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まおうが あわれに みえてきた その2

作者: 卯月はる

厨二とやられ感満載で、どうぞ。




 ---よくぞ此処まで辿り着いた。


 貴様等如き羽虫、本来ならば相手なぞせぬが、わざわざ我が城を訪ねて来たのだ。丁重にもてなしてやろうと我は思ってな? こうして待っておったのよ。

 我が配下の心尽くしはどうだったか? さぞや歓待されたであろう。クックックックッ………。


 さあ、何時迄そんな場所にいる? 広間に入って来るがよい、この出会いを慶ぼうではないか。楽しもうではないか。

 我が最高の---待て、何故もう呪文詠唱を……くっ、貴様等! 《黒晶障壁》!!

 ---何っ!? 多重詠唱だと!?

 勇者一行よ! 貴様等、礼儀を知らぬ蛮族か!? しかもそんな遠くから呪文攻撃のみだとは……卑怯者共よ! ぐお! いかん、保たぬ……………!


 おのれ!! 貴様等! よくも我が玉座を破壊したな!

 羽虫如きの攻撃なぞ我には通じぬが……忌々しい。この無礼者共めが!

 我は魔王だ! 貴様等、我への愚弄、その死をもって償うがいい!!


 --《朽ち果てし楽園の神樹、燃えさかりし冥界の刑台、混沌の汚濁、天地を蹂躙せよ》

 --《暗黒鳴動》!!!


 ふはははははははははははっ!!


 どうだ!

 脆弱な人間風情が!


 我が力にひれ伏すが………何ぃ!?


 何故無事なのだ! 馬鹿な、……ちっ、神が授けたのは聖剣だけではなかったか…………!

 おのれ、女神め! ふざけた真似をしてくれおって!

 ならばこれはどうだ!!


 ---《眷属召喚》!


 はははははは!

 万の悪魔族を呼び出したぞ! 際限なく現れる敵に、 戦い……ちっ、此処では狭かったか……兎に角、さっさと倒れるがよいわ! おいお前等! 召喚門からは二組ずつ出てくるのだ! 何時迄詰まっておる!

 馬鹿共めが! 入りきれない分は待機しておれ!


 クックックックッ。


 ………。


 何……だと、我が眷属が全滅……!?


 おのれ、おのれおのれおのれ…………………ふざけるな!!!!

 --《闇黒剣》!


 我が真の力、その身に刻むがいい!


 ふははははははははっ。


 この一撃を食らえぇぇぇぇ!


 ぐはっ。


 くっ、四人がかりとは卑怯な……!


 ごふっ。くおぅ、か、《回復》! がはっ……。


 はっ、……ぜぃ、ぜぃ、………く、貴様等、我を何と心得る……。


 この、人間、ふ、ぜい………………。


 --《回復》! 《回復》! くそ、追いつかぬ……。


 --《回復》! 《魔砲破》!!


 くそ、くそ、くそ、くそ、何故だ、貴様等、たかが人間がっ。くそ、始めの罠が発動しておれば……このように、手こずるなど………。


 ぐはぁぁぁあ!


 ………はっ、はっ、お前…………確か、掃除夫……。おい、何を……我を助けよ! 貴様、我が恩情を忘れたか!? は? 大事な掃除道具を忘れてた……? 取りに来ただけ………? おい、待て、我の配下であろうが!? 魔王たる我を……何故向こうに挨拶…………待てぇぇぇぇ! 掃除夫! おいぃぃぃぃぃ! 消え、た? 転移魔法だと? 掃除夫……この我を……赦さぬ…………ぐほぉうっ!


 勇者ぁぁぁぁ! 不意打ちとは卑怯なあぁぁ!

 貴様等ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!



 --《冥府崩壊》!!


 あ、ああああああああああああああああああああああああああああああ。


 何故……なぜだ……ぐふっ、この我が………………。


 おおおおおおおおお。


 は、ははははは。

 ふはははははははははははっ。この、われが……負けるとは………。


 勇者よ……此度は貴様等人間の勝ちだが………我々は何度でも、蘇る………この魔王城が、ある、かぎり、………けっして、ゆる、さ、ぬ…………。

 ……………。


 我が黄金………。

 …………………………………。






マイペース掃除夫ちょい登場。魔王と話してる間、攻撃を止める勇者一行。

魔王の最期の言葉を聞いた勇者一行の反応は。

「うん知ってる」。

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