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突然ですが、我々には部費がない  作者: 小鳥遊七海
生徒会の野良アプリ対策開発
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犯人がいなかった件

「テロには屈しない」


 俺の精神状態はかなりギリギリだ。オンジエッヂである。


「私が叔父さんに言いつけたら、どうなるかな?」


「それはどうにもならないだろう。だって、藤田さんは会社の責任ある立場にいるんだぞ。それが私心に流されてしまうと思うか?」


 私心に流されまくりの経営者がたくさんいるのは日本という、国であった。


「まあ、言いつけたりはしないわ。だって、叔父さんは死にそうに忙しいらしいし」


「それは良かった」


「それで、なにしに来たの?」


 改めて問われると言葉に詰まる。


 桜千住学園での出来事を聞くつもりだったのだが、今のパワーハラスメントで俺の精神はボロボロだ。藤田姪を落とせる気がしない。


「用がないならかえってよ」


 くそ。俺は小学生にも負けるのか。なんというコミュニケーション弱者!


「と、友達になってやんよ」


 苦し紛れである。もはや、相手が寂しいからと言って、高等部の男子が小学生とお友だちとか、拙いどころの騒ぎではない。


「み、魅力的な提案ね」


 何故かわからないが、藤田姪は俺の話にのって来た。


「俺はクズだが、友達に欲しいのか?」


「友達とクズとは関係ないわ。クズの友達がいたら救うだけよ」


 流石、松林原学園の小学生。完全に良い子である。


「なるほど」


「じゃ、友達ね!」


 ちょっと嬉しそうに声が弾んでいる。


 な、なんだ……?


 チョロいんにもほどがあるだろ。


 俺としてはチョロいのに越したことはないのだが、これから先、藤田姪のことを考えると少し心配になる。


 人間、孤独になれている方が安全にいきられるんじゃないかな。


「友達なら勉強教えてくれるわよね?」


 藤田姪の勉強レベルがどの辺かわからないが、これでも高等部なので教えることぐらいは容易いだろう。


「いいぞ」


「ありがと! 早速なんだけど……」


 藤田姪の教科書を見ると俺が初等部のころ習った問題だった。ハイレベルな松林原学園の生徒にしては珍しいなあと不思議に思う。


「なあ、お前もしかして勉強についていってない?」


 寂れた図書館でひとり寂しく勉強している。俺のような完全部外者に勉強を教わる。もう自分の学力レベルを隠したいとしか思えないんだよな。


 ふと、藤田姪の方を見ると俺を見ながら泣いたいた。


「うん。勉強難しいの……この教科書も二つ下の学年のなの」


 それは深刻だな。藤田姪の学力は桜千住学園のレベルに換算すれば同学年の中ではトップレベルだろう。そもそも初等部に中等部のカリキュラムを教えたりしない。


「なるほど。まあ、勉強は教えるよ。心配するな、誰にも言わない」


「うん。ありがとう」


 藤田姪は安心したようで、泣き止んでいた。


 しかし、藤田姪はかなり追い詰められていたんだな。同じ学園では学力が違いすぎて仲間にいれてもらえなかったのだろう。


 その反動か知らないが桜千住学園の生徒と親しくなった。


 そして、アンや椿たちと仲良くなったが、些細なことで喧嘩してしまい、またひとりになった。苦しかったんだろうと思うが、俺にはあまり関係ない。


 ここで突っ込んで問題解決に当たるのが、優しさだったとしても、俺のスキルでは問題が解決するかわからんし、世の中は勉強や交遊関係だけで出来ていない。


 割と生き方なんてたくさんあるなかで、俺が手を出してもいい方向へ導けることはないだろう。


「桜千住学園へ行きたかったなあ」


 藤田姪がポツリと呟いた。


「突然なんだよ」


「私、叔父さんの作ったコンピュータ同好会に入りたかったの。だから勉強頑張ってたんだけど、頭がいいなら松林原学園へ行きなさいって言われて」


 それで行ったはいいが目標を見失ってやる気を失ったということか。


 すると元は頭がいいんだからあとはやる気だけだな。


「勉強の傍ら、コンピュータ同好会へ遊びに来てみるか?」


「いいの?」


「まあ、本来ならダメなんだろうが、俺が適当にごまかしてやるよ」


「やった! 毎日でも、遊びに行っちゃうよ?」


「構わんぞ。ただし、条件がある。今はコンピュータ同好会にアンと椿がいる。仲良く出来るか?」


「うん。仲良くする! というか、仲良しに戻りたかったし……」


 ふむ。素直になった藤田姪は中々かわいいな。


 こうして、俺は三人組をろうらくしたのであったを

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