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スイーツアカデミー恋愛物語~世界へ駆けろ!目指すは、世界一!  作者: 優貴(Yukky)


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第13話 『パリ、再び』

速報が世界を駆け巡る。

《龍星ルイ、世界大会優勝》

ついに――

彼は世界一になった。

会場はパリ。

歓声の中、トロフィーを掲げるルイ。

その目は、静かだった。

かつて誰かと見た夢を、

今は一人で掴んだ。

シンガポール。

SweetS本社。

ニュースを見た小春は、しばらく無言だった。

優ちゃんがそっと言う。

「取ったな」

小春は小さく笑う。

「うん」

胸が熱い。

悔しさではない。

誇らしさでもない。

ただ――

“やっぱりあの人はすごい”

という、純粋な感情。

数日後。

優ちゃんが新たな資料を差し出す。

「パリ、行くぞ」

「……え?」

SweetSヨーロッパ進出計画。

第一拠点――フランス・パリ。

高級路線ではなく、“日常の贅沢”市場を狙う。

「タイミングは今だ」

世界大会優勝で、パリはスイーツ熱が高まっている。

波に乗る。

小春は一瞬迷う。

そこは、ルイが今いる場所。

だが。

逃げない。

「やろう」

即答。

パリ。

石畳。

甘い香り。

そして、世界中のパティスリー。

SweetSのポップアップ店舗がオープンする。

抹茶、柚子、塩キャラメル。

“Japanese delicate sweetness”

初日はまずまず。

だが、現地の評論家が辛辣なレビューを書く。

「美しいが、フランスの歴史には及ばない」

売上は伸び悩む。

ある日。

小春は視察中、見覚えのある店の前で足を止める。

大きな看板。

Lumière Paris

オーナー:龍星ルイ。

胸が静かに波打つ。

入るか、入らないか。

その時。

扉が開く。

目が合う。

時間が止まる。

「……久しぶりだな」

ルイは、優勝者の風格を纏っていた。

でも、声は変わらない。

「おめでとう」

小春は自然に言える。

少しだけ笑うルイ。

「ありがとう」

沈黙。

過去の重みはある。

でも、敵意はない。

「SweetS、来てるの知ってる」

ルイが言う。

「フランスは甘くないぞ」

挑発ではない。

忠告。

小春はまっすぐ返す。

「知ってる」

「でも、通用させたい」

火花。

職人としての会話。

その夜。

優ちゃんに報告。

「会ったよ」

一瞬、空気が止まる。

だが優ちゃんは落ち着いている。

「で?」

「強い」

正直な感想。

優ちゃんは苦笑する。

「そりゃ世界一だ」

そして真剣な目になる。

「でも、俺たちは会社だ」

ブランド力、資本力、戦略。

勝負の土俵が違う。

ラスト。

ルイ、パリで王者として君臨。

小春、挑戦者として乗り込む。

優ちゃん、経営戦略を練る。

恋は終わった。

でも。

世界の中心・パリで、

“職人”としての再戦が、静かに始まる。

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