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1話


 「おっ…着いたな」


 俺は今友人の野田の運転する車で美しい景色が見られる場所に来た。

 

 俺の名前は木島(きじま) 達也(たつや)大学3年生だ。


 まあ、自分で言うのはなんだが、特に成績が言い訳でもなく、なんの取り柄もなく、少しライトノベルが好きって事は自覚している。


 両親もそんな俺に対して、あれこれ言ってくるので、努力はしているがあまり伸びは見られていない。


 話を戻すが、俺と野田は日本でもあまり知られていない、美しい景色が見られる谷「転生の谷」に来ていた。


 なぜ、転生の谷かと言うと昔この谷から落ちた人の魂が異世界に転生したからだと言う。

胡散臭すぎる……っ思った人も少なくないはずだ。


 「あっ……そう言えばお前に渡したい物があったんだ!」


 野田は、そう言うと自分の背負っていたバックから一冊の本を取り出し俺に渡した。


 「何だこれ?」


 渡された本は古くライトノベル2冊ぐらいの分厚さだった。


 「異界オルガーン狂乱の書?」


 無駄に長く意味のわからないタイトルだった。


 「先週実家に帰って蔵の整理してたらその本が出てきたんだよ、お前そう言うの好きだろ?」

 

 確かに好きだが、よくわからん本を渡されてどうしろと言うのだろうか?


 「その本はあげるよ、早めの誕生日プレゼントだ!」


 俺の誕生日まで後3か月もあるぞ…まあ貰っとくか。


 「ありがと」


 一様誕生日プレゼントだから礼を言う。


 貰った本をカバンに仕舞い再び、谷の景色を眺めた。


 それにしてもこの谷本当に綺麗だ。都会とは違い空気が清んでいて嫌な事が全て忘れられる様な気がした。


 少し休憩しようと近くの木の手すりに寄り掛かった、その瞬間、手すりが折れた。


 「あっ……ヤバ…」


 それが、俺、木島 光にとって最後の言葉になってしまった。

 



 

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