第10話 『上場、世界を揺らす』
ニューヨーク証券取引所――
朝の空気は凛と張り詰めていた。
今日は SweetS Global の歴史的上場日。
取引フロアには世界中から投資家、アナリスト、報道陣が集結。
大型スクリーンには、合併後の SweetS Memories & SweetS Butterfly の売上推移と成長戦略がリアルタイムで映し出される。
◇
午前9時55分。
小春、優ちゃん、夏海、陽向が本社のトレーディングルームに集まる。
小春は静かにモニターを見つめる。
「ここまで…本当に来たんだね」
優ちゃんがそっと小春の肩に手を置く。
「でも、これは序章。世界市場はこれからもっと厳しい。勝つなら、今だ」
夏海が冷静に指示を飛ばす。
「初値で急落は許さない。各市場の心理を読む。欧州は午前10時台、アジアは午後の開場に注力」
陽向が資料を確認しながらサポート。
「投資家への説明は完璧です。安心してください」
◇
午前10時。
ベルが鳴る。
ニューヨークの取引フロアに歓声が響く。
初値は史上最高を記録し、世界中のニュースが一斉に報じる。
「SweetS Global、歴史的上場成功!株価は前日比+30%!」
社員たちは歓喜の声を上げる。
小春は深呼吸し、心の中でつぶやく。
「ここまで、よく来たね…みんな」
優ちゃんが微笑む。
「だけど、これで安心してはいけない。これからが本当の戦い」
◇
上場パーティー会場。
社員たちと報道陣が集まり、祝賀ムード一色。
夏海は笑顔を浮かべながらも、心の中では次の戦略を練る。
「上場はスタートライン。ここから世界の市場で勝ち続けるために、動き出す」
陽向も小春の隣でうなずく。
「世界を巻き込む力を、ここから試すんだね」
◇
しかし、歓喜の影で、静かに嵐が近づいていた。
パリでは雅とエレナがフランス本店で新作を準備中。
「ニューヨークの成功はすごいけど…安心できないわね」とエレナ。
ルイの《R》もニューヨークに現れ、新作スイーツを披露。
テーマは「孤高」。
「SweetSが王なら、俺は風を起こす」
挑発の言葉が、社員たちの胸に静かに突き刺さる。
◇
夜。
ニューヨーク本社の屋上で、小春が夜景を眺める。
街の光は煌めき、株価チャートは上昇の波を描く。
でも、小春の瞳には決意の光が宿る。
「歓喜の裏には、必ず次の試練がある…でも、私たちは負けない」
優ちゃんが隣に立ち、手を握る。
「そうだね。SweetSは、世界を味方にするんだから」
◇
ラストカット。
株価の上昇と歓声の中、静かに不穏な影。
ルイ《R》の挑発
欧州残党勢力の反撃
世界市場の監視の目
SweetS Globalの覇権は確立されたが、世界のスイーツ戦争はさらに激化していく――。




