002
「でかいね。」
この緑の魔物はオーガだった。リーフオーガとよばれていた
「ニンゲン、ミツケタ」
オーガは基本的に、人の言葉を発している。
オーガ上級の魔物だが、魔力濃度の強い魔物を何体も食したせいか、魔力濃度が高くなり、更に自然地脈魔力の強い場所で生活していたため、オーガの体が更に筋肉質になっていた。
「その剣はどうした?オーガ。」
オーガの手には、血で染められた、両刃剣をもっていた。それは、オーガの体と不釣り合いの武器だった。
「ニンゲンコロシタ。ソシテモラッタ。」
オーガはどう言う経緯で手に入れたのかを、何の悪気も無しに答えた。
そしてモモはと言うと、怒りで手から、血を流していた。
(糞、もっと早く、もっと早く助けられていたら。」
モモはその剣に目を向けた。それは素人から見たら普通の、一般的にギルドから支給されていたものだったが、モモの目には、そうは映らなかった。
(これはなんて綺麗な洗練された武器なんだ。刃がダメージを受けているが、磨かれている。これは、ギルドのハンターになれて本当に嬉しかったんだな。)
モモは、見ただけで分かった。刃が欠けているのはオーガが、無茶をして、斬った後下の地面まで、突き刺ささり、刃が欠けたのだろう。
「その両刃剣を返してもらおう。」
モモは、体に魔力を流して、体を確かめ、楽な姿勢でいた。そして、戦闘に入る前のモモとは、全くの別人にかわる。
そして、オーガ亜種は、体が震えていた。そう、これは戦闘が楽しくて、体を奮い立たせているのではなく、体がはっきりと警告していたのだった。
「褒めるよ。気絶しなかったことを。」
モモは走り出し、リーフオーガの前まで行った、リーフオーガには、瞬間移動した様に見えただろう。
オーガは体を奮い立たせ,怒りに任せて、両刃剣を振るう。
「ゴロスゥゥゥゥゥ」
モモはしゃがんでかわし、気の枝を拾う。そして魔法をする。
黒魔法物質硬化
伝説の剣と言われても納得するくらいの武器に変化させる。そして、モモはリーフオーガに一振り、木の棒を振るう。
リーフオーガは怒りに任せすぎた結果、なにが起きたのか、わからなかった。リーフオーガが見えていたのは、自分の体が半分になり、下半身が人間の近くで、倒れていた事だった。
「相手が悪かったみたいだね。この両刃剣は返してもらうよ?」
モモは、オーガの上半身の前まで行き、リーフオーガの手から、両刃剣を奪う。
「オバェェェノ、ダマェェェェハァァァァァ?」
そしてモモは振り返り、リーフオーガの質問に答える。
「俺の名前は、モモ=サイシス、皆からは英雄と呼ばれている。」
モモの名前を聞き終わり、リーフオーガは、完全に目を閉じた。
★
そして。モモはリーフオーガがでてきた森を進む。するとそこには無残な形となった、人間の遺体が無数に転がっていた。
モモは涙を、流しながら、両刃剣を地面においた。
そして、生きている人がいないかを調べる。
すると、一人のものが息を上げているのが気がついた。モモは直ぐに側へ、駆け寄る。
(まだ息はある。)
モモは、集中する。
「白魔法完全回復」
そう唱えると、優しい緑の光に身体が包まれる。
そして、息が安定したのをみて、モモは安堵した。
(女の子か、ギルドの冒険者か?)
何方にせよ。ひと段落して、モモは安心して、木に身を任せ、女の子を膝枕した状態で寝てしまった。
お久しぶりです。
久しぶりの投稿です。急ですが、少し、短めに投稿しようかと、思います。
連載が早い方がいいと言う声を貰ったので、すこし、短めになりますがよろしくお願いします。