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幼馴染み♂「今からQ極TSカプセルで♀になりマース♪」  作者: 山紫朗
【IF話】 もしもQ極TSカプセルが誕生しなかったら
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彩戸すと~り~ ・ メイ視点 ② お姉ちゃんの水着、似合ってる?  メイルート

※メイ視点です。

 大人になった私がお手伝いさんになったように、お坊っちゃまと三五ちゃんも成長して高校生になった。

 あんなに小っちゃかったカワイ子ちゃん達が立派になっちゃって。

 

 月日が経つのは早いものね。

 楽しい日々なら尚のこと。

 あっという間に春から夏へ。



 う~ん、今日も暑いわね~。

 ンフフ、お日様カンカン照りの夏の恒例行事と言えば~? そう! 繊月(せんげつ)家庭園のプール開き♪


 まあ私はお仕事があるからお坊っちゃま達と一緒に遊べないケド。

 でも良いの。お姉ちゃんは二人が仲良くキャッキャキャッキャしてる姿が見られれば。

 それだけで充分幸せ♪ ……って思ってたら奥ちゃまから 「二人と一緒に遊んであげて」 って言われちゃった。


 ううぅぅ~ん、お言葉に甘えちゃって良いものかしら?

 でもでも、雇用主ちゃまからのご要望にはキチンと応えなきゃね♪


 で、せっかくだから街まで新しい水着を買いに行ったのよ。

 そこでふと、イタズラ心が芽生えちゃった私♪


 もしもよ? もしも、お姉ちゃんが超セクシィ~♡ な黒ビキニを着てみたら、カワユイ弟ちゃん達は一体どんなリアクションを返してくれるのでしょ~かっ?


 ビックリしちゃう? テレテレしちゃう? それとも磨きあげたお姉ちゃんの珠玉のバディにドギマギ?


 うっわぁ~、考えただけでニマニマしちゃう!

 

 他の人には絶対に見せたくない格好だけど、お坊っちゃまと三五ちゃんにはむしろ見せつけたいわっ♪


 クッフフフフフフ♪

 マッハでお会計してダッシュで帰宅♪

 ソッコ~お坊っちゃまに見せびらかしちゃう♪


 「ねぇねぇお坊っちゃま、この水着ど~お? チョッピリ☆大胆☆か ・ し ・ ら? ドキドキしちゃう~?」


 「うっわぁ……ただの水遊びに気合い入り過ぎでしょ、メイ姉さんってば。三五が困っちゃうから、そんなカッコすんの止めてよね」


 えええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~~~??

 つ、冷たぁ~! カワイくな~い!

 そ、想像を絶する大大大不評なんですケド……お姉ちゃんつまんないっ!


 いやいやいやいや。てゆか、いくらなんでもそんなジト目で見てくることはなくなくなくなくない?

 この子ったらお姉ちゃんのこと1オングストローム (0・1 nm(ナノメートル) ) 足りとも異性として見てないわ。

 まあ知ってたけども。


 それにしたってここまで興味持たれないことある?

 メチャメチャ凹むわ……。


 ええええ~? お姉ちゃんって学生の時、モテてたわよねぇ?

 あ~、でも今ってコミュニケーションツールが発達してるからね~。

 個人チャットとかで 「今度遊び行かない?」 「デートしない?」 とか誘われたりするのってもしかしてフツ~? 女子への気さくな挨拶みたいなモン? 別に特別なイベントじゃないの?

 うううぅぅぅ~、私って自意識過剰だったのかしら……。


 ハアァ~、水着どうしよう。

 捨てちゃう……のは流石にもったいないから水遊びの時に着ちゃおうかしら?


 でも三五ちゃんにまで呆れられちゃったら立ち直れないわ。

 妙齢の女がワンワン泣きわめくハメになるわ。


 ううん、三五ちゃんは優しいからきっと似合ってるよって言ってくれるわよね。

 お世辞だったとしても良いの。

 傷付いた自尊心が少しでも癒せるのならそれで。



 そんで当日。


 内心ドキドキしながら肌面積の多い水着姿で三五ちゃんの前に立つ私。


 「ドキドキドッキィィ~ン♡」


 三五ちゃんてばガッチガチに固まった状態で1mくらい垂直ジャンプしちゃってんの!


 アラアラアラ~♪ お姉ちゃんめっちゃオモシロ~イ♪


 「ね~え、三五ちゃぁ~ん♡ おね~ちゃんの水着、ど~お? 変じゃない? 似合ってる?」


 「ハ、ハ、ハイッッッ! 良くお似合いですッッ! 超美しくて超マブしくて……真夏の太陽は彩戸(さいど)さんのモノですッッッ!」


 アッハッハッハ♪ 何言ってんの♪

 この子、お姉ちゃんのセクシィ♡黒ビキニに死ぬ程ドキドキしてんじゃないの♪

 胸の谷間を見ないように見ないようにって必死に頑張ってんのが逆に意識しまくり♡ ってカンジでカ~ワ~ユ~イ~の~よ~ね~♡


 ペッキペキにへし折れてたオンナの自尊心が大 ・ 復 ・ 活!


 そうよ! お姉ちゃんは魅力的なの! 素敵で美人なオトナのレディなの! 少なくても三五ちゃんにとってはね♡


 「んふふ♪ ねぇね、三五ちゃん♪ 今日はオフだからメイ♡ って名前で呼んで欲しいな♪」


 憧れのお姉ちゃんであるこの私が三五ちゃんの手を取って甘~くおねだり。

 コレ、思春期少年には堪んないでしょ♪


 「ハ、ハイィィィッ♡ メメメメメ、メイお姉さぁぁ~ん♡」


 「ちょっとおぉ~! そんなカッコで三五にベッタリしないでよぉぉ~!」


 フッフ~ン♪ 怒ってる怒ってる♪

 イジワルなお坊っちゃまの言うことなんか聞いてあげないんだから♪


 いっぱいいっぱいい~っぱい三五ちゃんを構ってあげちゃお♪

 ちょ~目の前で水着見せちゃうし、逆に三五ちゃんにボディタッチとかもしちゃう。

 ペタペタペタペタ。

 ンッン~♪ ナイスな触り心地♪ なかなかガッチリしてきててオトコノコ♪ ってカンジ♪


 「わ、わあぁぁぁ~っ!」


 バチャチャチャチャ~ッッ!


 アララ? 三五ちゃんたら泳いで逃げちゃった。

 恥ずかしくなっちゃったのかしら?

 でも甘いわね。お姉ちゃん本気で追いかけちゃうんだから!


 シュバババババッ!


 「つ~かま~えたっ!」


 「ああっ!」


 逃げちゃったお仕置きにぎゅ~っとハグしちゃう♡


 「ア~ッ♡ アッアア~ッッッ♡」


 三五ちゃん、ドッキドキ + 緊張しまくりでガッチガチ♪ おもちろ♪


 「くぉらあぁ~っ! 純真な三五を弄ぶなぁぁ~っ!」


 ンフフ。お坊っちゃまが焼きもち妬くのがまた良いのよね。

 この子達の頭ン中、お姉ちゃん一色じゃな~い♪ 最 & 高~!


 嬉しくなっちゃって今世紀最大のハシャぎっぷりを発揮する私。


 三五ちゃんをむぎゅぎゅぎゅ~っと抱き締めたかと思えば、ひっぺがそうとしてくるプンプンお坊っちゃまにピョイ~ンと抱き着く。

 う~ん、控え目に言って天国ね♪


 って、アラ? アラララ?


 「ハシャぎ過ぎてブラの紐、解けちゃった (笑) 三五ちゃぁ~ん、結び直してぇ~♡」


 「は、は、は、鼻血ブウゥゥゥ~ッ♡」


 !?!?!?!?!?!?

 ア、アッハハハハハハ♪ おっかしぃぃ~っ♪

 エッチなアクシデントに遭遇してリアルに鼻血出す人なんて実在したのねっ♪

 お、お腹がよじれるぅぅ! ア~ッハハハハハハッ♪


 「ムッキィィィィィ~ッ!」


 ハシャいで遊んでお世話して。

 あぁぁ~、ホンッット楽しかったぁ。

 忘れられない思い出の一ページってヤツになったわね。


 でもね、このお話には続きがあるの。



 三五ちゃんってばねぇ、この日を境に私のことをオンナとして意識するようになったのよ。


 お姉ちゃんの顔を見ただけで嬉しそうに幸せそうに 「今日も綺麗だね」 「素敵だね」 「サイコ~だね」 とかってデレッデレになんの。

 この子、わっかりやすぅ♡


 ハイハイ、しょうがないわね。

 ここは一発デートにでも連れてってあげますか♪

 ん~、デートっつったら当然キスぐらいまではキメとかないとハクが付かないわよね。私達の仲なんだし。


 ハイハイ、そしたら名実ともに恋人よね。

 私と三五ちゃんがくっついたら相性なんてそりゃ~も~バチバチバッチリ以外にあり得ない。

 破局なんか更に更に更~にあり得ない。


 ハイハイ、これはもう運命ですねと。

 ゆくゆくは結婚ですねと。


 ンッンッン~ッ♡ 悪くないじゃな~い♡ 決して悪くないじゃな~い♡

 てゆ~かイイわ! イイのよ! ナイス運命よ!

 OK OK ・ ALL OK♡ 全てを受け入れるわ♡



 未来予想図を思い描いたら、姉史上サイコ~にウキウキしてきたわ♪ 何もかもがキラキラ輝いて見えちゃう♪


 そっかぁ~、私ってば三五ちゃんの赤ちゃんを産むことになるのね~。

 どんな子に育つのかしら? 

 早く会いたいわ~♪


 な~んて気の早い想像をしながら鼻歌交じりでお仕事してた時のこと。


 「シクシク……グスッ……シクシク……」


 どこからともなく泣き声が聞こえてきたの。


 目を閉じて聞き耳を立ててみる。

 どうやらお屋敷の階段下にある収納スペースから聞こえてくるみたい。


 そっと様子を伺ってみると……。



 「ああ……いつかこんな日が来るって思ってた……けど、けど……!」


 

 掃除用具入れの陰に隠れて泣いていたのは、よりにもよって私の大切な……何よりも大切な弟だった。

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