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【あたしが死ぬということ】
「ここからは、あなたを読み取れない」
「空っぽだね」
白い紙面をゆびさされて
突きつけられた事実は
残酷でいて、当然の報い
不条理でも理不尽でもない
あたりまえのことだった
「これじゃあ、何者にもなれないよ」
「生きていけないよ」
たしかに
あたりまえのことだけど
私が受け入れるには、この心は狭すぎた
あなた達が逃げだと思うその選択肢が
私の唯一の選択肢だった
ここから飛び降りて
いなくなろう
その前に私に一言
「とっとと死にやがれ、あたし」
つづく