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スイーツアカデミー恋愛物語~世界へ駆けろ!目指すは、世界一!  作者: 優貴(Yukky)


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第11話 『甘くない世界』

シンガポール。

熱気と湿度。

高層ビル群の一角に、真新しい看板が掲げられる。

SweetS – Singapore Flagship

オープン初日。

行列。

メディア取材。

SNS拡散。

滑り出しは、完璧だった。

「いける…!」

優ちゃんは売上速報を見て拳を握る。

初日売上、予想の1.8倍。

小春は厨房で次々と新作を仕上げる。

海外限定「抹茶×トロピカル」シリーズ。

現地の味覚に合わせ、甘さを微調整。

世界を狙うなら、現地化は必須。

順調。

そう思っていた。

二週目。

異変。

客足が、鈍る。

レビューサイトに低評価が並び始める。

「Too delicate(繊細すぎる)」

「Not sweet enough(甘さが足りない)」

「Pretty but small portion(量が少ない)」

小春はスマホを握りしめる。

日本では“上品”だった味。

ここでは“物足りない”。

会議室。

優ちゃん、現地マーケ責任者、スタッフ。

「価格も高め設定だ。ブランド戦略上、落とせない」

優ちゃんは冷静に言う。

「でも味は変えないと」

小春が反論する。

「SweetSの芯は守りたい」

空気が張り詰める。

経営と職人。

初めての本格的な衝突。

夜。

小春は一人、現地スーパーを回る。

人気店のスイーツを買い漁る。

味見。

甘い。濃い。大胆。

でも、売れている。

(負けたくない)

でも。

(変えすぎたら、私じゃなくなる)

東京。

ルイは世界大会本戦に向け、追い込みに入っていた。

ニュースでSweetSの海外展開を知る。

次の速報。

《SweetS シンガポール店、売上急落》

小さく息を吐く。

成功は簡単じゃない。

それは、自分も知っている。

だが――

彼女なら立て直す。

そう信じている自分がいる。

シンガポール。

小春と優ちゃん、深夜の店内。

「俺は会社を守る」

優ちゃんが言う。

「数字が落ちれば、撤退も考える」

冷静。

経営者の目。

小春は黙る。

そして言う。

「三週間ちょうだい」

「……何をする?」

「新シリーズ出す」

SweetSの芯は残す。

でも、現地の“幸福感”を研究する。

甘さ、ボリューム、価格帯。

全部、再設計。

「失敗したら?」

優ちゃんが問う。

小春はまっすぐ見る。

「その時は、あなたの判断に従う」

覚悟。

優ちゃんはしばらく黙り、

そして頷く。

「三週間だ」

ラスト。

小春、徹夜でレシピ改良。

優ちゃん、資金繰りで走り回る。

ルイ、世界大会目前。

甘さは、文化で変わる。

でも“想い”は通じるのか。

SweetS、存亡の三週間が始まる。

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