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よくある婚約破棄物 のようなもの  作者: 猫湊
国立ラウサ大学附属高校編(○○編)
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12/20

ザイラの春、ラウサのハル

こっから新章です

あの年度末パーティーに起きたばかげた騒動からやっと二週間が経ち、ゼリオス家一同は、ラウサにある、国立陪審院…では無く宗主国である、我が王国本国の王立最高司法院に強制出頭となっていました。

国王たるぼくを始め我が国の全閣僚と、三軍の全実働司令責任者、歴代の王と我が国独自の組織である主師(しゅさ)の歴代構成者が見下ろす中、ゼリオス家に通達がなされます。「ゼリオス家の爵位を侯爵へ減じ、その上で、一領主として封じる。」

ゼリオス大公からゼリオス侯爵への降格。

宗主国王にして国主の代理として、預かったはずの若者を教え導くために作った学園におけるあまたの腐敗を放置し、領地の発展を送らせただけで無く、遙かに格上である宗主国国王にむだんで、自分の息子と彼女を勝手に婚約させていましたた。

これを元に、今回宗主国においてゼリオス家に対する爵位適合審査が行われ、貴族格不適合という判断が下されました。

宗主国はこれに付け加えて、憲法の下に位置すると定められているにもかかわらず、憲法と同等か、憲法よりも格上としてあがめているのでは無いかと疑われるほどに大事にしている「王族の在り方、範囲を定め王族に対する行いにおける賞罰などを定義するための法律」通称「王族定義法」の保護条項と呼称される部分に照らし合わせ、決定を下しました。

最初は、これを知れば国民が一族郎党市中引き回しの上打ち首獄門にしろと大合唱をするだろうから、先んじて、皮を剥いでふきっさらしにしようという意見も出ましたが、結局は、爵位の降格と、行動を制限しない形での人体に影響を及ぼさない形での最大レベルで振動固めという罰が決まりました。

この罰が始まって三日目に様子を見に行った神子は帰ってくるなり、トイレに駆け込んで出てきませんでした。

「しわくちゃのばばぁがアンアン喘いでいるのを見たら誰だってこうなる。かわいそうだから、ノーマルな使用人は全員連れてきた。あっこにいるのはあれを見るのが好きな特殊なヤカラだけだ。」

トイレからやっと這い出てきた彼女にコーヒーを出すとトイレに駆け込んだ理由をこう教えてくれたのでした。

ただ、彼女はコーヒーを一杯飲んだ後、倒れてしまい意識不明のままで一週間が経過しています。まあ、あの吐くほど濃厚な常時(規制対策のためわざと同音の別熟語を当てています。正式には夜のあれです。中学生男子がお猿さんのように焦がれるあれ。)のにおいを何の準備も無く一週間の完徹明けにかがされた上で、通常公務もこなしながらゼリオスの盆暗一家から事情聴取をしてくれていたので無理が祟ったとしか言い様がありません。




時は流れて…とはいえ、翌年度の春。

宗主国である。我が王国が四月始まりで一つの学習指導年度を組んでいるため、この国でもそれにならい四月に始まり三月で終わる日本人にはおなじみの学期構成になっています。

そんな暖かな風が吹く有事総構城塞都市央都ラウサのにある、王立ラウサ大学とその付属学校群。またの名(正式名称)を蒼藍星間連邦王国立藍蒼学院藍蒼大学ラウサキャンパス及び付属教育機関群…でも新入生を迎える入学式が行われています。

それと平行してゼリオス地方からの国内留学生100名ほどを受け入れる手続きをしています。

想像以上に薄っぺらい奴らが意外に多くて、あっさりと終わったこの仕事に物足りなさを感じていたとき部屋のドアがノックされました。

「失礼します。国主陛下の学内執務室はこちらでしょうか?」

[スァン。]

一組の男女が入ってくるなりいきなり深々とお辞儀を。

[はぁ?]

「このたびは愚弟が、大変な迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。これでも、軍略…。」

[あのー。どちらさまで?]

あ、ソファで横になって仕事していた神子がわざとらしく落ちましたね。となると、面識がある。っということになるんですが。全く覚えてない。

「元ボンクラーズ。ゼリオス地方騎士団長子息。まあ。ボンクラーズゆうてもなあ。小さい頃からボンクラーズ以外を遊び相手とすることが、親からゆるされていなかった。ゆえに今回の分類ではボンクラーズに入れたけど、実際には親が盆暗だったって言う。

因みに名前は、ヴォルフ・グァン・フェリペシオ君と、アマレット・ヴェン・フェリペシオ君。

お姉さんのアマレット君はザイラ王国防衛省から、ゼリオス地方駐屯軍の総司令官として指名を受け、必要な資格や、知識技能を身につけるためと、盆暗な親から離れたくて留学に志願。」

[みこ!]

「こっちがまだ話しとろうに。何じゃ。」

あ、話し終わったもんだと思って声かけたらまだ終わってなかったんですね。

[この子を将来的にザイラ陸軍大将に任じようと思うのですが。]

「現時点で大佐格の軍略は出来るけど、そうなると将来では難しいねぇ。」



(ジーーーーーーーーッ!!)

さっきからものすごい見られているんですよねぇ。それにしてもあのたらこ唇どうにかなりませんかねえ。ものすっごい洗濯ばさみを挟みたくて仕方なくなるぼってり具合なんですよ…あ。

「あー。すっきりした。ものっそこのぼってり具合がね。」

神子が洗濯ばさみを挟みましたね。しかもあれって、物干し竿ごと挟むやつですよね。まあ、あれは見た目ほど痛くないので。

「……あ。ハルぅ、一発拍手お願い。」

[……はい?]

「拍手。清めの。」

主語を言いなさいな。主語を。

「この子、いろいろがんじがらめだから。そういえば、ハルはわかるべ。じゃ。」

どこへ行く気ですか。

「屋上。」

そうですか。

解析用のソフトを起動し、神子がヒロインちゃんと呼んでいるこの子の両頬に手を当ててみると、なんともいやな情報ばかりがずらーっと流れ込んできたので、思わず、力を込めて拍手を一発。

軽く説明すると、僕が力を込めて一度だけ拍手をすると、かなり広い範囲の悪意や、魅了、洗脳系の魔法を無効化するという効果が発生するんです。

[どうしましょうか。]

「おねぇさま!」

[はい?]

さっきからこの返事ばかりですね。ぼくは。

「あー。やはりお姉様です。」

[はい?]

「やっと、お話しできました。私、―子爵家の娘で、―といいます。あの、お姉様とお呼びしても?」

[もう呼んでいるでしょう。用件は?あのボンクラーズと一緒になって何をしていたのか気にはなりますけどね。]

まあ、結局のところ、良くファンタジーにありがちな、血筋上、魅了の力が色濃く出てしまい、自分にも影響が出てしまった上、解除しようとしてくれた者まで魅了していた。

幸い、親兄弟から離れたら自分にかかった魅了は解けたが、すでに、自分下は制御できないレベルだった。

という話を聞きまして、これが、ぼくの拍手で解除されたらしいです。

それで、僕のことをお姉様と。

「はぁ。王都の学園で一目見たときから、この方ならと考えておりました。」

[サイデスカ。(棒)]

「あ、あの。お姉様の…。」

「遥夢ぁ。っと失礼、続きをどうぞ。」

話に割って入ってきてしまったのは先の茶番を終わらせるためにいろいろと動いてくれた涼子。

それから、―さんはそんな睨まない。

[神子なら屋上。神政関連の決裁書なら空官庁に送りましたし、星軍用の小銃や短刀関係の仕様書なら認可出しましたよ。]

「そうじゃないよ。召喚反応3。距離3万。接頭k。方角西南西。反応圧453.66単位。観測地点北起点270度地点座標港湾観測点。」

[どこからの報告でしょう?]

これは後々キーワードになりますので。


「ボンクラーズ関係で正気というか被害者サイドなのに加害者分類されちゃったやつが、2名か、後は……というかよぅあの魔術師さんついて行けるのか?」

「相変わらず僕が一番すごいんだ、で授業もまともに出ていません。」

-さんことアルテッシア子爵令嬢のサレミアさんは、意外と粗めの言葉がお好きでした。因みに今我々がいるのは、ザイラ王立大学附属高校の国主学内執務室。

「たぶん、先ほど見学させていただいた、初等科入学したての児童にも負けるレベルですねあれは。」

『なんだかんだ言って結局僕が一番すごいんだ』という根拠の無い妙な自信に満ち溢れたどや顔に近い無表情でいつも無口だった王立魔法院長の長男君は、一緒にこちらに来ることになっていた双子のお姉さんが父親から言づてを預かりS-Z(ザイラス―ゼリオス)境界で別れ鉄道で先にここに来たあと、のんびり馬車でラウサ入り。その後部屋に引きこもり、おそらく、上から目線で相手に接していると思われる情報がちらほらと。

[最初はこれをたたき直すというか、魔素の濃いザイラスであれがどれだけ痛い目に遭うかをにやにや眺めましょうか。]

「たのしみですねぇ。」

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