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はじめ
どうぞ、とっぷり味わってください
【あたしの人生について】
雑草に紛れる花びらのように
砂利道の砂の一粒のように
青い空に消える飛行機雲のように
誰にも顧みられない
人生だったけど
あたしは 幸せだったよ
好きな色
好きな音楽
好きな物語
好きなものに彩られた日々
この日々は
あたしだけのものだ――
【未来視 -あたしの人生について-】
無為に生きている
この酷さは 二十年の中で
初めてだ
自堕落な現在形のあたしを
どうにかしたいから
未来形のあたしを視せてちょうだい
未来が視えるなら
これからの 楽しさも 哀しみも
全部 差し出すから
あたしを導いてください
お願いします、神様――
つづく
