あなざ~彩戸すと~り~ ・ アン視点 ⑧ 恋する私は sin 化する アンルート
※アン視点です。
進化した三五さんはハッキリ申し上げて、ちょ~神々しいです。後光が差しておられます。
あんまりにも尊くって有り難くって……近寄るのすら畏れ多いです。
推し甲斐はもンの凄くあるのですが、恒例のスキスキ突撃がやりにくくなってしまいました。 (やりますけど。頻度が減っただけで)
FC 会長としての自覚が強く芽生えたせいで 「マナーを守って清く正しく推しカツしなければならない」 という謎の使命感に駆られてしまうのですよ。
ハァ~、アイドルに恋するって、こんなカンジなんですかねぇ?
あぁん、もっとも~っと貴方に近付きたいのにぃ。切ないですぅ~!
期せずして適切なパーソナルスペースが形成されつつある三五さんと私。
嫁ガードの警戒も徐々に緩み、平和な日常がようやく訪れる………………………………と、思うじゃないですかぁ!?
そうはならなかったんですよ!
な、な、なんと! 三五さん側から距離を詰めてきてくださって……ス、ス、スキンシップを! お、お、お触りをしてくださるようになったんでっすぅぅ♡♡
「あれ~? 肩にゴミ付いてるじゃん (実は付いてない) 取ってあげるよ♪」
PON☆ PON☆ PA☆ PA☆ PA☆
「ウヒィィ~♡ ち、近いぃん♡ 最高ぉん♡」
「アンさん、手相見てあげる。う~ん、今日の運勢は~……ま、中吉ってトコかな (テキトー)」
お手々キュッ、キュッ。
「いいえッッ♡ 超々特々大々吉ですッッ♡ 愛する男性に手を握ってもらえるッッ♡ これ以上の幸福が世にありましょうやッッ♡」
ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!
何かワケわからんですけど、事ある毎に三五さんに構ってもらえるッ! そしてその度に幸福値が限界突破すりゅッッ!
こんなん辛抱堪りませんてッ! FC会長の誇りがどうとか言ってるバヤイではありまっせん!
久し振りに本気でガッツリいっちゃいますかぁ!
「三五っさぁぁ~んっっ♡ スキスキスキ~ッッ♡ あっちゅあちゅのハグしましょ~っっ♡♡」
ズドドドドド! ガッバァァ~ッッ!
「三五ちゃんにぃぃ!」
「何すんだ~っ!」
バチバチビシバシボッコボコ~ッ!
「ぴぎぃぃぃ~っ!」
痛ぁぁ~い!
嫁ガードのオシオキもガッツリ厳しくなってます! メイと湖宵さんの息の合ったコンビネーション ・ アタックが私の身体をトコトン痛めつけるのです!
「ぴえぇん……ぴえぇぇ~んっ」
哀れにメソメソ泣いちゃう私。
でもコレ実はねぇ、ちょっぴり演技入ってるんですよ。
三五さんが優しく慰めてくれないかな~、なんて淡い期待を込めてみちゃったりなんかし ・ て♪
「今、腕を逆間接に極められてなかった? うっわ痛そ~、ちょっと見してみ? サスッてあげんよ」
サスサスサワサワ。
「ヒィ♡ ヒィィッ♡ お触りされたトコの痛みがッ! たちどころに快感へと変わっていくッッ! コレ合法なんでしゅかァァ!?」
き、期待値を軽く越えられたァァ!? ド、ドキドキで胸が苦しい! でも病み付きになりそう! もっともっと!
味を占めた私は次の日以降も元気に突撃!
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元気にボコボコ!
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ぴえ~ん!
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「泣いたら美人さんが台無しだよ。笑顔の練習、しよ☆ ホ~ラ、ほっぺプニプニ~☆」
グイッ、グイ~ッ。⬅️ W人差し指で口角を上げてもらえる。
「ふフぃぃ♡ ヘ、変な笑い声が出ちゃいまひゅうぅ♡ フフふぃぃぃ♡」
「よ~しよし、頭ナデナデ~☆」
ナデナデ☆ ナデナデ☆
「オ゛ア゛~ッッ! コレちょ~ヤバいッッ! 脳に直にキクッッ!」
「それはそうとして指相撲して遊ぼうよ。ホラ、ぎゅ~っとね」
ぎゅっ、ぎゅっ、むぎゅ~っ。
「何っの脈絡も無く指と指が絡みあってりゅ!? ウソみたい! 頭バグりそう!」
こ~んな乙女ドキドキシチュエーションが毎日毎日盛り沢山!
いやぁ~……実際ね? 理由なんてどうだって良いとは思ってましたよ? 三五さんに構ってもらえるんだからって。
いやでもしかしね!? 流石におかしいと思いますよ!?
理性がほぼ逝きかけてるこの私ですら!
三五さんてば一体全体ど~しちゃったのぉ!?
う ・ う ・ う~ん、考えられるとするならば……。
わ、私ってば実はメチャメチャウザがられていて、仕返しの為にワザと気のある素振りをしてみた、とか?
つまりつまりぃ~、私がワンチャンあるきゃも♡ ってキャ~キャ~浮かれてたら、ある日突然ハシゴを外されちゃうんですよ。
ポワワ~ン (妄想開始SE)
『フン、ちょっと優しくしたからって、つけあがらないでもらえるかな?』
あああ♡ これまでがまるで嘘みたいに素っ気なくされて♡ 冷たい視線で見下されちゃうの♡ ゾクゾクしちゃ~ ⬆️ うぅ♡
そんでそんで~、両隣には嫁ガードを侍らせているんですよ。当たり前みたいに。
嫁ガードも愛おしそうに三五さんにしなだれかかって 「アンタとは違うのよ」 みたいなカンジで見せ付けてくるんです。く、悔し~♡
『アンさん……いや、アン! オマエのせいで、こちとらストレスが溜まって溜まって仕方が無いんだよ! どうしてくれる!』
『あぁぁん♡ ご、ごめんなさぁ~いっ♡ どうかそのストレス、全て私めにおぶつけくださいっ♡』
『フンッ、良い覚悟だ。ならば四つん這いになって、おケツをこっちに向けな。思っくそシバき倒してやる!』
バシンバシン! ⬅️ シバき棒を手のひらに打ち付ける音。
『ハ、ハイッ♡ お、仰せのままにッッ♡♡』
ポワワ~ン (現実回帰SE)
ウフフフ♡ こんなんなっちゃったりするかも♡ 困っちゃいますネ♡
♪ ~ ♪ ~ ♪
アラ、スマホから通知が。どれどれ?
何気なくスマホに視線を落としたら……ピシィッ! と凍りついてしまいました。
だ、だ、だって! ラウィッターに! 三五さん♡ からの! メッセージが届いたって通知ガアッ! きたんでしゅよぉぉ!?!?
な、な、な、な~んでぇぇ!?
そ、そんな奇跡が起こり得るワケ……ハッ!? そ、そう言えばクリスマスプレゼントを渡す時にラウィッターのQRコードを紛れ込ませたっけ。
んん~? そうなると……三五さんはそれを捨てずにいてくれて、今また気まぐれとはいえフレンド登録してくれたって、ことぉ!?
し、し、し、信じられない! そんなの天から降ってきた宝くじが一等だった……いいえ! それをも遥かにしのぐ超絶スペシャルラッキー!
も~ビックリし過ぎて頭真っっっ白!
『暇だったから (笑) 少しお話しよ~よ (笑)』
オハナシ!? な、何か話題を……。
「あわわわわわわ……」
な、何も思い付かない上に、て、テ、手が、フルフル、震えりゅぅぅ。
文字が上手く打てなくて 『くぁwせdrftgyふじこlp』 みたいな文面になっちゃう……って、ン゛ア゛~! 間違って送信しちゃったァァ!
でも三五さんはちっとも気にせずに、面白いねって笑って済ませてくれて、いっぱいい~っぱいメッセージを送ってくださったのでぇぇ~す♡
あぁ、どれほどこの時を待ち焦がれたか!
嫁ガードにスマホで三五さんにコンタクトすることを禁じられた私。
でもオレは禁止されてないから連絡しちゃお、と型破りな三五さん。う~ん、天才!
三五さんのコペルニクス的発想によって実現したスマホでのやり取りはもう絶品! 禁断の果実の味がします♡
なんてったって対面している時には不可能だった (興奮状態だから) 雑 談 が楽しめるのですから♪
好きな食べ物 ・ 飲み物。
今一番興味があること。
好きな音楽のジャンル。
観たい映画。
お風呂でどこから洗うか♡
などなどの HYPER HOT な三五さん情報を GET! してご満悦でございま~す♪
ハアァ~♪ 脳からセロトニンがこんこんと湧き出てきますぅ♪ 源泉かけ流しのソレが体内をグルグル循環することで、服を着ながらにして温泉に浸かっているかのような極上リラックス & チルアウト状態~♪
幸せポワワ~ンな私……に! 三五さんったらシレッと特大の核弾頭を炸裂させてきたのですぅぅぅ!
『付き合ってくれてありがと。コレ、ご褒美ね (笑)』
そのメッセージに添付されてたのわぁぁ! さ、さ、三五さんのじ、じ、自撮り!? し、しかもセクシーショットォォ!?!?
ウ、ウ、ウワ~!!!
『じゃ、また明日~』
うええぇぇ!? そんなアッサリ去ってゆくぅ!? お礼の気持ちも伝えてないのにっ!
てゆ~かこの熱い感情の奔流をっ! ど~~すりゃ良いのぉぉ!?
ああ、三五さんの高画質 ・ 高精細のお写真!
私ぁ、もうずぅぅぅ~っと欲しくて欲しくて堪んなくて気が狂いそうだったんですよ!
まさかソレがこんな簡単にペロッと手に入るとは……ん゛あ゛~! 感情が乱高下して、結局気が狂いそう! てかもう狂うぅぅ!!
なんかぁぁ! 人体って半分以上が水分らしいじゃないですかぁぁ! その水分が全~部ドーパミンになってパチパチバチバチハジけてるんスよっ!
かけ流しドコロじゃないっ! 今の私はたんぱく質とカルシウムとドーパミンの塊だッッ!
ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ア゛ア゛ア゛ア゛~ッッ!!!!
……とォ! 叫びたいところです ・ がァ!
そんなことしたら騒ぎを聞き付けたメイが私の部屋に来ちゃいます!
それでもしこのスマホが没収されでもしたら、私は、私は、憤死するッッ! (断言)
このお宝は一生私の……てゆ~かこのお写真、胸元がチラッチラしててちょ~エッッッチィィ!
う゛う゛~! 発狂したい! けどマクラを思っっきり噛んでガマン! & ベッドにダ~イブ ➡️ お布団くるまり足バタバタァ! コレで当座をしのぎます!
しばらく (数時間) 経って……。
ハァ、ハァ、ハアァ~。
よ、ようやく落ち着いてきましたよぉ…… (誤り) 私は冷静ですよぉ…… (誤り)
フ、フ、フゥ~、なるほど、ね。そういうことですか。
ーー 三五さんは気のある素振りを取っているのではなく、恐らくは本当に私に気がある……のかも知れませんねぇ…… ーー
ニヤァァ…… (暗黒微笑)
-- 私の欲望! アナタ、何を言っているの! そんなワケないでしょう! --
-- ハッ! わ、私の理性! な、なんですかァ!? また私を否定しようっていうんですか!? --
ーー 恐らく? かも? バカね、三五さんは私に気があるに決まってるじゃないッ! 理性的に考えて! ーー
ーー お、おおッッ! やはり理性さんもそう思われますかッ! ーー
ーー 無論ッ! 私の分析によると……三五さんは思春期の青き猛りを持て余しているッ! その迸りのぶつけ先に選ばれたのは、この私! 彩戸 アンでしたっ! Q . E . D . ! ーー
ーー なぁるほどぉ! 確かにそ~ゆ~衝動は嫁ガードにはぶっつけ難い! 家族くらいに距離が近いんですものっ! そ、その点この私は……♡ーー
ーー そう! なれば我ら、争うこと能わずッッ! 今こそッッ! ーー
ーー 一つになる刻ッッ! ーー
あぁっ! 大変です! 今この時をもって彩戸 アンという存在が sin 化!
もはや人とは呼べない愛欲の化身と成り果ててしまいました!
罪 ・ アンとでも呼ぶべきでしょうか?
あ、ちなみにこの時間軸の私にはもう進行役は不可能なので、この私、未来のアンが過去……の過ち……を振り返る形でナレーションを務めさせていただきますね。
さあ皆様、次回 「罪 ・ アン大暴走! 社会的に死す!?」 ご期待ください! (ヤケクソ)