アッー!(健全です)
前話に引き続きウゲーがあります。
「だからって、なんで俺呼ばれたんすかねぇ。」
お初にお目にかかる。余は、このザイラ王国より海洋を挟んで西にある大陸の半分を治めるアルバ帝国の皇帝、アリオン・アレックス・アルバトリオンである。
人によってはアルバ35世と呼ぶ。
[あなたは、あれのお目付役です。なんで僕の知り合い元首は皆仕事の終わらせすぎでの仕事無い状態なんでしょうか?]
「俺に聞かれても応えられないッす。」
[でしょうねえ。して、いつの間に規模を倍にしやがりましたか。]
「オタクからへっぽこ勇者どもが絶賛修羅場中のうちの皇帝執務室に着払いで送りつけられた頃ですね。国防を担保していた国が軒並み債務不履行を抜かしやがったので仕方ない助けたらぁって声かけたら領土を押しつけられました。」
おかげで武官も文官も過労状態だよ。
「そりゃぁ大変やんなぁ。準々士でよきゃぁ貸すけん。人件費こちら持ちで。あと、備品いります?」
草地になっている斜面に座る俺に声をかけてきたのはザイラ王国の持ち主であるあの国の王と内政の長。
丁寧な中に混じる暴言と独特な話し方が特徴だ。
「アォオオ「吠えるな!果てるな!リン、毛有毛現の下手物親父引きずり出すから、ゴム手。」
自称まじめな不真面目だが、ああいう風に雑務などをめざとく見つけてこなすから、おそらくは活動量は、あいつらの中で一番だろ。
「主もその口じゃろう。」
誰だ?この小汚ぇじじい。
「ああ。おい、煉獄の、それから離れろ。」
内政の長こと神子から言われて、小汚ぇじじいから離れると、じじいがにじり寄ってくる。
あ。なんか見えない壁で捕まえられた。
「くぁー。絶対触りたくなかったんだけどさ、これ、ね。一回剥かないとだめや。」
「いやぁーん。」
なんだ吐き気を催すのだが。
「きさんほんと下手もんやんなぁ。しなを作るなしなを。うちのおとぼけ考古学者と同じことすな。
とまあ、これが毛有毛現の下手物親父。まだそこの御腐様よりましだから。ほれ。」
なんかじじいの尻になんか突っ込んで吠えてる奴の所に放り投げたように見えたが。
「ハルー、ここの座標って、特異点露出したブラックホールと、周辺安定周回軌道にある廃棄は任意タイミングの王国軍戦闘訓練場だった小惑星あったんなー。」
[有りましたけど…。転送完了です。]
「俺居る意味あるんですかねぇ。」
「特にないんじゃねえの。そもそもそれ俺が言いたいよ。俺居る意味ないよなぁ。俺は何だ?花子に助走を付けるための餌か?それとも、神子にジャイアントスイングでも噛ませば良いのか?俺あいつがちょうどよく飛ぶ回転数知らねえぞ。」
「ん?正規、この中で一番、疲れたのどれ?」
銀色頭の内政担当が俺の横にいた赤髪の王配さんに問う。一緒にのぞかせてもらうと、この街にある複数の娼館と娼婦が載った冊子だった。
「んー。この人かな。単純に、おまえと話してるみたいで疲れた。」
冊子に載る女性の一人をさして正規殿が語る。
「OK?」
[OK。]
それだけで会話を済ませないでほしいものだが、まあ言外に意味を込める形の言語を使っている人たちなのだから仕方ないのだろう。
次の日、何でか俺は教壇にいた。
「以上は将来父祖の地を継ぎ、民を治める責を有する事となる諸君にとってとても大切である。
なに、諸君の中にいけしゃあしゃあと混ざっているそこらの蒼色や銀色、赤色やら水色と同じ水準を目指せとはいわない。
そもそもアルバの地を治める皇帝の座につく余で有ってもこのように顎で使えるだけの権限を有し各種有能なる大国の王と同じ水準を、一地方領主に求めること自体が、ダチョウに空を飛べというのと同じぐらい無駄で意味なくお門違いであることは明白である。」
でっかくぶち上げたが、これ結びの言葉。あの上で吠えてたおでぶが、小汚ぇじじいと一緒にどっかに行って三日間戻らないから週末最後の授業で、内政の基礎と応用を軽ーく触れてやってくれといわれてやったんだが。
すっごい、うららかで暖かいはずの教室の一角が、氷点下を思わせるほどに冷たい。
「聞いてましたか?宰相子息君。」
まー、授業どころじゃないだろうな。
「トイレ行きたかったら申告せんでいいからとっとと行ってこい。」
走れもしないだろうしなぁ。俺も執務中にあれやれって言われたらできる自信がない。
「えー、諸君もご存じの件で彼は罰を受けているわけだが、まあ、諸君には振動固めの行動自由版といえば通じると聞いたんだがな。」
授業を終え、校内に作られた執務室にお邪魔してお茶をしていると、
『~のトイレ、イカ臭んだけど。』
『臭えだけならまだいいさ。―が入ったときは、個室がまるまる一つ、白いあれまみれだったって。』
イカ、年齢制限に引っかかりそうなので省略しました。
「どうする気だ?校務理事殿。」
「延長。」
紅白の目出度い会話である。
さて、ふらっと遊びに来ていたアルバの皇帝殿を巻き込んでしまい、多少申し訳ないと思っているわけだが、あ?本音?たぶん、俺も含めて、だぁーれも申し訳ないなんて思ってない。
どうでもいいことは置いておいて、あの宰相子息君は神子が開発中の新型性具をつけられ、モニターとして強制的に仕立て上げられたわけだが、あのやろうトイレを汚すだけ汚して、けろっとした顔で戻ってきやがったので、神子がお仕置きの延長を決定した。
『助けてくれぇー。』
なかなかにへろへろな声になってるな。
何が起きているかというと、不細工素体をまとった花子が追いかけて、捕まったらすっごいくっさい液体を顔中に何度も何度も丁寧に塗りたくられる。そして、解放され少したったらもう一度をかれこれ30分は繰り返している。
思いっきり走って撒こうにも、走ろうとして、足に力を入れれば股にまんべんなく付けられた装置が、振動して刺激を与えるため、へっぴり腰になって、走れなくなる。そして捕まる。
というわけだが、いい加減どこか行ってくれないもんだろうか。
うるさい。
「まあ、当分無理だな。あと、(イカ自主規制)」
「本当におまえデリカシーないな。」
「一定レベルの常識は持ってるつもりだから、おまえらの前でしかいわねぇよ。」
神子が言う、おまえらとは主師と王国軍最上層部のこと。
あと、さっきから出ている、「イカ」は、誤字でも何でもない。ある程度たつとイカくさくなるあれが関わる話題なので烏賊と以下をかけているだけだ。
「そんなん説明せんでも、『誤字ではなく「以下」と「イカ」をかけました。』ゆうふうにしとけば、ええやん。」
「そうはいっても純粋な人だって「純粋な人が『ある程度たつとイカ臭くなるあれ』書かれててもわかるかおまえも大概スケベなんやけ多少は自覚せえよ。」
そういうものなのか。
『うわぁぁぁ。』
「う「るっせぇ。」。花子、どっか…え?誘導しても?はあ。」
馬鹿なのかあのめがね。
「こっから離そうと誘導しつつ追いかけても勝手にここに戻るんやね。騒げば助けてもらえるとか思ってるんやろか?………。よし。これでOK。」
何をしたのか問えば、
「(お父さんに訊いとくれ)がな、いろいろと詰められるようになってるんやけど、そこに、この液体用のアイテムボックスをつなぎました。そして液体ボックスに…。」
面倒くさいからって略すなよ。
「せからしかね。こん液体ボックスにデスソースの希釈液をなみなみと入れまして。」
うわーえげつねぇ。それが、さっき見たく叫ぼうとすると、(お母さんが顔を染めながら教えてくれるかも)の先端から腸内に噴射されて激痛か。
「ちなみに、媚薬入りセットはハルに渡しました。」
何という物を渡してくれたんだこの銀色ポニーテールは。
「えー、早速今度の夜戦で投入するとのこと。」
「となると3日後か。夜に、餃子しこたま食って寝ようかなあ。」
「―行こう。8人で。」
あーあのがっつりにもできるラーメンか。大概、こいつが食べたいものは、
「でも、摂津姉妹はあの系統苦手だろう。」
「あっさり塩もあるので。」
そういえば、こいつが行きたいといった場合は不安事項をつぶせる策を見つけてからいいやがるんだった。
「当分、ヨーグルト食べたくない。」
「あの情景を見ればなあ。あれ掃除大変だよなぁ。というか、あれだけ出しても、へろへろになる程度で元気なインテリめがね気取りくんには脱帽だよ。どうにかたたき直して、参謀本部に放り「王国軍統合軍令部総長として傘下の組織にあんなくずを入れることは断固拒否します。
使われるのであれば、総帥参謀殿の直属でお使いください。その際、統合軍令部隷下の国軍連合参謀本部は一切の協力をいたしませんのでご了承ください。」
よっぽどいやなようだ。
「当たり前です。あんな自分が汚した場所は自分で片付けるという一般常識すら身につけていない者はいかな高貴なる者であろうと、よき者となることはないと断言します。私は、あのものを王相殿下が、お使いになるというのであれば、臣として、内政を預かる者として、そして、従妹を案ずる一親族として、国王陛下に王相殿下との離縁を進言せざるを得ません。でんかの一友人としても、今の関係を失いたくなく、先ほどのお考えについて撤回を要請いたします。」
「わかった。わかったから、怒りを静めてくれ。今のは冗談だ。」
こいつの口調が丁寧になったら、機嫌がものすごく悪くてブチ切れる少し手前ぐらいだから。
「冗談にしてはたちが悪すぎます。ちなみに先のLLCA首脳会議であの者らが市井に放り出されても、LLCAおよびコイルス関係は一切関わらないという決定に至ったのですが、そちらを覚えていての発言でしょうか?」
「俺、ここ数万年間LLCA首脳会議出てないぞ。遥夢の代わりに会議中は決裁公務しているから。」
「遥夢様からの報告は?」
この前の首脳会議が終わって戻ってきたらあいつはすぐ寝たし、その上で、明け方、あいつに思いっきり絞られて俺その後3日間使い物にならなかったから教えてもらってないんだよなあ。
決定内容も今、神子に訊くまで知らなかったし。
「わかりました、詳細の確認を行います故、御前より失礼させていただきます。」
どうやら矛先が遥夢に移ったらしい。とりあえず、手を合わせておこう。
「正規、何したの?!今廊下でものすっごい機嫌悪い神子に会ったよ。」
「とりあえずこれ見てくれ。俺は遥夢に対して「たぶん、餃子意味ないね。あと、これが原因で、8人で―行くっていうのがつぶれかけてるのも、原因だろうなあ。たぶんあの子、自分が最終的に遥夢に標的代えたときのことまで考えて余計に機嫌悪くしてる。
遥夢に怒る。→遥夢が受けたストレスを夜戦に向ける。→それで正規がたぶん最低でも3かはダウンするから。
遥夢に怒るなっていうのはなしね。そうするとあの子がどんどん鬱憤ためるから。一緒に暮らす私のストレスがマッハで胃に来るんだから。
それに私だって、楽しみにしてたんだからね。ようやく姉御たちのスケジュールが落ち着いて一緒に食事できるって喜んでたのにこれだもん。…ちょっとこれ渡してくる。」
結果だけいえば、俺はいろいろと失…うのはいつものことだよ。
もう一個の結果はあまりにも成績が悪く、教員陣もさじを投げたため、これの教育は一切施さず、市井に放り出し、自力でなんとかさせるということに。ちなみにそれを伝えたら彼の実家は、いつもの神子のごとくへーホーふーんな反応が返ってきた。




