ちぃすと~り~ ④ ちぃちゃんをお好みでカスタマイズ!? ちぃちゃんルート
「三五、ケガしちゃったの!? 痛い!? 痛い!? クッソ~! フリョ~のヤツめぇぇ! 許せないぃぃ!」
「アンタってコは心配させて! ケガが治るまでお姉ちゃんが毎日お世話しまくるからね! 異論は認めないから!」
フリョ~騒動の翌朝。
パッチリ目を覚ますと、ベッドの両脇に湖宵と彩戸さんが居た。
どうやら二人は既に騒動の一部始終を把握しているみたいだ。
「心配かけてゴメンね。オレはもう大丈夫だよ」
「「大丈夫かどうか判断すんのは三五じゃないから!」」
何で!?
「あぁお顔に絆創膏が……足だって包帯巻いてんでしょ!? 歩けないじゃん! 放課後は部活休んで、ずっとボク達と一緒に過ごさなきゃじゃん!」
いやオレ、昨日ちゃんと自分の足で帰って……「彩戸さん! そっち持って! せ~ので持ち上げるよ!」 「OKお坊っちゃま!」 「「せ~のぉ!」」
ヒョイッ!
「うわぁ!」
持ち上げられてる! オレ、持ち上げられてる!
凄い力持ち! ってかオレ、治るまで常にこの状態で移動させられんの!?
「それは流石に……」
「三五の意見は♪」 「聞いてないから♪」
スタタタタ~ッ!
速いって! つ~か地に足ついてない状態で階段降りるの超怖い!
「はい三五ちゃん、あ~んして♡」
「次はボクだよ、はい、あ~ん♡」
「腕はケガしてないから一人で 「「いいから」」 ……あ~ん」
心配かけちゃったから立場が弱い。言う通りにするしかないな。
「あのね~、ちょっとウチの子甘やかし過ぎ 「「三五ママ、いいから」」 ……はぁい」
母さんも弱い! おそらく父さんも! 高波家ではこの二人に太刀打ち出来ない!
やっぱ愛故に、かな。もっとデカい愛パワーの持ち主でなければね。
彩戸さんに車で送ってもらったオレ達は校門前で下ろしてもらった。
「お、おはようございマスっ! お兄様っ!」
オレを待ってくれていたのだろうか。
エロ姉ぇの妹、エロカワちぃ……いや、ちぃちゃんが朝の挨拶をしてくれた。
しかし、その姿を確認するなり、オレと湖宵は……。
「「アッハハハハハハ!」」
「ちょっと! アンタ達、ナニ女の子を笑い者にしてるのよ!? キチンとした格好のお嬢さんじゃないの!」
彩戸さんは知らないんだってwww キチンとした格好してるから面白いんだよwww
だってさぁ、いつもは改造制服で超! 露出度高いんだよ、この娘。
それが今や、制服を校則通りにキッチリ着こなし、スカート丈も長~い。
髪も三つ編みにしちゃって、おまけに視力1.5のクセにダテ眼鏡!
こんなん笑うやろwww
彩戸さんに 「いつもはこんな格好だったんだよこの娘~」 っつって、エロカワ時代のちぃちゃんの写真を見せてあげた。
そしたら 「こんなエッチな写真を集めちゃいけません!」 って叱られた。
危うくスマホを没収されてデータを全消去されそうになるも、宝物だから! お願いだから! って必死で説得したら、なんとか許してもらえた。
でもその代わりに今度、彩戸さん水着撮影会に強制参加することになったのだった……。
それはさておき。
「どうしちゃったの、ちぃちゃ~ん、その格好~」
「あ、あのあの、やっぱりオカシイデスか、この格好……」
いや、格好はオカシくない。でも、ちぃちゃんがオカシイ格好をしてないのがオカシイ。
まあ、そんなコトは些細なコトさ。
「可愛いよ! 可愛さパワーがデカいよ! 断言する! ちぃちゃんはこの学校で一番可愛いよ!」
「キ、キャ~ッ♡ キャ~~ッッ♡♡」
魅惑の NB -L が隠れているからですかねぇ。後輩感爆マシ ⬆️ で可愛さしか勝たん。とにかく可愛い。
「あ~、でもオレの大好きな胸の谷間がね~、隠れちゃってるのはケッコ~残念だなぁ」
「三五! 正直も度が過ぎると美徳じゃない!」
ペシン!
痛い。湖宵が叩いた。
「ウフフ♪ 大丈夫デスよ、お兄様♪ いつでもお見せいたしマス♪」
シュルッ、プチプチッ、ガバッ!
「ウ、ウ、ウオオオオ~~ッッ♡♡」
無垢な笑顔で! 胸のリボンをほどいて、ボタンを外し、胸の谷間をガバッと魅せてくれるちぃちゃん!
不意をつかれたから!? ピュア➡️エロの落差が激しかったから!?
いつもより超! 超! 大興奮するぅ!
何でかなぁ!? いつもあれだけガン見しまくってたのになぁ!?
「コラ! ココ校門! 自重して! アンタら姉妹には言っても無駄だろうケド!」
「ハッ、そ、そうデスよね、繊月先輩! 人気の無い静か~なトコロで、二人っきりで♡ 見てもらわないといけマセんよね♡」
「もっとダメぇぇぇ! やっぱ話が通じね~! 少しはマトモになったかと思えばぁぁぁ!」
ちぃちゃんをインターセプトするべく湖宵が前に出る。が、その湖宵を押し退けて、ちぃちゃんがズズいとオレの前に!
「お兄様、お兄様♪ 長いスカートはお気に召しマセんか? お好みの丈まで調節マスよ♪ 髪型も変えマスよ♪ 何なりとおっしゃってくださいね♪」
「えッッ!? オレがちぃちゃんの制服+αを好きにカスタマイズして良いの!?」
「はい♪ もちろん (!?) デス♪」
マジか!? コイツはありがて~ぜ!
オレ、キャラクリとか大好きな人なんだよね。
う~ん、後輩キュート感を大事にしたいから、スカート丈は膝上ちょいミニくらいかな。
髪型はキャラ物のヘアアクセで可愛くアップにして、カバンにもマスコットとか付けてて欲しい。
でも今の三つ編みメガネロングスカートも捨てがたいよな。よし、ローテーションを組もうか。
時には従来通りのセクシースタイルもアリ……いや、むしろマストだな! なんてったって今までと違って、オレだけが独り占め出来るんだからよ!
だったら思いきって、もっとエロス寄りに攻めるか!?
露出度を更に……は無理か。あの改造制服はガチで水際ギリギリだからな。
ならばシチュエーションにこだわるか! ボイスも実装させたい! するって~と30秒程度の動画を撮れば捗るな!
例えば紐ビキニに~、首にスカーフを巻いて~、両手首にカフス (バニーガールの袖) を着けただけで~、キョトン顔をさせる。
「アレレ? お兄様、どうしたんデスか? ちぃ、フツ~の制服を着てるだけデスけど?」
常識改変系の無垢シチュだな!
次に次に~! 突然の雨に降られた設定で~! シャワーを浴びてもらった後~! 着替えがオレのシャツしかない!
「お兄様のカラダ、大っきいデスね♪ 袖、余っちゃいマシた♪」
王道シチュ! お風呂上がりの彼シャツ! これはエロいぜ!
オレ色に染まったちぃちゃん! ソレって実質、ヤッたも同然だもんよ!
「三五ぉぉ! 妄想が全部口からダダ漏れだからぁぁ! 素直 ・ 正直が三五の良い所だけどぉ! ここまでくると! ここまでくるとぉぉ!」
「か、彼シャツとはグッとキマスね♡ もちろんお兄様のお部屋のベッドで、デスよね♡ 撮影の後のシャツは頂けるんデスよねっ♡」
「オイ頂いてんじゃねぇぇ! そんなコト、ボクが許すかぁぁ!」
「何を! 邪魔立てこそ許しマセん! ちぃはお兄様のご要望に! すべからくお応えするのデス!」
マジでぇぇ!? すべからくぅぅ!? エロシチュもOKだとぉぉ!?
どんな夢でも叶えてくれる! ちぃちゃんマジ女神!
「じゃあさじゃあさ! 私服! ちぃちゃんの私服がどぉ~しても見たい! 次の休みの日に一緒に出掛けよう!」
「デ、デートぉぉ♡ の、お誘いで間違いないデスねっ♡ デスよね!? ねっ!? しかも今回は具体的な日取りまでぇぇ♡」
おぉっと! またしても何も考えずに口説いてしまった!? ついテンションに任せて!
「ちぃは、ちぃはどこにでも、どこまでも♡ お兄様とご一緒いたしマスぅぅ♡」
ちぃちゃん、まさかのノータイム快諾!
良いのか!? 何も考えずにそんな宣言しちゃって!?
勢い任せに人生初デートが決まっちまったい。
コレ、告白してOKされたみたいになってない!? 確定か!? 両想い確定なのか!?
「お兄様! 叫ぶのデス! 力一杯叫ぶのデスっ! お兄様はぁ~!? ちぃがぁ~!? 好ぅ~!? 好ぅ~!?」
「言質なんぞ取ろうとしてんじゃねぇぇ! 三五とデートしたけりゃボクと勝負しろ!」
「望むところデス! 繊月先輩!」
望むの!? 愛パワー全開の湖宵とのバトルを!? そこまでしてオレとデートしたい……つまり、LOVE確定!?
いやいや待て待て。早い早い。早いんだよ、展開が。
一旦落ち着こう。冷静に自分の感情を整理しようじゃないか。
……な~んてオレの気持ちを知ってか知らずか。
「お兄様、お兄様ぁ~♪」
この日を境にちぃちゃんの爆裂アプローチ! 攻勢が始まったのだった。
お昼休みには当然のようにオレ達の教室に突撃。上級生クラスだろうがお構いなし。
「お兄様、お兄様♪ ランチタイムご一緒しましょ♪ ちぃがあ~んしてあげマス♪」
「待て~い! 三五にあ~んするのはボクだぁぁ!」
「いいえ、ちぃデス! だってお兄様はちぃのせいでおケガを負ったのデスから! ちぃが責任持ってお世話しマス!」
「だからさ、腕は別に何とも」 「「お兄様、いいから」」
強ぇ!? ちぃちゃん、既に湖宵 & 彩戸さんコンビと遜色ないくらい強ぇ!?
なす術もなく押し切られて、湖宵と代わりばんこであ~んしてもらっちゃった。
コレってまさか明日も続く感じ? もしかしてケガが完治しても恒例行事になったりして? (未来予知)
ハ、ハハハ。まさかね~。
き、気を取り直して。
恒例行事と言ったら、お昼の例のお楽しみがあるよね。ちぃちゃんとの出逢いのキッカケになった例のヤツ。
「三五きゅぅ~ん♡ ウチの大事なちぃちゃんを助けてくれてありがとォン♡ お礼に特別スッゴいダンスを魅 ・ せ ・ た ・ げ ・ るゥン♡」
エロ姉ぇの豊満Bady弾けるセクシーダンス。
てか良いのか!? こんなイヤらしいモノ観て!? 気になる女子が真横に居るんだぜ!? 浮気に該当する行為じゃね!?
てか、なんちゅ~モノをキッカケに出逢っとんねん、オレら! (死ぬ程今更劇場)
チラッ、とちぃちゃんの顔を伺うと、ニコッ♪ と微笑まれた。ええんか……。
許可を得たのでエロ姉ぇに視線を戻す。
改めて思うけど、やっぱ似てるな、この姉妹。
肉体美とダンスのキレはエロ姉ぇに一日の長があるけどもね。
もしもこ~んなにアダルティックに成長したちぃちゃんがダイナミックダンスを魅せてくれる、ってコトになったらヤベぇなぁ♡ 堪んねぇなぁ♡
「イヤァァン! 三五きゅん、その視線イヤァァン! ウチだけを見てよォォン!」
え? どうしたの、エロ姉ぇ? 見てるけど?
「クスクス♪ お兄様ったら、お姉様のカラダを通して、オトナになったちぃのコトを見つめていたんデスか? 罪な男デスね♡」
姉妹にオレの腹ン中が100%見抜かれてる! こんな一瞬で!? オレってそんなに分かりやすいの!?
「こ~なったら三五きゅん、ウチをラブホに連れてってン! めくるめく☆濃厚サービスでもう一度ウチのトリコにしてあげるんだからァン!」
「えッッ!? ダ、「ダメDeathよ、お姉様。ちぃを出し抜くなんて、許されないのDeath」
「ピ、ピイィィィンッッ!」
こ、怖ぇ! オレが断りを入れるよりも早く、死神のオーラを纏ったちぃちゃんがエロ姉ぇをブッた斬った!
「じゃ、じゃあ、ちぃちゃんが先に三五きゅんとラブホ行ってよン! ウチはちぃちゃんがヤリまくった後で 「ヤぁぁぁ~だぁ♡ お姉様ったらぁ♡ ちぃ、恥ずかしいデスっ♡」
パッチ~ン!
「キャィ~ン!」
ちぃちゃんから平手打ちを喰らったエロ姉ぇが崩れ落ちた! 散々だな、流石にかわいそう。
「大丈夫? エロ姉ぇ、冷たい飲み物でほっぺを冷やしてね」
差し入れに持ってきたペットボトルをエロ姉ぇに手渡してあげる。
「急に三五きゅんがメチャクチャ優しくなったのも、なんかスッゴいいヤだぁン! アレでショぉン!? ウチが大好きな女の子のお姉ちゃんだからでショおン!?」
「そ、そんなことないよ、“エロ義姉ぇ”」
「アッア~ン! 語るに落ちてるゥゥン!」
エロ義姉ぇが嫌いになった、とかダンスに飽きた、とかではもちろんない。
むしろ前よりもエロ義姉ぇが好きになった。大切な人だと感じるようになった。
でもそれは彼女がちぃちゃんのお姉さんだから。
興味、関心、好意。
オレを突き動かして止まない感情のベクトルは今はもう、エロ義姉ぇではなく、ちぃちゃんに向いている。
それはきっと、ちぃちゃんも同じだろう。
エロ義姉ぇに憧れるあまり、年がら年中激エロ改造制服で過ごしていたちぃちゃん。
そんな彼女がオレの好みに合わせて衣装チェンジ & ヘアアレンジまでしてくれるってんだから!
推しのファン、推しの妹。同好の士。
そんな二人の生温~い関係が一夜にして激アツになってしまった。
お互いの想いは果たして恋心で確定なのか? オレ達二人は未来にどんな関係でいたいのか?
自分の心にジックリ向き合って、明確な答えを出す必要性をヒシヒシと感じている。
二人の今後、いや、人生を左右するかもしれない重大な決断になる……そんな予感がする。
心をキッチリ定めた後に待ち受けるのはやはり……。
……告白、か。