表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼馴染み♂「今からQ極TSカプセルで♀になりマース♪」  作者: 山紫朗
【裏話】湖宵とホモる (ド直球) 高校生活
134/255

裏51話 はんなり☆京都デート♡ ① の前にヤボ用を済ますでゴザルの巻 高二 二学期

 ハイおはようございます!

 例によって例の如く、オレは目覚ましよりも早く起床した。

 でも今日はいつもと違う事が一つあった。


 「おはよう、三五♪ ハイ、これどうぞ」


 湖宵がオレよりも早く起きていて、モーニングコーヒーを淹れてくれていたのだ。


 「ありがとう、湖宵。今日は随分早いんだね」


 「うん♪ 今日のデートが楽しみ過ぎてぇぇ~♪」


 早朝なのにテンション高いな。

 だけど寝不足という訳でもなく、元気一杯で何よりだ。


 時間に余裕があったので、熱いシャワーをゆ~っくり浴びてから一階のレストランへと向かった。

 

 そう! 今日の朝食は洋食!

 それもビュッフェスタイル!


 オレはお皿にカリカリに焼き上がったミニトーストを三枚、スクランブルエッグ、ベーコン、ポタージュスープ、フルーツ各種……と山盛りに乗せていった。


 湖宵はトングで料理をチマチマと一口サイズに取り分けていって、最終的にほとんどメニューの全種類をギッチリお皿に敷き詰めていた。

 器用なことするなあ。


 「いただきます! う~ん、外カリカリで中フワッフワ! 久々のパン食は美味いね! 半熟トロトロのスクランブルエッグも美味い!」


 昨日までの和食ももちろん大満足だったけれど、テーブル越しに湖宵と差し向かいになってオシャレな洋食を頂くというのはデートっぽくてイイネ! 


 「生ハムんま♪ ミニミニオムレツんま♪ トマトんま♪ チーズんま♪ ヨーグルトんま♪」


 前言撤回。

 何てデートっぽくない食い方だ。

 でも小っちゃなスプーンを使って一口グルメをパクパクする湖宵はとても幸せそうだ。

 羨ましい! オレも小皿に取り分けてこ~ようっと!



 モーニングビュッフェを楽しんだ後は部屋に戻り、身だしなみをシッカリ整える。 

 

 修学旅行は原則的に制服で過ごさなければならないが、完全自由行動日である今日だけは私服での行動が認められているのだ!


 それならばオレも少しは気合いの入れた格好をしないとね!

 とはいえあくまでもラフめに。

 グレーのスキニーパンツを履いて、上は白シャツに空色ニットジャケットをレイヤード。

 すげ~暖かくて動き易い。

 髪の毛もワックスで地味~に毛先を遊ばせてみた。ただしやり過ぎはヨクナイ!

 

 オレの方は準備OK! 湖宵はどうかな?


 「お、お待たせ~、三五ぉ~……」


 「おお! カワイィ~ネッ!」


 今日の湖宵はますボトムスにウールのショートパンツ。更にその下に黒タイツ。

 トップスはストライプシャツと、アウターにホワイトロングカーディガン。

 そして綺麗に整えられたサラサラショートヘアにはオレが前プレゼントした湖宵の宝物 · 三日月バレッタが飾られている! これは嬉しいサプライズだね。


 非常に可愛い装いであるし、今の湖宵は平均的な女子と比べて背が高く体格もシッカリしているのでカッコ良くも見えるナイスな着こなしっぷりだ。

 雰囲気のあるクールビューティって感じ。


 Q極TS女子とお付き合いする上で得をする事といえば、想い人の内面 · 外見を引っくるめた様々な面が発見出来る事だろう。

 普通のカップルより大変な事も多いかもしれないけれども、それらを乗り越える度に絆を更に深め合う事も出来る。

 Q極TS女子との恋愛の醍醐味、オレってば知り尽くしちゃってるね!


 「三五のデートルックもカッコ良いよ♡ ニットの上着がステキ♡ こ~やって腕を組んで歩いたら心も身体もポッカポカ♡」


 「湖宵の格好も暖かそうだね。秋の街歩きにはピッタリだ」


 今日のデートプランは京都のオシャレな街へと繰り出すこと!

 京都の魅力である古刹 · 名刹や世界遺産、文化財、それらに調和する美しい自然……あえてそこを外していくスタイルなのだ!


 せっかく京都に来たのにそれじゃあもったいないって?

 だってさあ、ねえ?

 ワビサビも良いモノだけれども、オレ達みたいなティー ↑ ンズは魅力的なアイテムが揃ったショップや美味しいスイーツが食べられるカフェ……そういったキラびやかなものが溢れている大都会にも心惹かれてしまうものなのだよ。

 オレら以外の生徒達もカラオケ行ったりゲーセン行ったり、あまつさえホテルの部屋でず~っとカウチポテトと化す予定のヤツらも居るらしいし。

 オレらなんて普通普通!


 「あら? 湖宵に高波君。あなた達もこれからお出かけ?」

 「わ~♪ こよこよ、ちょ~気合い入ってるぅ♪」

 「ンキャアァァァ~ッ♡ 湖宵チャンさまキュートですぅぅぅ♡ ヤバイです♡ 朝からMAX大興奮ですうぅぅ♡」


 「うわぁ~♪ 皆のお洋服もカワイ~ねぇ~♪」


 ホテルのロビーで八重津さん達仲良し三人組とバッタリ遭遇。

 お互いの私服姿をキャイキャイ言いながら褒め合っていて、とても微笑ましいね。

 

 しかし寺崎さんは湖宵のデート服にちょいと興奮し過ぎだ。

 テンアゲ ↑↑ 状態で湖宵の周りをグルグル高速回転している。

 バターになる気か?

 中野さんはニコニコ顔で湖宵と会話しているが、それとな~く寺崎さんを気にしているのがわかる。

 やはり中野さんは大人だ。


 「高波君もバッチリおめかししているのね。さすが湖宵の彼氏。二人共とてもお似合いよ」


 八重津さんがオレの格好を褒めてくれた。

 マイペースな感じで何気なく言われた一言だったが、オレにとっては一番嬉しい褒め言葉だった。


 「ありがとう! 八重津さんの私服もとっても似合っているよ!」


 こちらも全開の笑顔で褒め言葉のお返しだ。


 「あ、ありがとう。で、でもダメよ。湖宵以外のコにそんな人懐っこい笑顔で、そんな……」


 「な~に赤くなってんのこみこみ~♪」

 「ちょっと三五ぉぉっ! 目ェ離した隙に浮気しないでっ!」 

 「焼きもち妬いてる湖宵チャンさまもとってもキャ~ワイィ~♡」


 神に誓って下心なんてぇモンは無いぞ。

 ただオレも湖宵の友達と親しくなりたいだけなのさ。


 「ん゛あ゛あ゛あ゛! も~っ! 今日の三五はボクとだけ仲良くするのっ! ホラ行くよぉぉ!」


 「「「いってらっしゃ~い♪」」」



 湖宵に腕を掴まれて凄い力で引っ張られる。

 足早にズンズン進んでいって、瞬く間に駅前広場へと到着した。


 さあ、それでは早速……お土産を買いに行こうか!


 え? 何でだよって? デートしに来たんじゃないのかよって?

 それに修学旅行のお土産を買うなら街じゃなくて観光地の方が良いって?

 ふむふむ。それらの疑問、全くごもっとも。


 というか言われるまでもなく観光の合間にちょこちょことお土産は購入していたのだ。描写をはぶいていただけで。


 例えばお守り。

 京都の神社のお守りはご利益が多種多様で、なおかつ可愛くてユニークな柄があるのでお土産にピッタリだ。


 今回は手に入らなかったが、キツネみくじやリスみくじなどといった可愛いお人形付きのおみくじもお土産として喜ばれるらしい。


 あとは有名な 「よーじや」 のあぶらとり紙やコスメ用品。

 メイ · アンお姉さん達やオレFC(ファンクラブ)のお姉さん達のリクエストだね。


 お菓子類も忘れずに。

 八ツ橋やカラフル京あめ、あんマカロン、抹茶系の焼き菓子。


 おまけに小粋な和風小物も数点。


 我ながら結構買っているね。

 だが、とある人物のお土産だけは街でしか手に入らないのだ。

  

 その人物とは帝栄須高校で最もエロい女こと、エロ姉ぇ。


 オレは文化祭の時に彼女を二回泣かせてしまったので、お詫びに修学旅行のお土産で何でも好きな物を買ってきてあげると約束した。


 したらあの女、何が欲しいって言ったと思う?


 「えっとねぇ~ン♡ ウチ、おっぱい♡ のサイズが大っきくなったからン♡ 新しい♡ ブ · ラ · ジャー♡ が欲しいのォォ~ン♡」


 だとよ。

 後夜祭の時に少しはしおらしくなったかな? と思ったらその矢先にこれだよ。

 妹のちぃちゃんは遠慮がちに 「和柄の髪留めが欲しいデス」 ってリクエストしてくれたというのに。

 姉妹なのにエラい違いだ。


 だが男に二言は無い! 買ってきてやろうじゃねぇの!



 てなワケで駅近のランジェリー専門ショップにGO!


 オレにやましさは皆無! 女子にしか見えない私服姿の湖宵も一緒にいてくれる! 故に堂々と入店する!

 朝イチなので他のお客さんにご迷惑がかかる事も無い。

 サッサと買ってサッサと出よう。


 しっかし凄い空間だなあ。

 淡~い色彩のヒ~ラヒラした薄布がいっぱいだぁ。


 平気な顔をしているけれども、内心ではソワソワと浮き足立ってしまうオレ。


 「あ、あの~、このサイズのブラは置いてますか?」


 「え~、こちらのサイズですとお客様にはちょっと~……」


 「ボ……じゃなくて、わたしのじゃないんです。頼まれたもので……」


 腰の引けてるオレに代わって湖宵が店員さんと交渉してくれた。

 かたじけねぇ。


 店員さんが用意してくれたブラジャーの数や種類はそんなに多くはなかった。

 エロ姉ぇのパイオツのサイズはHカップだしな。

 そんなサイズ、専門店といえどもそうそうないよな。


 オレはその中から豹柄のブラジャーをチョイスした。


 「三五、お会計はボクがするからね」


 「えっ? 何で? そんなの悪いよ。だって元々はオレが……」


 「イ~ヤ~な~のぉぉぉぉ! エロ姉ぇが着ける下着なんかに三五がお金払うなんてえぇっ! イヤイヤ! 絶対にイヤ!」


 「わ、わかったよ。じゃあその分は今日のデートで埋め合わせするね」


 「そ~してっ!」


 すったもんだの末に豹柄ブラをお買い上げ。

 ラッピングしてもらったソレを駅のコインロッカーへダイレクトシュート!


 くだらん用事は済んだ。

 やっと心置きなくデートが楽しめるぜ!

 

  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ