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@0 忘れるの?

前作が進まずに、新しく書いてしまった。

これも進むかな?

まぁ、暇つぶしなんで、気楽に読んで下さい。

えっと…何が起きた?

今居るのは見渡す限りの草原。

えっと…だから何が起きた?


よし!こういうときは自己診断だ。

まずは、名前。

名前は神沢悠翔(かみさわはると)

高校一年生の16歳。

親は居ない。養護施設で育った。

でも、二つ下の妹が居る。一緒に捨てられたのだ。

妹は神沢瑠璃(かみさわるり)。14歳の中学二年生。

名前は、捨てられたときにあった手紙に書いてあったそうだ。

名前が判ったのだから、すぐに身元確認したそうだが。

行方不明だそうだ。

なので、親を知らない。


うん、大丈夫。記憶の欠如はないようだ。

過去を振り返ってみる。

俺はバイトの帰りにコンビニに寄って、瑠璃の好きなプリンを買って帰宅していた。

あと少しで帰宅となるって時に、足元が輝いて気付いたら草原に居た。


んー、予想されるのは召喚と転移か。

召喚なら神なり姫様なり居るだろうから、転移が正解か。

転移するなら、せめて瑠璃と一緒が良かったな。

独りにさせるのは悲しすぎるよ。

出来る事なら、ラノベ小説のように記憶の改変で悲しまずに済む記憶に変わって欲しい。


とりあえず、ここが異世界と仮定…と言うか異世界だな。

今何気に空を見たらさ、月が2つあるんだ。

夜なのに月明かりで草原と分かるほど明るい。

青い月と赤い月。うん、ラノベらしい世界感。

とりあえず異世界なら、ラノベ小説を参考にしてみるか。

まずは、ステータスだ。


「ステータス!」


名前 神沢悠翔(かみさわはると)

年齢 16歳

種族 未設定

その他 未設定……


おお!マジで出たよ。あーステータスってこんな風にみえるんだな。半透明の下敷きに文字が浮きでてる感じ。

それにしても……おい!種族が未設定ってなんだ!?

名前と年齢が決まってるなら種族も決まってると思うぞ?

って俺は今なんなんだよ!?

まぁいい、未設定なら神様とかなれたりするのか?


ピコンッ!


名前 神沢悠翔(かみさわはると)

年齢 16歳 (年齢固定)

種族 人間神(ひとがみ)

その他 全設定済み。


まじかぁ…神様になっちゃったよ。

ってかさ、人間神(ひとがみ)って人間って判ってたって事だよな?なにそれ、嫌がらせか?

しかも永遠の16歳ですっ♪ってどこかのアイドルかよ。

エルフもビックリの年齢固定だわ。

エルフ居るか知らんけど…。


それで、その他ってのはなんだ?

設定済みになったらしいが…


その他 全スキル・魔法設定済み。使用可。

種族効果により、表示不能。


うぉ!その他を見ながら詳細が知りたいと思ってたら、表示されたよ。ほんとラノベ異世界だ。

……うん、もう何も言うまい。

そういう事だ。

仕方ない。

よし、俺が神様になったのなら、ダメ元で試してみたいことがあるんだよな。


「異世界転移!」


次の瞬間、元の世界に戻っていた。


おいおい、マジかよ…。

まぁいいか、とりあえず瑠璃に会いに行こう。


俺は二階建てのぼろアパートの階段をあがる。

何でも手紙と一緒に二人名義の通帳があったらしく、それぞれにかなりの額が入っていたらしい。

俺が高校に入る際に独り暮らししたいと言ったら、通帳を渡された。それで一応バイトをしながら、ぼろアパートに住んでいる。

なぜか瑠璃が「一緒に住む!」と言い出して、皆で思い止まるように説得したのだが、結局一緒に住む事となった。

なんでも「はる兄ぃは、家事苦手だから私が居ないとダメなの!」と言うことらしい。

普通に家事出来るけどな?ずっとやってたし。

まぁ、学校も転校とかないし養護施設より近くになるし、なにより唯一の肉親、傍には居たいと思う。


ぼろアパート〈泊相荘(はくあいそう)〉二階の204号室。俺の家だ。

ドアを開けると6畳程の広さの台所兼居間。

奥には少し広めの8畳程の部屋。

アトは水洗トイレ。

風呂は無し。


「ただいまー!」


昔ながらの木のドアを開ける。


「あ、おかえり。今日早いね。」


妹の瑠璃が制服姿にエプロンをして台所から返事を返してきた。

ん?妹の容姿を教えろって?

そんなのラノベ小説好きな人なら一度は持ちたい妹を想像するだろう? そ!今思い浮かべた容姿をしてるのさ。

超絶可愛いだろ~? 髪は黒だから、日本人だしね。


「あぁ、今日はバイトないからさ。内職終らせないと納期明日だろ?」

「うん、明日。でもほとんど終わってるから、あと一時間位で終わると思うよ。」

「え?そんなに終わってたか?」

「昨日、はる兄ぃ寝たあとに少し頑張ってた。眠れなかったから。」

「そうか、瑠璃ありがとな。今日は瑠璃の好きなプリン買ってきたぞ。」

「え?ほんと!やった!」

瑠璃は嬉しそうな顔でプリンを受けとると冷蔵庫に入れていた。

食後のデザートにするのだろう。可愛い妹だ。

「あ、おばさんからじゃがいもたくさん貰ったから、じゃがバタと、他何かある?」

「んー、肉じゃがとか?」

「人参とか玉ねぎあるけど、肉は鶏肉しかないよ?それでいい?」「あぁ、それでいいよ。」「うん、わかった。」


瑠璃は再び台所に向かった。


我が家では、家事全般を瑠璃がしている。

なんでも、一緒に住む時の口実だから、ちゃんと実行したいんだとか。別に当番制でもいいと思うんだが……。ただ俺も思春期の男子だ。最近下着を妹に洗わせるのに抵抗を感じてはいるんだけど。


あ~そうそう、瑠璃の言っていた〈おばさん〉とは、下の階に住んでいる大家さんの事だ。

養護施設の園長と知り合いらしく、部屋を借りる際もかなり便宜を図ってもらった。

家賃も安くしてもらい。わざわざトイレも綺麗に温座水洗トイレにしてくれた。妹の瑠璃の為らしい。

たまに、米や野菜などをくれるんで、とても助かってる。


瑠璃が夕食を作ってる間に俺は、内職を先に済ませよう。

内職は紙の薔薇造り。慣れると一個2分位で出来る。


「はる兄ぃ、ご飯出来たからこっち来て。」

「お?ちょうど俺も終わったから、そっち行く。」


内職の薔薇を段ボールに積めて梱包して、居間に行く。

ちょうど二人で使うには程よい大きさのテーブルの上には、ご飯に味噌汁、鶏肉じゃがにじゃがバターが並べられている。

とても美味しそうだ。


「それじゃ、食べよっか。」

「「いただきます。」」


二人で食事をしたあと、近くにある銭湯で身体を洗って帰宅。

瑠璃は、俺が買ってきたプリンを食べて、少し雑談したあと歯を磨いて布団を敷いて中に潜り込んだ。

もちろんそれぞれの布団を敷いてだ。

さすがに一緒には寝ない。

少ししてすぐに瑠璃の寝息が聞こえてくる。

俺も目を閉じて寝ることにした。

異世界転移したことなど忘れて……

読んでくれてありがとう。

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