表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

時代

作者: 浮空みどり

苦しいだけの時代が終わった。


長くよく耐えたね。と励ましの声がこだまする。


努力での苦しみの美徳は、何だったのかと思うほどに廃れたものに思えた。

彼曰く、頑張るのすら今は楽しいそうだ。


笑顔の青年たちのその細い目に、明日への希望が満ちてくる。

そのアイス、おいしそうだね。なんか私まで元気が出ちゃったよ。


空気が澄んでいて、虫の音が聞こえるし、遠くに子供たちの声が聞こえる。


筆で書かれた、宛名も、ボールペンで書かれた丸文字も、全部がいとおしい。

坂を上って目的地まであと少し。


高台にある公園で、私はベンチに座り弁当を食べていた。

何が何でも幸せなんだ。


海苔の巻かれた梅かつおの、おにぎりが浸みる。遠くのレンガ色の塔をパチリと写真に収めた。


春の心地よい自然に、遠慮のない強い日差し。


梅干しが食べれないのは変わらないけど、梅かつおはオッケーになった。おばあちゃんさすが。

もう本当に、何があっても大丈夫と思える。


10代にカルマをこれでもか、というほどに消化させた私は、澄んだ頭でもう一度彼に手紙を書くことを決めていた。


(タイミングは)まだかまだか、と考えあぐね、今日になってやっとレターセットを買ったのだが、本当にこれでよかったのだろうかとまだ考える余力があるみたい。


都会にも作られていない、綺麗な公園で、鮮やかな感情にときめき、今日は最後の春休みなのです。


いつだって、どんどん自由になっていく。それを不自由に感じてもいいし、ここまでの平和に感謝もできる。


いさかいはいつだって。


安寧もいつだって。


君もあいさつで、綺麗な神話を纏めたまえ。



ここは今日も平和です。


嬉しくなって、思考の銀河が弾けました。


元気ですか。みんな力強く立っています。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ