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「ところで、どこに向かっているの!?」
「とりあえず、人間がいるところだ」
「わん!」
ポン助は、器用に木を避けている。
はっきり言って、めちゃくちゃ怖い。
びゅんびゅん、飛ばして走っているが、乗っているこちらとしては、いつ、振り落とされてしまうか、分かったものではない。
一応、アスランが魔法で、私の体をポン助から離れないように、固定してくれたものの、怖いものは、怖い。
話していないと、気がおかしくなってしまいそうだ。
「人がいるところって?」
「お前は、まだ商売をしたいだろう?」
「で、出来れば…。ほかに私に出来ることなんて、何もないし」
「だったら、冒険者ギルドとやらの本部がある国だな」
「えっ!?」
「どうした。珍しくないだろう。むしろ、妥当なところだ」
「い、いや、だって、私、住んでいた国のギルドに断られたんだけど」
「そりゃあ、運が悪かったな。だって、お前教会の許可証もらってるんだろ?」
「う、うん…」
「ふつうは、それが免許代わりになる。そこのギルドもなんだって、わけのわからないやつを優先したんだか」
「そ、それは、私のお守りが売れ物にならないからって…」
「だからって、どこのもんか知らないやつのを売るなんてな…ほかのギルドが聞いたら、驚くぜ。なんたって、自分の身に関わることだからな」
ギルドは、信頼関係、信用問題、第一だ。
だから、信頼が落ちた私のお守りを売るよりは、評判のお守りを売ったほうが、ギルド的には良かったのだろう。
それが免許も資格もない、どこのものか分からない人間が作ったお守りでも。
お守りは、冒険者によく売れる。
デザインも聞くところによると豊富らしいし、旅のお土産には、ちょうどよかったのだろう。
だから、ギルドが、安全よりも利益をとったのだ。
まさか、呪いのアイテムだなんて、知りもせずに。
「今頃、どうしてるかなぁ」




