の「動物」は今まで見たことがない。
執着や後悔の念の差なのか。いや、宗教家ではないのでそこはわからない。
幼い頃は怖さもあったから、近づいてきたものは有無を言わさず退治していた。
ある程度成長してからは歯向かってくるやつだけ祓った。ただ、授業中など周りに人がいる時にいた歯向かってくるやつが増え、面倒になった私が、けっこう力のあるやつを従えさせて他のやつを寄せつけないようにしようと計画した。
そんな時ちょうど、ヤル気マンマンかどうかはわからないが、 ふいをついて憑依しようとしてきたやつをとっつかまえて、近くにいたのら犬に憑依させ、3年あまり飼った。その犬が寿命をむかえた際に一緒に天に召されればよかったのに憑依が解けただけだった。
次は犬とねこを選ばせてやるといったら、ねこを選んだ。散歩が面倒になってきていたから、私としてもよかったかもしれない。