三話 人生は辛いが、それが理不尽なのか教訓なのか
高校と中学には大きな差があった。
なんと僕の元にもチョコがきたのだ!!!!!!!!!!!!!!!
男子からだけど。
様々なクラスに訪れては、モテナイ男子にチョコを配り歩いてるらしい。しかし当の本人は女子から貰ったらしい袋がたくさんあった。隣にいた友達が聞いた。
「お前はなんでそんなにモテてるんだよ!俺らの敵じゃねーか」
「これは、頑張って女子に交渉して交換してるだけだよ」
僕らふたりとも あ〜 ってなり、そいつは教室を後にした。そんな努力までしてほしいのかと思ったが、よくよく考えれば、欲しい。(友達はそいつと同じ部活で、趣味がお菓子作りらしい)
–––––––––放課後
ここで僕は冷静になった。たかが2月14日という日になぜこんなにテンションが高かったのかと。確かに淡い期待はあった。しかし、何も起こらない。いつも通りの授業をこなし今に至る。昇降口の付近には手を繋いで帰るカップルも多い。さてここから何組が破綻するかな。所詮はバレンタインデーマジックなんてそんなもんだと自分に言い聞かせる。今彼女ができたって、大したことできないし報われることはないだろうと。
–––––––––その時、
ふいに最中を叩かれた。友達だと思った僕はイヤホンを外し、振り返った。