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2話

 「谷から落ちた……と言う夢を見たのさ」


 一度は言ってみたかった、このセリフ…まさか、本当に使う日が来るとは思いもしなかった。


 しかし、残念な事実に俺は気がついてしまった……どうやら谷から落ちたのは夢…では、無かったらしい。


 「いったいここは、ドコ何だろう?」


 俺が倒れていた場所は、草原だった、360度見渡しても、辺りが一面草原だ。


 ひとつ、今気がついた事がある…見覚えのある、よくわからない本と、赤色の槍と黒色の槍が落ちていた。


 「あるのは、これだけ……」


 本と槍を拾い上げる、本は先程?友人に貰った本と瓜二つだった。


 「転移でもしたのか?…俺は…」


 谷からこの草原に来たと言う事か?


 そもそも、そんな事があり得るのか?

でも、実際俺のいる場所は草原だしな……


 「とりあえず、槍は置いといて本を少し見てみるか……」


 二本の槍を横に置き、少し厚い本を開いた。


 『ようやく、目覚めたか我が、マスターよ!!

とっ…言っても本当に目覚めたか知らんけど…』


 「な、…何だこの序盤からイラつく本は!!」


 誰だ、こんなふざけた本を書いたやつ……


 『おふざけは、ここまでにして本題に入ろう、恐らくこの本を開いたと言う事は君は異世界に来てしまったのであろう…』


 やはり、ここは異世界なのか……なんでこんな事に…


 少しの間、頭を抱えてしまった。



 『まず最初に君の来てしまった、世界の名は、【ルーデリオン】人間、獣人、魔族や魔法などのがある世界だ!君のいた世界では科学が発達しているが、ここでは魔法が発達している……』


 この後も、基本的な説明が続いた、街の名前や国の名前などだ。


 『では、次に神からギフトか何かを貰っている筈だから確認してくれ、確認の仕方は目を閉じれば自然にわかるはずだ。』


 マジで?、やってみるだけ、やってみよう


 確かに自分の基本的なステータスが解った。


 【種族】:悪魔


 【ギフト】空間創造、契約(悪:血)、万物の加護

      記憶操作


 【種族スキル】不老、???


 あー…、すまん色々突っ込みたいんだけど??


 【祝】人間脱出!!ッテナルカ!!


 OK、落ち着け俺、とにかく本を読もう。


 『最後に、この世界で何をやろうと自由だが、自分を決して見失うな!!これは覚えておいてくれ。』


 本を読み終わり本をそっと閉じた。

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