もう一声
掲載日:2025/04/29
気合を入れて、あとは進むだけだ。
決して派手な人生を送ってきたわけじゃない。
ただ、人とは少し違うことをしてみたい、そんなことを思っていただけだ。
そんなことで深海へと今は来ている。
深海生物専門家という長い肩書だが、これが今の俺の肩書だ。
周りは真っ暗な世界、一番近くの人類は直上の船の中にいる。
もう8000メートルは離れてしまっているから、会うだけでも数日掛かりだ。
誰もいないということで、AIを片手に降りてきているわけだが、それが唯一の話し相手だ。
最近はAIのほうが人間よりも話しやすい。
それでも見知らぬものを探すということは、俺にとってとても気持ちがいいことだ。
だからさて、と気合を入れて探し始める。
次は新しい生物を見つけられることを期待して。




