9話 悪魔の手と希望
皆が走り出す。そのとき・・・気づく・・・
煌我「!?」
稀竜「何だ!?か、体が重い・・・」
愛莉「これじゃあ、本来の力を発揮できないよ・・・」
ああああああああーーー!!!。!?誰か捕まったのか?だが、俺は絶対に捕まってはいけない。俺はこの作戦のリーダー。俺が捕まったら皆はどうなる?クソ野郎・・・
煌我「随分と卑怯な真似をするな・・・」
???「簡単にクリアされては困りますからね・・・」
30分後・・・
残りの人数は半分までに減ってしまった。ただ、幸いなことにこの作戦の中心人物はまだだれ一人捕まってない。煌我、稀竜、愛莉、瑠華、悠輝。まあ悠輝は残って当然だが・・・俺の中にはゴールが見える。まるで壁が透けて見えるように。俺は進む。この1時間で決着がつく。そのために俺たちはトレーニングしてきた。
残り15分・・・・
煌我「!?」
俺の目が確かならば、壁と壁の間にゴールと書いてある文字がかすかに見えた。
煌我「皆!!!ゴールが見えたぞ!!!」
稀竜「道のりは分かっているのか?」
煌我「ああ、大体はな」
稀竜「よし!皆!煌我を守るぞ!!!俺たちが壁になるんだ!!!煌我!今のうちに行け!!!」
煌我「ああ、分かった!サンキュー稀竜!!!」
俺のために皆が体を張ってくれる。俺も全力でやるのみだ・・・そう思うと力が湧いてくる。疲れなんて気にしなくなる。
稀竜「煌我!もう少しだ!頑張れ!!!!」
煌我「!?・・・稀竜」
稀竜も頑張ってくれている。俺は・・・クラスメイトの期待に・・・応えたい!!!・・・
煌我「!?」
煌我は一瞬殺気を感じた。後ろを振り返る。そこには、壁の間にニコっとした笑顔に涙を流している、愛莉の姿がある。愛莉はもう捕まっていた。
愛莉「煌我君・・・ファイト・・・」
続く・・・