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突然ですが、我々には部費がない  作者: 小鳥遊七海
風紀部の防犯システム開発
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生徒会長の決意

 ハナ様が俺にマジ告白したことが伝わったらしく、朝から紀子が迎えに来ていた。


「おはよう。保」


 紀子は冷静を装おうとしていたが、上げた手が震えていた。


「おはよう」


 久しぶりだな、と続けようとしたところで、紀子の目に涙がたまる。


「枝里さんと付き合っちゃうの?」


 紀子は心配性だなと思った。幼馴染を泣かせるのは趣味じゃない。


「心配するな。ハナ様はショックなことがあって、一時的に混乱しているだけだ」


 安心させるようなことを言ってあげた。


「どう考えても今までの方が混乱していたと思うよ」


 ちっ。せっかく俺が気を使ってやったというのに。

 今度は言い方を変える。


「どちらにしろ、俺はリアル彼女を作るつもりはない。エロゲをする時間が減るじゃないか」


 そりゃ、エロゲのような彼女ができたら最高だ。俺のすることにちゃんと反応を返してくれて、しかもそれが可愛い。

 だが、彼女がいるやつの話を盗み聞きすると、どう考えてもそういう付き合いはできそうにない。


「エロゲをする時間を減らさなければ付き合ってくれるの?」


 神に懇願するような言い方に俺は少し引く。


「そりゃ、そんな人間がいれば付き合ってもいいと思うが……」


「なら、好きなだけエロゲをすればいいのよ?」


「枝里さん……」


 紀子に続いてハナ様まで俺を迎えに来たというのか。これはエロゲで言う修羅場イベントではないのだろうか。

 主人公でもないのに、修羅場イベント。この世はまさに地獄だぜ。

 本当に誰得なんだ。


「保! 私と付き合ってもエロゲしていいからね?」


 なんか、この前まで俺を真っ当な(エロゲをしない)人間にしようとしていた奴の台詞とは思えない。

 これはハナ様()ではないのだろうか。


「でもなあ、どこかの生徒会が活動費減らしちゃったから新しいエロゲ買えないんだよなあ」


 俺は空々しく言った。

 ここまで気弱になっている紀子は珍しいので、これを機になんとかして部室使用料ぐらいは出してもらいたい。

 美少女の弱っているところをつくとか、本当に鬼畜である。用務員のおじさんも真っ青だ。


「そ、それはどうにかしてあげたいけど、常磐くんが予算作ってるから……」


 まあ、無理なのは分かっている。


「生徒会予算で私の自由の聞く範囲なら……」


「そんな必要はないのよ?」


 ハナ様が紀子を止める。


「保は新しいエロゲをしながらお金を手に入れる仕事をすればいいのよ? 生徒会長をいじめるまでもないのよ?」


「な、なんだってー!!」


 なんだ、その夢のようなお仕事は!


「ぜひやらしてくれ」


「もちろん条件があるのよ? 保はハナ様と恋人同士になる必要があるのよ?」


 なぜかわからんが、それだけでよいのなら、二つ返事だ。


「ちょっとまって!」


 俺が承諾の返事をしようとすると紀子が止めにはいる。


「枝里さん、その怪しい仕事って何? 桜千住学園は変なアルバイトは禁止よ!」


「確かな筋からの紹介なのよ? でも、女の子がやるには彼氏同伴でないとダメなのよ?」


「わかりました。私も同伴します。だから、保の恋人は、私と枝里さんの二人。それでいいわね?」


「ハナ様は保がいいならいいのよ?」


「どうなの?」


「全然OK」


 だって、エロゲが仕事ですのよ? 奥様。


「では、明日の土曜日に秋葉原電気街口に集合なのよ?」


「了解」


 俺は明日が今から楽しみになっていた。なんかハーレムが形成されつつあるようだが、エロゲと交換なら面倒も引き受けようじゃないか。


三つ目のブックマークいただきました!

これで三只眼吽迦羅(さんじやんうんから)ですよ!

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