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スイーツアカデミー恋愛物語~世界へ駆けろ!目指すは、世界一!  作者: 優貴(Yukky)


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第4章 「羽ばたく温度」 第1話 『Butterfly』

ニューヨーク。

SweetS Memories本社・最上階。

優ちゃんは一枚の資料を見つめていた。

新規プロジェクト名――

SweetS Butterfly

コンセプト:

“若手才能の発掘と育成に特化した革新ブランド”

大量展開でも、老舗継承でもない。

挑戦型ラボブランド。

期間限定メニュー。

若手職人の抜擢。

地域ごとの大胆な実験。

成功すれば、新しい柱。

失敗すれば、ただの赤字部門。

優ちゃんは静かに呟く。

「責任者は一人しかいない」

翌日。

メキシコシティ支店。

ルイはスタッフと試作をしている。

そこへオンライン会議の通知。

画面に映る優ちゃん。

「NYに来い」

短い言葉。

数日後。

ニューヨーク本社。

会議室に三人が揃う。

小春は静かに座っている。

優ちゃんが資料を差し出す。

「SweetS Butterfly」

ルイはページをめくる。

若手育成。

実験的ブランド。

世界各地でポップアップ展開。

「面白い」

率直な感想。

「で?」

優ちゃんがまっすぐ言う。

「責任者をやれ」

沈黙。

空気が変わる。

「……俺が?」

「世界一の肩書きより、今のお前のほうが向いてる」

完璧を失い、挫折を知り、現場を経験した。

“今”のルイ。

小春が静かに続ける。

「Butterflyは、失敗してもいいブランド」

「でも、挑戦しないのはダメ」

ルイは目を伏せる。

かつては頂点を目指した。

今度は“育てる側”。

「俺に、任せるのか」

優ちゃんは即答。

「任せる」

信頼。

それ以上でも以下でもない。

ルイは深く息を吸う。

「条件がある」

二人が見る。

「現場の裁量、完全にくれ」

「数字だけで切るな」

優ちゃんが笑う。

「それがButterflyだ」

握手。

正式決定。

SweetS Memories 子会社

SweetS Butterfly

責任者:龍星ルイ

社内発表。

若手職人たちがざわつく。

「龍星ルイがトップ?」

伝説の世界王者。

だが彼は静かに言う。

「ここでは肩書きは関係ない」

「作れ。壊せ。挑戦しろ」

目が燃えている。

かつての“完璧主義”ではない。

挑戦を許すリーダーの目。

夜。

三人、屋上。

ニューヨークの風。

優ちゃんが言う。

「羽ばたけよ」

ルイは小さく笑う。

「飛び方は覚えてる」

小春は二人を見る。

恋でも元夫婦でもない。

でも、人生を共に切り開く仲間。

Butterflyは、まだ小さな羽。

だが、世界を変える可能性を秘めている。

ラスト。

SweetS――再建安定。

Memories――堅実成長。

Butterfly――未知数。

そして初プロジェクトは――

“世界若手パティシエコンテスト開催”。

物語は、新世代へ。

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