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私の夢十夜  作者: nocochi
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第二夜 幼馴染の家

小学校に上がる前のことだ。


家でひとりで遊んでいたら、玄関のチャイムが鳴った。


出てみると、幼馴染のXXちゃんが泣きながら立っていて、


何か言いたそうに下顎を揺らしていた。


そして私に「YYちゃん、あそぼう」と言った。


私「いいよ、なにしてあそぶ?」


XXちゃん「うちんちいこう」


そういうわけで、XXちゃんの家に行くことになった。



XXちゃんの家と私の家は、はす向かいの位置にあった。


家に向かう途中、XXちゃんはずっと泣いていた。



XXちゃんの家に着き玄関を開けると、中は電気がついておらず、薄暗かった。


その日は今にも雨が降りそうな曇り空で、窓から入る光も少なかった。


いつものように靴を脱ぎながら「おじゃまします」と言ったけれど、返事がない。


きっとXXちゃんはひとりで留守番をしていたけれど、寂しくなって私を呼びにきたのだ、と思った。


XXちゃんは玄関から続く廊下のすぐ左手にあるリビングに入っていった。


私も後について入っていった。



見ると、電気のついていない薄暗いリビングで、


XXちゃんのおばさん、おじさん、お兄さんがソファや床の絨毯の上で寝ていた。


すると、XXちゃんが床に寝ているおじさんとお兄さんの間に入り、


背中を上に向けて丸まったかと思うと、そのまま寝てしまった。


その家の家族が皆眠っている中、よその家の自分だけが起きてそこ立っていた。


私は居心地が悪くなり、音を立てないようにそっとリビングを抜け出した。


玄関を出るとき、泥棒だと思われないように、


「おじゃましました」


と大きな声で言って、帰った。


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