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超能力旅人ユウ 七つ目の大陸に最も近い旅人  作者: オロボ46
第一章「力を持ちながらも怪物が溢れる世界でたださまよい続ける冒険者」
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第二十話「食事に響く声」

 こんにちは、オロボ46です。

今回はヒョウゴの街に向かうところから始まります。


 それでは、どうぞ。

ぐおうおうおうおうおぉぉぅぅ

「......ぉ......ぉぉぉぃ......」


 シガの街を後にして自分たちが平原を歩いていると、謎の音と共にどこからか声が聞こえてきた。か細い声だったが、男性の声だった。

「ユウ、どうしたんだ? そんなところに突っ立ってよ」

自分が辺りを見渡していると、アオヒコさんが不思議に思ったように話しかけた。自分はどこからか声が聞こえてきたような気がすると答えた。

「声? あの音のことか?」

どうやら、アオヒコさんも聞いていたらしい。

「なんだったんだろうな......あの音......近くに怪物がいるのか?」

「二人とも、どうしたんじゃ?」

サカノさんも気になって会話に入ってきた。

「じいさん、さっきの音だけどよお......」

「ああ、わしも聞いたぞ」

「本当か!? それってこの近くに怪物が......」

「いや、それはわからん。だが怪物は日々進化しておる。見たこともない怪物が出てきてもおかしくはない」


ぐおうおうおうおうおぉぉぅぅ


 ......!! また聞こえてきた!!

「こ、今度はさっきよりも音が近いぜ!!」

アオヒコさんの声を聞いて、サカノさんは笛を取り出して構えた。自分もアオヒコさんと共に武器を取り出す。

「ユウちゃん、アオヒコくん、油断するんじゃない! タケマルさんも......」

「......」

タケマルさんはなぜか恥ずかしいところを見せてしまったような表情をしていた。

「おいおっさん!! さっきの音が聞こえてなかったのかよ!? 近くに怪物が......」

「いや......ちょっと待つんじゃ......」

サカノさんは笛を下ろした。

「タケマルさん......先ほどの音は......」

そうサカノさんに聞かれると、タケマルさんは観念したようにため息をついた。

「いやあ......すみません......実は私の()()()なんですよ」

......

「......」

「最近の若者は、腹の音も元気じゃのう......」

「いやあ、元気の秘訣はよく食べることからですよ!」




 少し歩くと、大人の身長の二倍ほどの高さがある大岩が見えた。自分たちはそこで昼食を取ることにした。


「しかしよお、おっさんの腹の音ってさ、すごいダサいよなあ! ズルズルッ」

アオヒコさんはカップ麺を食べながら話していた。

「お前も変わらんと思うがのう......」

サカノさんはおにぎりを食べながらアオヒコさんを見ている。

「先ほどは驚かせてすまなかった!! でもみんなが真剣に身構えていたからなかなか言い出せなかったんだ......それにしても、大岩を後ろにして昼食を食べるのは雰囲気いいとは思わないかい?」

タケマルさんはおにぎりを片手に後ろの大岩を指した。

「あ!! 話を反らした!!」

「まあまあ......」

三人は楽しそうに会話していた。


 それにしても......さっきの声はいったいなんだったんだろうか?

 先ほどはアオヒコさんもサカノさんも気がついていたと思っていたが、どうやら二人はタケマルさんの腹の音のことだと思っていたらしい。

 あの時、タケマルさんの腹の音の他に、助けを求める声が微かに聞こえてきた。再びタケマルさんの腹の音が鳴った時は、その声は聞こえなかった......


「......お......おおおい......」


 ......!! その声が再び聞こえてきた!! それも先ほどよりも近い場所から!!

 自分はカツサンドをくわえたまま、恐らく聞いていないであろう三人にそのことを伝えた。

「声? 私には聞こえなかったぞ?」

「声が近いということは......この辺りにいるということじゃな」

「なあ、この大岩の後ろじゃねえか?」

アオヒコさんはカップ麺を置いた後、大岩の後ろへと移動した。


「うあああああ!!?」

アオヒコさんの悲鳴を聞いて、自分たちも大岩の裏側へと回り込んだ。




「......ああ......やっと......人か......」

大岩の後ろには、尻餅をつくアオヒコさんと、血まみれの男性がいた。男性は腹を抉られており、はらわたがはっきりと見えていた。

「うっぷ......」

アオヒコさんは気分が悪くなったようで、口を押さえながら近場の草むらへ向かって走り出した。

「......すみません......怪物に......殺られまして......ね......」

男性は苦しそうにこちらを見ている。

「ここまできたら......もう手遅れじゃ......」

「......ええ......その通りです......見た目以上に......痛いんですよ......ただ......武器も落としてしまいましてね......もし......よろしければ......僕を殺してくれませんか?」

その言葉に、サカノさんはナイフを取りだそうとした。


「その必要はないっ!!」

それをタケマルさんが止めた。

「アオヒコから話は聞いたぞ! ユウ、出来るだろう!?」

自分は頷き、男性のはらわたに手を近づけた。




"無理......しないで......"


 あの時、頭痛で助けられなかった助手の声が頭を過った。

 いかがでしたか?

サカノさんの「お前も変わらんと思うがのう......」の意味は十一話を思い出していただくとわかるはずです。


 次回もお楽しみに!

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