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スイーツアカデミー恋愛物語~世界へ駆けろ!目指すは、世界一!  作者: 優貴(Yukky)


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第3話 『新しい鼓動』


結婚式から一ヶ月。

ニューヨーク本社。

朝の会議中、小春はふと手を止めた。

視界が揺れる。

「小春?」

優ちゃんがすぐに立ち上がる。

「大丈夫?」

「うん、ちょっと立ちくらみ……」

だが、その日。

厨房で試作中も、妙な違和感。

甘い香りが、強く感じる。

胸の奥が、静かにざわつく。

夕方。

小春は一人で病院へ向かった。

結果を待つ時間。

やけに長く感じる。

医師が微笑んだ。

「おめでとうございます」

「妊娠されていますよ」

一瞬、音が消える。

そして。

心臓の音だけが響く。

新しい命。

夜。

自宅。

優ちゃんが帰宅する。

小春はソファに座り、小さな封筒を握っている。

「どうした?」

小春は黙ってエコー写真を差し出す。

優ちゃんの動きが止まる。

「……え?」

数秒後。

理解。

「まじか」

目が潤む。

「俺……父親?」

小春が頷く。

次の瞬間、優ちゃんは小春を強く抱きしめる。

「ありがとう」

何よりも先に出た言葉。

翌日。

ごく一部の幹部にだけ報告。

SweetS本社はざわつくが、外部発表はまだ。

Butterflyでは、ルイが若手たちを指導中。

優ちゃんが呼び出す。

「何だ?」

ルイは腕を組む。

優ちゃんは静かに言う。

「小春、妊娠した」

沈黙。

ルイの表情が一瞬止まる。

だがすぐに、穏やかな笑み。

「そうか」

短い言葉。

でもその声には、本物の祝福。

「守れよ」

「当然だ」

男同士の視線。

過去を超えた瞬間。

しかし。

問題もある。

SweetSは再建途中。

Butterflyは世界若手大会準備。

Memoriesは大型買収交渉中。

小春は会長兼社長。

休める立場ではない。

夜。

小春が不安を漏らす。

「ちゃんと両立できるかな」

優ちゃんは即答。

「できなくていい」

小春が驚く。

「全部完璧にやらなくていい」

「俺がいる」

「ルイもいる」

「会社はチームだ」

小春の目から涙が零れる。

ずっと一人で背負ってきた癖。

今は違う。

数日後。

Butterfly会議。

ルイが宣言する。

「世界若手大会、開催前倒しする」

ざわつく若手。

「なぜですか?」

ルイは言う。

「時間は有限だ」

その言葉の裏にある理由を、誰もまだ知らない。

Butterflyを早く軌道に乗せる。

小春が安心して休めるように。

彼なりの、静かな支え。

ラスト。

夜景を見ながら、小春はお腹に手を当てる。

「あなたは、どんな夢を見るのかな」

世界企業の跡継ぎ?

それとも、ただの一人の幸せな子?

風が優しく吹く。

SweetSの未来。

Butterflyの飛躍。

そして、新しい命。

物語はさらに大きく動き出す。

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