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幼馴染み♂「今からQ極TSカプセルで♀になりマース♪」  作者: 山紫朗
【IF話】 もしもQ極TSカプセルが誕生しなかったら
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彩戸すと~り~ ・ メイ視点 えぴろ~ぐ  メイルート

※メイ視点です。

 三五ちゃまは日を追う毎にドンドン素敵に洗練されてゆく。


 まるで桜の蕾がパッパッパッパッて次々に花開いてゆくかの様で目が離せない。


 最近はマナーの勉強に力を入れているから立ち居振舞いまで麗しくなっちゃって。

 更にオシャレなアイテムを身に着けることでビックリするくらい大人っぽくなっちゃうの。

 ちょっと弟扱いし辛いわ。するけど。


 私とお坊っちゃまがお調子に乗って心血 & 財力を注ぎまくったのもアレだけど、三五ちゃまも三五ちゃまで私達の期待に全身全霊で応えてくれちゃうワケだから、その成長速度ときたらも~生半可なモンじゃないわ。


 無類の弟好きのこの私ですらその男性的魅力にはドッキドキのクッラクラよ。


 そんなちょ~ステキ男子 ・ 三五ちゃまには一点の曇りも無く幸せになって欲しいのよ。

 だから年下の女の子と火遊びしてもい~よって許可を出してるの。


 流石の私も三五ちゃまより年下にはなれないからね~。

 三五ちゃまが桜の樹なら、私は大輪に咲く薔薇の華。大人のレディだもの。


 男の人って青い蕾ちゃんをコロコロ愛でたいものなんでしょ? 聞いたところによると。


 三五ちゃまには今のトコそんな気配は無いケド、きっと遠慮してんのね。

 お坊っちゃまが 「三五は学校でめ~っちゃモテまくってんだよ」 って言ってたし。その中に気になる娘が一人や二人居たっておかしくないもの。

 い~のよ、手ぇ出しちゃって♪


 その後で 「三五ちゃまってばま~た女の子を泣かしたのネ、お仕置きよ♡」 とかってネタにしてい~っぱい可愛がってあげちゃうから♡

 お姉ちゃんイニシアチブまで取れて一石二鳥♡


 最後には 「やっぱりメイは超 & 最 & 高だよ! 小娘ちゃんじゃ物足りないよ!」 なんつってお姉ちゃんが大勝利で大団円。めでたしめでたしってコトよ。


 ウ ・ フ ・ フ♪ 完璧な段取りね♪


 しょ~がないわね、恥ずかしがり屋の三五ちゃまの為にお姉ちゃんがお膳立てしてあげましょ♪



 早速次の日にお昼ご飯を届けるって名目で学校に潜入。


 まずは三五ちゃまの魅力にメロメロになってる小娘ちゃん達に私達の仲を思いっきり見せつけちゃう。

 初手でマウント取っとかないとね。

 むぎゅむぎゅぅ~っ。


 「「「「キャ~ッ♡」」」」


 あら良いリアクション♪ 憧れの熱視線が気持ち良い♪

 この流れで高らかに宣言しちゃう!


 「小娘ちゃん達♡ 三五ちゃまに可愛がってもらいたかったらガンガン誘惑しちゃいなさ~い♡ お姉ちゃんが許します!」


 「「「「キャアアァ~ッ♡ はいっ♡ わかりました、お姉さまぁぁ~っ♡」」」」


 ウンウン♪ 素直で可愛い娘達じゃないの♪ もしかしたら新しい妹ちゃんが増えちゃうかもね~♪


 な~んて呑気してたその日の夜。



 「メイ、今日はやってくれたね」


 アレ? アレ? 私ってば三五ちゃまに壁ドンされてる?

 や、やだ、三五ちゃまってば笑顔だけどなんか怖い……な、何でこんなことになってんだっけ?


 えっと、えっと、いつもみたいに三五ちゃまを車で送ってあげて、バイバイって言ってお休みのキスしようとしたら、逆に腕を優しく引かれてドンッて……。


 「これはお仕置きだよ」


 キャッ、ア、アゴをクイッてされて……?


 「えっ? えっ? んっ♡ んん~っっ♡」


 そして突然のキス!

 三五ちゃまからのキスなんて超レアなのに、こんなにも強引(ゴ~イン)で積極的だなんて!?

 ドキドキがバクバクでクラクラきちゃうぅ!


 「今日はウチ、親居ないから泊まっていきな。オレがどれだけメイを愛しているかたっぷり教えてあげるよ」


 さ、三五ちゃまから夜のお誘いされちゃったぁぁ!?!?

 は、初めてなのに強引(ゴ~イン)で情熱的ぃ~!


 「は、はいぃ……♡」


 ど~したのメイ~ッッ!? お返事がまるで小鳥のさえずりよ!?


 「はわわ……はわわわ……!」

 プルプルプルプル。


 三五ちゃまの腕の中で震えちゃう私。

 突発的ドキラブイベントにアタフタしちゃう姿はハジメテの女の子のソレね。は、恥ずかしいぃ……。


 なんという誤算なの。

 三五ちゃまにウブでキャワワな女の子を宛がうつもりが……!?


 「フフフ、今日のメイはいつもより小っちゃく見えるね。とっても可愛いよ」


 あ、ああ~っ♡ わ、私自身がキャワいくされちゃうなんてぇ~っ♡


 「や、優しくしてくださぃ……♡」


 何!? 今のトロトロ媚び媚びヴォイス!?

 絶対この辺に萌え萌え声優ちゃんが居るでしょ! お姉ちゃんのセリフ勝手にアテレコしないでよ!

 キョロキョロ……い、居ないですって!?


 まさか今の声私の喉から出たのぉぉ!?

 ちょっとメイちゃん!? アンタこれまで散々三五ちゃまを誘惑しといてソレは通らないんじゃないの!?


 「三五ちゃま……そんなに、ぉ顔、見なぃで……恥ずかしい……♡」


 う゛わ゛~! キ゛モ゛~い゛!

 でも声が甘~くなるのを自分の意思じゃ止めらんな~い!


 呆れられちゃうかな? 笑われちゃうかな?

 恐る恐る三五ちゃまを見上げてみると大変満足そうなお顔でニッコリしてくれた。


 その後はお姫様抱っこでお家の中に連れられて、甘~く優し~くジ~ックリタ~ップリ可愛がってもらっちゃったの♡


 う~ん、三五ちゃまに良い思いをさせてあげようと思ったのに、逆にお姫様気分の良い気持ちにさせられちゃった☆


 そんでもってお姉ちゃんこそ至高とわからせるつもりが逆にわからされちゃった。

 三五ちゃまのオンナはメイだけなんだぞ、ってね。

 いや~、作戦は大失敗ね♪


 三五ちゃまは一度こうと決めたことは絶対に曲げない人。

 必然的に三五ちゃまのメインヒロインは未来永劫メイちゃんでバッチリ固定ネ♡


 ものすっっごく嬉しい♡ ケド、ちょ~っぴり申し訳無い気分。


 だってね? 三五ちゃまくらい魅力的だったら本気の本気で夢中になっちゃう女の子がケッコ~現れるハズよ。人生は長いんだもの。


 運命のイタズラって言うじゃない?

 ちょっとしたボタンの掛け違いで私以外の女の子が選ばれてた可能性ってケッコ~あったと思うのよね。


 例えばお坊っちゃまが女の子に生まれてたらフツ~にお坊っちゃまとくっついてたと思うし。

 

 三五ちゃまの好みも何かのキッカケで変わったりもしたと思うの。

 おっとりとした性格のお姉ちゃんが良いなとか、尖った性格のお姉ちゃんに惹かれるとか、そもそもお姉ちゃん属性が無い娘と恋愛してみたいな (悲しい T-T) とかね。


 あとは~……日本が明日から急に一夫多妻制になっちゃったら、三五ちゃまのお嫁さんの座を私だけが独り占めするってワケにはいかなくなるでしょうしね。


 バカバカしい想定ですって? まあね~、でもまるっきり0%ってワケでもないんじゃない? 制定しようと思えば制定出来るんだもの。 (これぞ屁理屈ね)


 バカバカしいついでにもう一つ。

 どっかの天才が一錠パクッと飲むだけで完全完璧に性転換しちゃうQ極TSカプセル~、な~んてトンでもないモン発明して世界を変えちゃう可能性だって否定しきれないんじゃな~い?

 アッハハハハハハ♪ あ~おかし♪


 でもでももしも今現在そうなったらどうなっちゃうんだろ?


 お坊っちゃまが世界一の美少女に変身して、三五ちゃまの正妻の座を奪おうとハチャメチャにアピールかけてきたりして?


 そしたら私は悪ノリしてこう言うの。


 「お姉ちゃんを正妻さんにして? お妾さんはイヤなの……」


 お目々ウルウル上目遣いでね (笑)


 こ~んな修羅場になったら三五ちゃま、マジで困りまくるでしょうね♪


 ま、ケンカになっても長続きはしないと思うわ。

 私達って良い意味でプライドとか無いもの。


 お坊っちゃまは 「お妾さんでも良いから一生側に居させてぇぇ~っ!」 とか言って躊躇わずに土下座でも何でもするでしょうし。


 お姉ちゃんだって実はお妾さんとか別にイヤじゃないしね (笑)

 だってホラ、何かグッとこない? 割りと燃えるんですけど。


 憧れちゃうな~、お妾さん。

 でも私にはなれないか~。

 だって私ったら三五ちゃまのメインヒロインなんだもの~♪ 一生メイルート固定だから一生無理~♪ 儚い夢だわぁ~♪

 おまけに三五ちゃまはメイちゃん大好き過ぎだからぁ♪ お坊っちゃま以外のヒロイン候補ちゃん達がお妾さんになるのも無理なの♪ ゴメンちゴメンち~♪


 ンフフフフ♡ あ~幸せ♡

 薔薇(ラヴィ)色の(アン)人生(ローズ)とは私の人生のことね♡


 

 ホンット改めて思うわ。

 人と人が結ばれるのってすっごい幸福ですっごい奇跡なんだって。

 きっとこれから何度でも思うに違いないわ。


 人が抗っても抗いきれない 「運命」 ってものは確実に存在する。

 それらに時に翻弄され時に泣かされながら生きてきて、色々なことを乗り越えてようやく結ばれる。


 三五ちゃまがお姉ちゃんを選んでくれたのだって、お姉ちゃんが超絶魅力的だからってだけじゃなくて、目に見えない運命の糸が導いてくれたりくれなかったりグチャグチャに絡まりあったりした結果でもあると思うのよね。


 だからメイちゃんってメチャメチャラッキー♪

 

 そもそも私が私になった日。

 可愛い二人の天使達に出会ったあの日、既に運命以上の絆を手に入れていたしね♪


 あの日から私達三人はず~っと一緒だって決まってたんだから♪

 私はお姉ちゃんとして、お坊っちゃまは幼馴染みとして三五ちゃまとず~っと一緒だって♪

 例え別の世界線とかで三五ちゃまが他の女の子とくっついたとしても、それだけは最初っから変わらないのよ♪


 最初から持ってるお姉ちゃんとしての幸せにお嫁さんとしての幸せがプラスされちゃうなんてヤバいわよ!

 幸せと幸せがぶつかり合って更なる幸せが拡がってるわ! 正に望外の幸せね♡


 

 「メイ、湖宵、デートしようよ!」


 「うんっ! 三五っ!」

 

 「ウフフフ♪ 行きましょ、二人共♪」



 私とお坊っちゃまは両側から三五ちゃまの手を取る。


 皆で最高の幸せを手に入れましょ♪

 ウ ・ フ ・ フ♡

 世界で一番の幸せを手に入れるのはお姉ちゃんに決まってるケド……ね♡



 ねえ三五ちゃま。


 私の可愛い弟だった貴方。


 私の素敵なダンナちゃまになる貴方。


 どんな貴方も愛してる。


 末永~~くよろしくネ♡

 ウフフフフフフ♡




 彩戸すと~り~・メイ視点 END.

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