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【世界とあたしの決別】
あたしは、沈黙を望んでいる
生まれてくるはずじゃなかったのに
あたしがこの世界に注文をつけるなんて、
何様のつもりよ
それでも、沈黙が好き
あの子達は、騒がしいのが好き
どうしましょう
困り果てたあたしに、世界から一言
『好き勝手言える立場か?』
あたしは、何も言わなかった
その代わりに、世界はあたしを
独りの空間に押し込んだ
静かな黒い海を漂っている
ここが、沈黙の海なのか
世界とあたしの決別
あたしは 誰もいない 独りきりの海上で
薄く笑った
『は い 』
どこにも届かない返事が
波の音に流れ、
消えてった……
つづく