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幼馴染み♂「今からQ極TSカプセルで♀になりマース♪」  作者: 山紫朗
【裏話】湖宵とホモる (ド直球) 高校生活
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裏52話 はんなり☆京都デート♡ ② 定番☆駅&水族館デート♡ 高二 二学期

 まずは京都駅ビルでウインドウショッピングと洒落こもう。


 服屋さん、雑貨屋さん、本屋さん。

 湖宵と一緒にテクテク歩き、目についたお店にフラッと入る。


 そんなのは地元に帰ってからいくらでもすればいいと思われるかもしれないが、初めてのお店を見て回るという行為は凄く楽しい。

 話も弾むし気分も高揚してデートのツカミはバッチリって感じ。


 お店の種類や品揃えも豊富でブランドアイテムやオシャレな小物、もちろん京都土産なんかもここだけで大体揃っちゃう。

 京都に来たら一度はチェックしておかないとね。



 それに実は京都駅自体がナイスな観光&デートスポットなんだよね、これが。


 全面にスクリーン状のミラーがバリッと貼られたド派手な外観。

 天からの陽の光が差し込むアトリウム構造の中央コンコースの巨大さといったら、恐らくは日本一……いや、世界でもそうそう類を見ないレベルだろう。


 ただただ広いだけではない。

 直線や曲線が入り乱れ、時には交差し、時には幾何学模様を描いて結実する近代デザインの粋は無機質さ · 荒涼感というものを全く感じさせないのだ。

 

 それどころか随所に設置されたユニークなデザインのオブジェは遊び心に溢れていて、オレ達の目を存分に楽しませてくれる。

 特にビビッドな赤色オブジェはファッションでいうところの差し色の役目を果たしていて、ピリッと空間を引き締めてくれている。

 これがクリエイティビティってヤツか。


 流石は観光都市の玄関口!

 見ているだけでもワクワクしてくるね。


 だけどただ突っ立って眺めているだけというのも芸が無い。

 二階のオープンカフェでお茶をしながら、優雅に階下のコンコースを見学しようじゃないか。

 オシャレ過ぎて高校生にはちと敷居が高いかもしれんが、なあに。

 オレ達はランジェリーショップにすら上がり込んだんだぜ? 怖いモンなんか何も無ぇよ!


 「ねえねえ、三五♪ 平日の朝からオシャレ~なカフェでデートしちゃうなんて、不思議なカンジでドキドキだね♪」


 「フッフッフッフ♪ オトナデートってカンジするよね~♪」


 まあ飲んでいるのはお子様が大好きな甘~いココアなんだけれども。

 そんな無粋なツッコミは入れずにたっぷり時間をかけて味わおう。


 飲み終わったらのんびりゆ~っくり駅さんぽ。


 遊歩道、広場、地上高四十五メートルの空中経路を、湖宵と手を繋いでぐるっと一回り。

 京都タワーもバッチリ眺められてFeel So Good♪


 湖宵の特別なお気に入りは東広場のモニュメント 「出発(たびだち)のプリエ」 。


 これは京都駅直結のホテルが管理しているウエディングベルで、結婚式の際に鳴り響く鐘の音色は反対側にある広場にまで届くのだとか。


 「ふわあぁぁ~ん♡ 京都駅に結婚式場があるなんてぇぇ♡ 通りがかりの人に祝福してもらえるなんてステキ~♡」


 「オレ達もここで結婚式しちゃう~?」


 「ええ~♡ 迷う~♡ う~ん、結構捨てがたいけどぉ、お式の時に喧騒が聞こえてきちゃわないかなぁ? どうかな~? もっと静かな式場が良いかも?」


 「繊月(せんげつ)家のお姫様の結婚式だもんね。お客さんの数もハンパ無いだろうから、ここじゃゴミゴミしちゃうかもね」


 「ああ~、それね~。ボク的にはロマンチックなお式にしたいんだけどな~」


 ベルの前で幸せな未来予想図を語り合うオレ達。

 京都駅って想像以上にイチャイチャプレイスだったんだなぁ。

 知らなかったぜ。


 ここで日が暮れるまでラブラブし続けることも可能っちゃあ可能だが、それではデートとしては味気無かろう。地味に迷惑だし。

 と、いうワケでそろそろ場所を移動しよう。



 中央口から出て西に向かって歩くこと十数分。


 やって来ました 「京都水族館」 ! 


 まず最初にお出迎えしてくれたのは特別天然記念物であるオオサンショウウオ。


 「う゛わ゛~! デッカい! アイツなんか絶対一メートル越えてる! そしてヌメヌメしてる!」


 「何か全然動かないんですけど。あっ、背中に赤ちゃん乗っけてるコが居るよ! う~ん、ジ~ッと見てたら可愛く思えてくるね」


 いきなりのオオサンショウウオにもビビったが、オオサンショウウオにとって過ごしやすい環境に整えられた展示スペースの大きさにも驚かされた。

 水族館のアイドルとして大切にされているんだね。


 他に京都水族館ならではの展示といえば、山紫水明な京都の川や海に棲む魚達の水槽だ。

 川水槽にはイワナやヤマメなど、海水槽にはマイワシ、アマダイ、ハモなどが元気に泳いでいる。

 特にマイワシは大きな群れで水槽の中を回遊していて、グルグルと渦巻きを作る様な泳ぎは迫力があって見応え抜群だ。

 そして美味しそうだった。七輪で炙って食いたい。

 

 そしてちょっと可笑しかったのが、京都の里山を忠実に再現したスペースがあったこと。

 何でかって、水族館なのに田んぼが張ってあるんだもの。

 いくら水が綺麗だからって、ねえ?

 思わず湖宵と顔を見合わせてクスッと笑ってしまった。


 季節に合わせて実際にお米や野菜なんかも育てているらしい。

 そこまで徹底しているとは……田んぼ面白い!

 それに良く良く観察してみると、水辺の小さな生き物がピョコピョコ顔を覗かせてくれて癒し効果もある。

 外国人観光客にもウケそうだ。


 もちろん一風変わった展示しか無いワケじゃない。

 いわゆる水族館の人気者達も勢揃いしている。


 「クマノミちゃんが居るよ。可愛いね♪」


 「うわ! 煙突型の水槽にアザラシが閉じ込められてる!? と、思ったらな~んだ、床下にも水槽があって自由に行き来出来るんだね」


 「あら~♪ オットセイちゃん達が岩場で日向ぼっこしてる~♪」


 「ペンギンもいっぱい居るよ。ヨチヨチ歩きで可愛いなぁ」


 「ね~♪ 皆み~んなキャワイィ~ッ♪」


 そうそう。こういうので良いんだよ。こういうので。

 湖宵の目尻が下がって頬がゆるゆるになっている。

 可愛い海の動物さん達にもうメロメロだね。


 「三五三五♪ もうすぐイルカちゃんのショーが始まるよ♪ 急ご急ご♪」


 「うん! 行こう、湖宵!」


 上機嫌の湖宵に手を引かれ、イルカスタジアムに到着!

 スタジアムだぜ、スタジアム!

 大きなプールを囲んでいるスタジアム席はお客さんで一杯の大盛況!

 席からの見晴らしはとても良くて、ショーの背景には赤く染まった紅葉の木がズラリ。


 肝心のショー自体も他とは違う、独自の見所が満載。


 華やかな衣装に身を包んだたくさんのパフォーマーさん達が華を添えて、イルカに負けない存在感を発揮している。

 まるでイルカと演劇をしているかのよう。


 「イイネイイネ~! 楽しいね~! エンターテイメントだね~!」


 「イルカちゃんのジャンプ~♪ 高~い♪ か · ら · の~ · クルッと一回転~♪ キャ~♪ 美しい~♪ なおかつカワイイ~♪」


 京都水族館のイルカショーは一味も二味も違う!

 

 ついつい時間を忘れてはしゃいでしまい、終わった頃にはもうお昼時だった。 


 「いや~、楽しかったね。そろそろランチにしようか。何が食べたい?」


 「やっぱりお魚さんかな~♪」


 水族館からの魚食いとは邪道だな~、湖宵~。

 でもその御意見、全く同感である!


 「だよね~。定食屋さんで脂が乗った美味しい焼き魚を食べちゃおうか♪」


 「じゅるり♪ ひゃ~♪ 美味しそ~♪」


 京都の綺麗なお水で育ったピチピチのお魚ちゃん♪

 オレ達が今から食べに行ってあげるからね~♪

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