第四十五話「暗闇の中へ」
こんにちは、オロボ46です。
今回は洞穴の中から始まります......
それでは、どうぞ。
サカノさんは懐中電灯をつけ、洞穴の中を照らしながら進んでいた。自分とアオヒコさんはその後に続く。
「なあユウ......俺......なんか忘れているような気がするんだよなあ......なんでこんなことを今思うんだろう......」
自分は心辺りがある。だけど、それをアオヒコさんに伝えることはできない。認めたくなかったからだ。
カチッ
「......ん?」
何かが作動したような音が聞こえ、アオヒコさんは立ち止まった。
「アオヒコくん、何をしておる。置いていくぞ」
サカノさんは立ち止まったものの、こちらには見向きもせずに言った。
「じいさん、何か音がしなかったか......?」
「わしは何も聞こえんかったが?」
「何かスイッチのようなものを踏んだ気がするんだけどよお......」
アオヒコさんの言葉を無視して、サカノさんは歩き始めた。
「......じいさんも耳が遠くなったみたいだぜ」
......
「ん? どうしたんだ? ユウ」
自分は何もないと伝えておくことにした。
やがて、懐中電灯の光は壁を照らした。
「ここで行き止まりかよ......?」
「いや、地面をよく見てみるんじゃ」
そう言いながらサカノさんは地面に懐中電灯を向けた。
小さな穴が開いている。まるで覗き穴だ。
「なんだ? この穴......」
そう言ってアオヒコさんは覗き穴を覗こうとした。
自分は心配になって後ろを振り返った時だ。
警棒をこちらに向けて振り上げているサカノさんと目があった。
「っぐ!!?」
突然、サカノさんは前のめりに倒れた。
「おい! じいさん!! この下の怪物......!?」
アオヒコさんは後ろを振り返る。
倒れているサカノさんの後ろには、戦闘用ホースを握るタケマルさんの姿があった。
「おい!! おっさん!! どういうつもりだぁ!?」
アオヒコさんはタケマルさんの胸ぐらを掴んだ。
「まて!! 私は君たちを助けに来たんだ!!」
懐中電灯を握りしめたまま、タケマルさんは首を振る。
「それならなぜじいさんを攻撃したんだ!?」
「それは彼が......」
「気節しているサカノさんがこの洞穴の怪物と関わりがあるからですよ」
暗闇からカリヤさんが現れた。
「彼はこうやって旅人を誘き寄せていたんです。それがいつしか人間の姿に化けた怪物という噂になっていったんでしょう」
カリヤさんの説明を聞いて、アオヒコさんは何かを思い出したような表情を見せ、だけどすぐに信じられない表情に変えて、手を離した。
「......いや......違う......あはははは!! 師匠......それにおっさん、ちゃんと休もうぜ? 疲れでギャグが滑っているぞ!?」
「私はギャグを言ったつもりはありませんし、あなたの師匠でもありません」
「......」
アオヒコさんは汗だらけの顔をこちらに向けた。
「ははは......なあユウ、逆に笑えるよなあ......」
自分は、カリヤさんたちの言っていることが正しいと伝えた。
「......嘘......だろ......?」
「ああ......そうとしか考えられないんだ」
そして、タケマルさんとカリヤさんは説明を始めた。
「ヒロシマの街で、怪物が現れたために西の橋が封鎖された時にショックを受けていたのがサカノさんでした。その後、シコク地方に向かう途中の橋で、殺し屋に狙われたことを覚えていますか? サカノさんは危険な海を渡ってでも急ぐように主張していました。その後、ユウさんと同じ格好をした少年が刺される事件を聞いて、サカノさんはユウさんのことを考えて急いでいると結論がつきましたが......あたしは納得しませんでした」
「そして、シコク地方からキュウシュウ地方に向かうフェリーに乗っていた時に、私はアオヒコにカゴシマの街付近の怪物について話した。その話に一番反応が大きかったのもサカノさんだった。船から降りた後にその話題でアオヒコと話していた時も、彼の冷たい視線を感じていたよ......」
アオヒコさんは黙って聞いていたが、区切りの良いところで質問を挟んだ。
「......それじゃあ、その時にじいさんの正体に気づいたのかよ?」
「いや、その時は様子がおかしいぐらいしか感じなかった。彼がカゴシマの街の怪物と関係があるという考えが浮かんだのは、別れの時にわざわざ滞在期間を尋ねた時だ。まるでまだ用があるようだったからな」
「別れた後、タケマルさんとそのことを話し合いました。今までの不振な行動の理由に説明がつき始めたころに、二人を連れて街を去るサカノさんを見かけたので......後をつけたら、タケマルさんの見覚えのある洞穴に入っていくのを目撃しました」
そう言いながら、カリヤさんは倒れているサカノさんを見た。
「......うぅ」
意識を取り戻したのか、サカノさんは頭を擦りながら起き上がろうとしている......!!
「!! 説明は外でするべきだった!! 二人とも、外まで走るぞ!!」
タケマルさんの声を聞いて、自分たちは出口に向かって走り始めた。
「おいおっさん!! スイッチには気をつけろよ!!」
出口に向かって走る中、アオヒコさんはタケマルさんに向かって叫んだ。
「わかっている!! こんな洞穴にスイッチなんて考えてなかったが、私も三人を追いかける時に踏んだんだ!! 入るときは何もなかったが、出るときに何かあるかもしれん!!」
その時、洞穴に聞き覚えのある音が響いた。
「この音って......」
「じいさんの......笛の音......だよなあ......?」
「!!? 足が勝手に......!!?」
カチッ
スイッチの音が聞こえたかと思うと、すぐに足元の地面がなくなった。
アオヒコさんたちと共に暗闇の中を落ちていく中で、自分はこの仕掛けについてある仮説を立てた。
この仕掛けが落とし穴だとすれば、入る時にアオヒコさんが踏むと、後ろで穴が開いたとする。そうならば、出る時に踏むと目の前の地面が開き、そのまま走る勢いで落ちてしまったのだろう......
いかがでしたか?
なぜ......サカノさんは......
......次回もお楽しみに。




