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第十一話 新魔王様の憂鬱(中編)


 自室に戻った新魔王は、椅子深くに腰をかけ、パソコンの電源を入れた。


 孤児たちを工作員として育て上げ、新魔王の悪名を広めるために利用するという鬼畜的発想。

 手間と時間は掛かるが、理想の鬼畜ハーレムを完成させるために、やがて大きな効果を発揮してくれることだろう。


 しかし、これで問題の全てが解決したわけではない。


 モニターに次々と映し出される、陵辱される寸前の美少女エロ画像を、新魔王は険しい表情で見つめていた。

 マウスを握る右手の横には、オーマイナークの王から送られた至宝『性反転の指輪』が置かれている。



「お呼びでございますか、新魔王様」


 ダーキルが部屋に入ってくると、新魔王は気付かれないように、性反転の指輪をポケットにしまった。


「別に呼んでいないが」

「呼ばれたような気がしたのです」

「幻聴だ」

「ほら今も、『レイプしてやるから俺の側に来い』と」

「言っとらん。こっち来るな」

「きゃー!」


 ダーキルは身を翻すと、新魔王のベッドの上に、身体をぽすんと投げ出した。


「ああっ! やめてください、新魔王様! ダーキルを押し倒さないでください!」

「一人でなにしてんだよ」

「エアレイプです。ダーキルは本番に備えて、毎朝毎晩練習を欠かしません。 ……あっ、ダメです、新魔王様! そんなところを触っては――」


 新魔王の枕を股に挟んで、ダーキルは見えない何かと戦っていた。


「これはひどい」

「新魔王様の布団の匂いと相まって、今日のエアレイプはいつになく興奮します! くんくん……」

「俺の布団でおかしなマネをするな!」

「大丈夫です、ちゃんとオムツは付けていますので」

「そういう問題では――」

「……ふぅ」

「あ、出しやがったな!?」

「エア新魔王様が、ダーキルのおしっこまみれなってしまいました」

「エア俺に何てことを!」

「ご安心ください、今のはエアおしっこです」

「ややこしいわ!」


 新魔王は布団の端を掴んで、一気に持ち上げた。

 ダーキルはくるくると回転しながらベッドを落ちて、部屋の隅まで転がっていった。


「しかし新魔王様、いざレイプをされた時のための練習は大切ですよ」

「世界中探したって、レイプされる練習をしている奴はいねえよ」

「そういう新魔王様だって、たまにエアレイプをされているではありませんか」

「なっ――!?」

「ダーキルは知っていますよ。夜な夜な丸めたお布団を押し倒して、鬼畜な台詞を呟かれている新魔王様を……」

「ば、馬鹿な! 鍵はかけてあるはずだぞ!」

「くふふ……その反応、どうやら本当にエアレイプをしているようですね」

「カマをかけたのか!?」

「引っ掛かりましたね、新魔王様。まあ本当は覗いていたんですけど」

「……死ね!」

「あいた!」

「お前は金輪際、俺の部屋に近づくな!」

「そう怒らずに、ダーキルと一緒にエアレイプをしましょう。楽しいですよ?」

「するか馬鹿!」

「何でしたら、エアを取って普通のレイプでも構いません」

「お前の周辺のエアを取ってやるよ!」

「窒息プレイなんて、ダーキルは興奮してしまいます」

「はあ……もういい。少し出掛けてくるから、留守を頼んだぞ」

「新魔王様がお出かけなんて珍しいですね。どちらへ行かれるのです?」

「ただの散歩だ。夕飯までには戻る」


「お待ちください、新魔王様」

「なんだよ」

「最近、何かお悩みですか」

「……」

「ダーキルで良ければ、ご相談に乗ります」

「……無用だ。レイプしか脳のないお前に相談したところで、何の役にも立たん」

「心外な。ダーキルの脳にあるのは、レイプだけではありません」

「他にどんな言葉があるんだよ」

「……プレイとか」

「レイプを繰り返して出て来ただけじゃん!」

「イプレもありますね」

「そんな言葉はない!」



 新魔王が解決しなければならない、もう一つの大きな問題。

 それはいたってシンプルで、新魔王の目的を根幹から揺るがしかねない問題だった。


 ――妄想の陵辱と現実の陵辱とは、まったく違うものである。



 新魔王はこれまでに、ゲーム、あるいは妄想の世界で、何万回と陵辱のシチュエーションを繰り返してきた。

 あらゆる陵辱セリフ、美少女を追い詰めるパターンを会得した新魔王は、どんな鬼畜系主人公にも優る『演技』をすることが出来る。


 しかし現実に事に及ぶとなると、これが思っていたように上手く行かない。

 服を脱がす手前まではノリノリで進められるものの、いざ美少女の体や服に手をかけようとすると、演技の下にある『素の自分』が出て来てしまうのだ。


 ミラーナを陵辱しようとした時が、まさにそれだった。服のボタンを外しているうちに、緊張で鼓動が早くなり、全身から汗が出て来て、頭の中が真っ白になってしまった。

 次に何をしていいのか、何をしゃべっていいのか分からなくなり、結局その場を逃げだしてしまったのだ。


 新魔王は、元いた世界でレイプをしたことがない。

 それどころか恋愛経験すらなく、異性の手に触れることと言えば、コンビニでおつりを受け取る時くらいのものだった。

 したがって、女性の体への耐性はゼロと言っても良いだろう。


 この問題ばかりは、ダーキルに相談するわけにはいかない。

 鬼畜ハーレムの頂きを目指す新魔王様が、実は女の子とデートをしたこともない、恋愛経験ゼロの童貞だと知られてしまっては、威厳も何もあったものではないのだ。


 だから新魔王は、誰にも気付かれずにこの問題を解決しなければならなかった。

 そのためには女の体に慣れ、精神的な抵抗感を弱める必要があると考えた。


「性反転の指輪……これさえあれば……」


 自分の体であれば、いくら触ろうが眺めようが抵抗はないだろう。

 辺りに人が居ない事を確認した新魔王は、性反転の指輪を左手の薬指にはめた。

 まばゆい光の後、新魔王は自分の目線の高さが僅かに下がっていることに気が付いた。



「これが、女になった俺……可愛すぎるだろ……」


 新魔王は、手鏡に映った自分の姿を見て、感嘆の声を上げる。


「どの角度から見ても可愛いではないか……って、声も可愛いな!」


 興奮気味の新魔王は、しばし自分の姿に見惚れていたが、本来の目的を思い出して頭を振った。

 意を決して視線を落とせば、ほど良く膨らんだ二つの膨らみがある。


「……自分の胸だから、触ったって問題ないよな? いいよな?」


 恐る恐る、両手を胸に当てようとしたその時だった。

 どさり、と頭に何かが落ちて来て、バランスを崩した新魔王は後方に尻もちをつく。

 ほのかに香る、フルーツのような甘い匂い。

 目の前に落ちていたのは、白い布のかたまり――……オムツだった。


「いたた……どうしてこんな物が……」


 見上げた新魔王は、ちょうど真上から、自分を見下ろしている人影に気が付いた。

 きょとんとした表情で目を丸くしているのは……ダーキルだった。


「や、やばい……!」


 新魔王は慌てて逃げ出そうとするが、飛び降りて来たダーキルが、目の前にふわりと着地した。

 こうなっては他人のフリをするしかないと、新魔王は瞬時に覚悟を決める。


「お怪我はありませんか」

「あ……はい、大丈夫です」

「それは良かったです。うっかり洗濯物を落としてしまいまして……下に人がいるとは思いませんでした」

 

 ダーキルはオムツを拾って、付いた土をぱんぱんと払う。

 落ちて来た重さから考えて、明らかに使用済みのオムツなのだが、今の新魔王がツッコミを入れるわけにはいかない。


「ところで――――」


 ダーキルが視線を逸らした方向へ、新魔王は釣られて視線を動かす。

 次の瞬間、首元に冷たいものが押し付けられる感覚があった。ダーキルの持つ魔槍グングニルの刃先が、突き付けられていたのだ。


「ここは偉大なる新魔王様の城。侵入者は何人たりとも許すことは出来ません」


 ダーキルの瞳に、いつも見ているような親しみや好意の色は無かった。

 たかだか人間ひとりの命を奪うことに、何の躊躇いをも感じさせない、圧倒的な支配者階級のオーラ。

 新魔王はこの時、ダーキルが魔族の姫という存在であったことを、今さらながらに思い出した。


「何が目的ですか。正直に言えば、楽に殺してあげます」

「わ、私はただ散歩をしていただけで、いつの間にか……」

「何処から来たのです」

「……ノールロジカですけど」


 魔王城の入口には、ゼッカがノールロジカ魔法学校に行くためのワープホールがある。

 普通の人間には見えないようになっているが、何らかのはずみで迷い込んでしまったという話なら信憑性があるだろうと、新魔王は咄嗟に思い付いたのだ。

 その思惑通りに、ダーキルも事態を推理したらしい。

 魔槍グングニルを仕舞ったダーキルは、「それは災難でしたね」と、殺気を消した。



 女の子になった新魔王は、魔王城の中庭を歩きながら、ダーキルと雑談を続けていた。

 少し話し相手になって欲しいと頼まれて、それを断りきることが出来なかったのだ。


「ダーキルには同い年くらいの友だちが居ないのです。いつかこうして、普通のお友だちみたいにお話がしてみたいと思っていました」

「そ、そうなんだ」


 その言葉に嘘はないのだろうと、新魔王は思った。

 魔族の姫という絶対的な地位にいれば、対等に話が出来る者などいないはずだ。


「そういえば、まだ名前を聞いていませんでした」

「私は、新――……」

「しん?」

「しんこ! シンコって言うの!」

「シンコちゃんですね……申し訳ありません、話し相手になって貰いたいなどと、勝手なお願いを聞いて頂きまして」

「ううん、ダーキルちゃんと話していると、私も楽しいし」

「そう言ってもらえると、ダーキルは嬉しいです」

「あ、あはは……」

「……しかし、どうしてでしょう。こうしてシンコちゃんと話していると、初めて会ったような気がしないのです。まるで以前から、ずっと一緒にいたような――」

「き、気のせいじゃないかな! 私、魔界に来たのは初めてだし!」

「ダーキルとシンコちゃんは、良いお友だちになれると思うのです。シンコちゃんは、どう思いますか」

「うん、私もそう思うよ」


 成り行き上、仕方なかったとはいえ、新魔王はダーキルを騙しているようで、なんとなく後ろめたい気持ちになっていた。

 しかし今さら、正体を明かす訳にもいかない。

 このままダーキルが満足するように相手をして、時間が来たらノールロジカに帰ればいい。


「そうだ、シンコちゃんに魔王城の中を案内してあげます」

「えっ、いいの? 新魔王っていう人が戻ってくるんじゃあ……」

「大丈夫です、新魔王様は夕飯まで出掛けています。見つかったとしても、悪いことにはなりませんよ。むしろ――」

「むしろ?」

「いえ、そこまで考えるのは性急でしたね。さあ、行きましょう」


 ダーキルは新魔王の手を取ると、体をぴったりと寄せて歩きだした。

 一瞬、身を竦ませた新魔王だったが、女の子同士から問題ないだろうと、ダーキルの体の感触を努めて気にしないようにした。



 ダーキルの魔王城案内が続いている。

 新魔王にとっては当然、何の目新しさもない魔王城だ。

 しかしダーキルの説明に驚いたようなリアクションをすると、得意気な表情になるダーキルが、なんだか新鮮に思えた。

 ある意味では、これが等身大の彼女なのかもしれないと、新魔王はシンコとしての演技を続けていた。


 最後に連れて行かれたのは、魔王城にある塔の頂上、ダーキルの部屋だ。


「シンコちゃん、ちょっとここで待っていてください」


 ダーキルが部屋に入ると、中からドタバタがっしゃんと、物を片付けるような音が聞こえてくる。


「お待たせしました、どうぞ」

「お、お邪魔します……」


 新魔王がダーキルの部屋に入ったのは、これが初めてだ。

 思っていた以上に――というより、いかにもお姫様の部屋といった豪華な内装に、新魔王は「おお」と驚きの声を上げた。


「今まで黙っていましたが、実はダーキル、この前まで魔界のお姫様だったのですよ」

「そうだったんだ、すごいね」

「えっへん」


 部屋の中はフルーツのような香りで満たされている。

 その発信元と思われる収納扉から、オムツの白い切れ端が見えているが、今は友だちとして見なかったことにする。


「シンコちゃん」

「なに、ダーキルちゃん」

「……実はダーキル、悩んでいることがあるのです。他の誰にも話すことが出来ません。もし迷惑でなければ、話を聞いてくれませんか?」

「えっ……」


 新魔王は迷った。

 しかし、その願いを無碍に断るということも出来そうになかった。

 いいよと頷くと、ダーキルは嬉しそうに新魔王を引っ張って、ベッドの上に並んで腰をかけた。


「シンコちゃんは、その……」

「うん」

「……レイプをされたことがありますか?」

「な、ないよ! あるわけないよ!」

「実はダーキル、レイプをされたい相手がいるのです」

「……」


 女の子の友だち相手に、いきなり何を言うのだと、新魔王はツッコミを入れたい衝動を必死に抑えた。


「それで毎日、積極的にアピールをしているのですが、一向にその気になってくれません。どうしたら、レイプをしてもらうことが出来るでしょうか」

「えっと……ダーキルちゃん、お友だちとして言わせてもらうけど」

「はい」

「普通はレイプをされたいなんて思わないからね?」

「それは理解しています。新魔王様にも以前、同じことを言われました。でもダーキルは、新魔王様にレイプをされたいのです」

「う、うーん……!」


「シンコちゃんだったら、どうしますか? もし、レイプをされたい相手がいたとして……」

「レイプをされたい相手とか、想像すること出来ないなあ!?」

「そうですか?」

「だって普通の女の子は、好きな人と一緒になりたいって思うものだよ」

「好きな人、ですか。ダーキルは好きという感情がよく分かりません。それはどういうものなのでしょう」


「近くに居たいというか、声を聞いていたいというか……その人のことを考えていると、夜も眠れなくなってしまう、みたいな?」

「ダーキルは新魔王様の近くに居たいですし、新魔王様の声を聞いていたいですし、新魔王様のことを考えていると、ある意味で夜も眠れなくなってしまいますが……」

「ある意味ってなにかな!?」


「シンコちゃんは、好きな人がいるのですか」

「ううん、いないけど……」

「ではもし好きな人がいたとして、いくら頑張っても振り向いて貰えない時は、どうしたらいいと思いますか?」

「そ、そうだなあ……押してダメなら、引いてみる……とか?」

「引いてみる……?」


「何かの恋愛話で聞いただけなんだけどね。強くアプローチして反応がない場合は、すっと離れてみると、相手が物足りなく感じるようになって、逆に追い掛けてくることがあるらしいよ?」

「なるほど……高等な心理術です」

「それ程のものじゃないと思うけど」

「ありがとうございます、シンコちゃん。おかげでダーキルは、希望が見えてきました」

「そ、そう……喜んでくれたなら、いいけど」



 他愛のない話を続けていると、いつの間にか魔界の太陽が、山の端に沈みかけていた。


「いけません、もうこんな時間です。新魔王様が戻ってきてしまいます」

「そうだね、私もそろそろ帰らないと」

「シンコちゃん」

「なに?」

「……よかったら、シンコちゃんも新魔王様のハーレムに入りませんか?」

「ええっ!? いいよ、私は」

「美味しい物もたくさん食べられますし、人間界なんかよりも、楽しい事もがたくさんありますよ。何より、ダーキルが一緒にいます」

「せっかくだけど、私には私の都合があるから……」

「そうですか……残念です」


 夕陽に照らされたダーキルの顔は、少し寂しそうに見えた。


「また、ダーキルと会ってくれますか?」


 新魔王はしばし思案した後、首を小さく横に振った。


「ダーキルちゃんのことは好きだよ? でも私たちは、それぞれ住む世界が違うから……今日の出来事は一つの奇跡みたいなもので、これから先も続けられるものではないと思うの」

「そうですよね。ダーキルもわかっていました。意地悪なことを聞いてしまって、申し訳ありません」

「ううん、気にしないで。それに離れていたって、会えなくたって、友だちは友だちだよ」

「シンコちゃん……」


 ダーキルは小さく鼻をすすると、さっきまで持っていたオムツを差し出した。


「これは友情の証です。どうか、持っていってください」

「……え! でも、これって――」

「お守りのようなものです」


 使用済みオムツを友情の証にするんじゃねえ!!

 ……というツッコミを、新魔王は必死に腹の中に抑え込む。


「あ、ありがとう……一応、貰っておくね」

「もし気が変わって、新魔王様のハーレムに入りたくなったら、いつでも歓迎します。その時は、ノールロジカ魔王学校にゼッカさんという方がいますので、こっそりダーキルの名前を出してください」

「うん……まあ、不可能だと思うけど……」



 中庭にあるワープホールの前で、ダーキルと新魔王はもう一度、手を握りあった。


「シンコちゃん、お元気で」

「ダーキルちゃんも、その……頑張ってね」

「はい。シンコちゃんのアドバイス、決して無駄にはいたしません」


 ワープホールを出ると、そこはノールロジカ魔法学校の正門前だった。

 ちょうど授業が終わって、生徒達が帰宅を始めた時間帯だ。

 その中に見知った顔――ゼッカの姿を見つけると、新魔王はオムツを握りしめたまま、そそくさとその場を離れた。


「やれやれ……とんでもない目に遭った」


 性反転の指輪を外して、元の姿に戻る。

 オムツを空高く投げ上げると、炎の魔法で焼き払った。

 夕暮れの空に虹色の光が輝き、先程、エアレイプで盛り上がっていた時の新魔王の顔が映し出される。


「やっぱりエアじゃないじゃん! しっかり放尿してんじゃん!」


 溜まりに溜まったツッコミを叫ぶと、道行く人々が何事かと、新魔王を見ていた。



 ゼッカと帰宅時間をずらしつつ、新魔王は魔王城へと戻った。

 入口ではダーキルが、素知らぬ顔で新魔王を出迎える。


「お帰りなさいませ、新魔王様」

「何か変わったことはなかったか」

「いえ、何も」

「そうか」



 ダーキルの態度に変化が起こったのは、それからだった。

 今までは何かとくっついて来たダーキルだが、なぜか一定の距離を保ったまま、近づいて来ようとしない。

 あれだけ楽しみにしていたパソコンも使うことなく、呼ばれた時以外には、新魔王の部屋を訪れることもなかった。


「これは、まさか……」


 ダーキルの変化に、新魔王は思い当たる節があった。

 シンコちゃんがダーキルにしたアドバイス、「押してダメなら引いていみろ」を実践しているのだ。


「ククク、これは良い! 今後は何かと付きまとわれることもなく、ストレスのない毎日を送ることが出来るぞ!」


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