表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『崖っぷちギャル、赤子に転生! 〜鑑定スキルで家族を最強プロデュースして、自分は魔法で天下取る〜』  作者: 沼口ちるの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/26

第10話:身体強化、マジで最強すぎて引く

 特別小等部、最初の実技演習。  学院内の結界訓練場には、クラス中の「天才児」たちが集まり、私とエドワード王子の対峙を固唾を呑んで見守っていた。


「いいか、レナ・アークライト。これは『教育』だ。属性魔法こそが至高であり、無属性などという欠陥品は、王族の輝きに触れることすら許されないと思い知れ!」


 エドワードは高らかに叫び、光魔法の奥義を練り上げた。  彼の周囲に無数の光の剣が浮かび、目も開けられないほどの輝きが訓練場を包む。


「……はぁ。光らせすぎ。マジで目に悪いんだけど」


 私は棒立ちのまま、心の中で【無属性魔法:身体強化(硬度極限型)】を起動した。   【自己鑑定:レナ・アークライト】 【出力:無属性Sランク相当】 【防御術式:魔力膜による細胞単位の固定(絶対防御)】


「消えろ! 『ライトニング・バスター』!!」


 エドワードが腕を振り下ろすと、巨大な光の濁流が私を飲み込んだ。  ドォォォォォォンッ! という爆音と共に、地面が抉れ、砂煙が舞い上がる。   「……ふん、やりすぎたか。これに懲りたら二度と——」 「……ねえ、もう終わり? 結構あったかくて、お昼寝にはちょうど良かったけど」


 砂煙の中から、欠伸をしながら私が現れた。  制服の裾一つ、髪の毛一本すら焦げていない。    それどころか、私の肌に触れた光の残滓が、まるでガラスのようにパリンッと弾けて消えていく。


「なっ……!? バカな、僕の全力の光魔法を……防具もなしに、生身で受けただと!?」


 エドワードが顔を引きつらせて後ずさる。  壁際で見ていたカイトやミーナも、言葉を失って固まっている。    当たり前じゃん。属性魔法なんて、魔力に「属性」っていう不純物を混ぜて加工した劣化品なんだってば。  純度100%の無属性魔力で固めた私の体は、この世界のどんな物質よりも「硬い」んだよ。


「次、私の番でいいよね。……お兄ちゃんに教えたみたいに、ちょっとだけ『コツ』を見せてあげる」


 一歩。  私が地面を踏みしめた瞬間、強化された脚力が結界内の空気を爆発させた。


 ドンッ!!


「え——」


 エドワードが反応する間もなかった。  私は彼の目の前に一瞬で移動し、指先で彼の胸元をトンッ、と突いた。    ただの、デコピン程度の軽い衝撃。  でも、SSSランクの魔力でブーストされた私の質量は、それだけで物理法則を無視する。


 ドゴォォォォォンッ!!


「がはっ……!?」


 エドワードは自慢の光の防壁ごと、訓練場の壁の端まで弾き飛ばされた。  そのまま壁に深々と埋まり、白目を剥いて沈黙する。


「あー……。防御力に全振りしすぎて、攻撃の加減忘れてた。マジで調整ムズいわ」


 私は静まり返った教室の面々を、ぐるりと見渡した。  さっきまでの「無能」を見る目は消え、そこにあるのは、圧倒的な「恐怖」と、底の見えない「怪物」への畏怖だった。


 セルンさんが、狂ったように記録機を叩きながら呟く。


「……防御は絶対、攻撃は一撃。無属性の真理は……『極限の単純化』による暴力……。素晴らしいわ、レナ様!」


 ……あー。  スッキリはしたけど、これ明日から「おまけの無能」としてお菓子食べるの、絶対無理でしょ。    崖っぷちギャルの隠居計画、第10話にして完全終了のお知らせが届きました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ