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幼馴染み♂「今からQ極TSカプセルで♀になりマース♪」  作者: 山紫朗
【裏話】湖宵とホモる (ド直球) 高校生活
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裏81話 アイスボックスクッキー回 高三 二学期

 三日後。


 オレの風邪はすっかり良くなった。

 元気充填120%で完全復活だ!

 いや、むしろ心の澱みがパ~ッと片付いて、生まれ変わったような晴れ晴れとした気分だ。


 そんな清々しい三五さんがまず初めにやるべきこと、それは……。


 アイスボックスクッキーを作ることだぁ~っ!


 ま~た脈絡のないことを言い出して~、とか母さんに言われそうだね。

 でもね、脈絡はありま~す! 

 だって湖宵達へのお礼の品だから!


 オレが元気になったのは皆々様方の手厚い看病があってこそ。その感謝とご心配をお掛けしてしまったことへのお詫びの意味を込めて。

 オレの悩みを晴らした母さんの一言、 「アンタは周りの人を大切に出来なけりゃあ何やったってダメ」

 その金言に従って、今こそ大切な皆様へオレの気持ちを届けたい!


 明日の夜にはイコお姉さんが京都に帰っちゃうので、日中に C(キュア)C(キュア)C(キャット) でお別れパーティーが催される。

 だから是非ともそのタイミングで贈り物を渡したい。

 心を込めて焼いたアイスボックスクッキーを!


 てなワケでLet's Cooking!



 まずは材料 (1人分) の説明です。


 ● 薄力粉        190g

 ● バター        100g

 ● 砂糖         80g

 ● ココアパウダー    10g

 ● 卵          1個

 ● バニラエッセンス   数滴


 ① バターをクリーム状になるまでレンジで溶かします。(500wで30秒くらい)


 ② ①に卵を加えて軽く混ぜ合わせます。この時、卵を数回に分けて入れていくのがポイントです。


 ③ ②に砂糖をザルでふるい入れて混ぜます。


 ④ ③を二つに分けてボウルに入れます。片方はバニラエッセンスを加えてバニラボウルに、もう片方はココアパウダーを加えてココアボウルにします。


 ⑤ バニラボウルに薄力粉を100g、ココアボウルに90gふるい入れ、粉が無くなるまでよく混ぜ合わせます。


 ⑥ 生地をラップに包んで細長~い直方体を作ったら冷蔵庫に入れて30分寝かせます。(冷やした生地の端にナイフを入れてみてベチャッとくっつくようなら、もう少し冷やして固めましょう)


 ⑦ 固まった細長い生地をそれぞれ半分に割って更に細長~くしたら、

 バニラ() ココア()

 ココア() バニラ()

 という風に色が互い違いになるように合体させます。 (合体させるときに生地の接着面にハケで牛乳を塗りましょう)

 

 ⑧ 合体生地をラップに包んで更に30分冷蔵庫で冷やして固めます。


 ⑨ 固まった合体生地を端っこからチョン、チョン、チョンと切っていけばチェック柄(市松模様)クッキーの形になりますね!


 ⑩ う~ん……プレゼントにするにはこれだけだと少し寂しいですね。なのでもう一種類作りましょう!


 ⑪ ⑤を30分冷やした生地を麺棒で伸ばしたら、それらを上下二つに重ねてクルクル~っとロールケーキのように巻いていきます。


 ⑫ ⑪を30分冷やして固めたものを端から切ると渦巻き模様のクッキーの形に!


 ⑬ 成形したクッキー生地をクッキングシートを敷いた天板に並べたら、170℃に予熱したオーブンで15分焼きます。

 焼き色がほんのりついたら完成!


 美味しそうなクッキーが焼き上がったね。

 後はこれらを分けて可愛いプレゼントボックスに詰めて、湖宵、メイお姉さん、オレ F(ファン)C(クラブ) のお姉さん達一人一人に宛てた感謝の気持ちを綴った手紙を添えたら……プレゼント完成!

 皆、喜んでくれると良いなあ。 


 さてさて。余ったクッキーのうち、形が悪いものや焦げ目がついてしまったものは今オレが食べちゃおう。

 パクパクパクパク。うん、味は文句無し! 美味い美味い♪

 残りは全部タッパーに詰めてっと。


 「ハイ、これは母さんのぶんね」


 「ちょっと (笑) お母さんのも綺麗なハコに入れてよ (笑)」


 え~? だって母さん、ハコなんてどうせすぐ捨てちゃってタッパーに移しちゃうでしょ。それなら最初からタッパーに入れてた方が良くない?


 「感謝してる気持ちは一緒だよ。母さん、今回は本当にありがとうね」


 「フ、フウ~ン。そ、そんならついでにクッキーに合うお紅茶も入れてもらおうかしらね~」


 アラ、母さんってば照れてる。


 「任せて! 前にアンお姉さんから美味しい紅茶の入れ方教わったから! もう完璧だから!」


 たたた~っとキッチンに舞い戻って紅茶の準備に取りかかる。



 ピンポ~ン♪


 ちょうどお湯が沸いたところでインターホンが鳴った。

 どちら様かな? ハイハ~イ、今出ま~す。


 「あっ、三五。もう起きて大丈夫なの?」


 「こんにちは、三五ちゃま。うん、顔色が良くなったわね」


 来客は湖宵とメイお姉さん。

 今日もオレの様子を見に来てくれたんだね。


 「いらっしゃい。二人共、上がって上がって。今からお茶にするところだったんだよ」


 「「お邪魔しま~す♪」」


 二人をリビングにご案内。

 張り切っておもてなししよう。


 「あら、何だか甘~い匂いがするわね」


 「本当だ。あっ、お義母さまが美味しそうなもの食べてる。クッキーを焼かれたんですか?」


 「モグモグゴックン。三五がね。今回の件のお礼だって。モグモグ」


 母さんめっちゃ食ってる。リスみたい。


 「ええぇぇ~♡ 三五がクッキーをぉぉぉ♡ ボ、ボクも食べたぁいっ♡」

 「お姉ちゃんも♪」


 ちょうど良い機会だ。二人には今プレゼントを渡しちゃおう。


 「湖宵、これはオレの気持ちだよ。どうぞ受け取って」


 「ふわわわわわぁぁぁ~♡ さ、三五からのサプライズプレゼントぉぉ~♡ 嬉しいっ♡ お手紙もついてるよぉぉ♡ ありがとぉぉぉ♡」


 大喜びしてくれる湖宵。

 プレゼントし甲斐がある人がお嫁さん♂でオレも嬉しいよ。


 「メイお姉さんもどうぞ。オレの気持ちです」


 「ありがとうね、三五ちゃま。ウフフフ♪ 何だか食べちゃうのがもったいないわね♪」


 メイお姉さんが大切そうに受け取ってくれたのでオレも嬉しい。


 「さあ二人共座って。今、紅茶が入るからね」


 茶葉をしっかり蒸らして美しい琥珀色になった紅茶をカップに注ぐ。


 

 「はい、お待ちどおさま」


 「わ~、良い香り♪ あ゛あ゛~、三五の入れてくれたお紅茶と一緒にクッキー食べたいぃ! でも今箱開けちゃうのはもったいないかも~! 二律背反(アンビバレンツ)~!」


 「タッパーに入ってるヤツ食べていいわよ。死ぬほど入ってるから (笑) 食べても食べても減らないんだけど (笑)」


 足りなくなるよりかは良いと思ってさあ。ちょっと焼き過ぎちゃったんだよね。


 「それじゃあ失礼しまして……いただきま~す♪ パクッ♪ んんんままぁぁ~っ♡ ええぇぇぇ♡ マジで本当にボクが今まで口にしたものの中で一番美味しいんですけどおぉ!?? 死にゅうぅぅ♡ 美味死すりゅぅぅ♡」


 「落ち着いて湖宵! 紅茶飲んで!」


 「コクコックン。んんんんんんん~っ♡ お紅茶もんみゃい~っ♡ 百ツ星! この美味しさは星百ツですぅぅぅ♡」


 何故だ!? すぐそこのショッピングモールで買ってきた茶葉だぞ!?


 「ううっ……ううぅ……」


 んん? 背後からの声に反射的に振り返ってみると、メ、メイお姉さんがぁぁ!? な、泣いているぅぅ!? 何で!?


 「ふぁ~幸せぇ♡ ん? あっ! メイ姉さんったら、もう三五からのお手紙読んでる! 信じらんない!」


 どうやらメイお姉さんはオレからの手紙を読んで感動の涙を流しているみたいだ。

 しかし初手でいきなり手紙からいくとはビックリだ。いやまあ、プレゼントしたものだからどうしてくれても構わないんだけども。


 「わ、私、一番美味しいものから食べるタイプだから……」


 なるほどね。相変わらずマイペースお姉さんだなあ。


 「それにしたってアンタ達、いくらなんでも大袈裟過ぎ~。三五からのプレゼントなんて今までにも一杯もらってるでしょ」


 「お、大袈裟なんかじゃありませんよお義母さま! 三五からの心の込もったプレゼントはいつだってWLG(ワールドレジェンド)レアです!」


 「うぅっ……。グスンッ。ご、ごめんなさい。あの小さかった三五ちゃんが大きくなって、立派な三五ちゃまになったんだなぁって思ったら泣けてきちゃって……」


 幸せ全開キラキラ湖宵と感激ウルウルメイお姉さんがオレに向き直る。


 「三五♡ 本当に本当にありがとう♡ ちょ~ハッピーだよ♡」


 「お姉ちゃんも♡ 泣いちゃってゴメンね。とっても嬉しかったわよ、三五ちゃま♡」


 「喜んでもらえてオレもHAPPYだよ! さあさあメイお姉さん、涙を拭いてお茶にしよう。湖宵もクッキーをもっと召し上がれ」


 「「は~い♡ いただきま~す♡」」


 そしてオレ達は心行くまでハッピーティータイムを楽しんだのだった。


 明日はFCの皆さんにも喜んでもらえると良いな。

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