どうすれば?
どうすればいいんだよの前に、まず理衣亜に謝らないといけないよな。えっと今は何時だ、時間的にはセーフか? 20時過ぎは時間的にセーフなのか? どうなんだ……あ、明日学校で……い、いやいや俺が悪すぎるのに、明日までこのままにしとくのも気が引ける……メールを読まずに削除とかしたバカ誰だよ! 俺だよ!
メールは何時頃まで送ってもセーフなんだ……メールだからいつでも送っていいのか……? 分からない、こんな所で、今までの弊害が来るとか、ありえなさすぎるだろ。
そ、そうだ、悠里がいるし悠里に聞けば解決か。
だ、ダメだ……俺が自分で、メールで謝るのはありえないとか、思っていたのに自分になると、メールで謝るとか……せめて、で、電話か出来る限り直接だよな……? だ、だけど時間が……ほ、本当にどうすればいいんだよ! 謝ればいいんだよな……じゃなくて……
「な、なあ悠里? えっとな、話は変わるけどな、電話って何時ぐらいまでならしても大丈夫なんだ?」
「……え? えっと……お、怒らないの……?」
「はあ!? 怒る、勿論怒るにきまってるだろ!? その前にやることがあるんだよ! で、どうなんだ!? 何時ぐらいまでなら電話をしていいんだ!?」
「ご、ごめん……え、えっと相手が迷惑な時間じゃ無かったらいいんじゃない……?」
悠里の嫌がらせか、それが分からないから、分からないから聞いてるんだ、怒るからか、怒るって言ったからそんな嫌がらせをしてくるのか。
「そ、そうだな、それは分かってる、それはだいたい何時ぐらいまでだ? お、怒らないから怒らないから教えてくれないか」
「……ひ、人によると思うけど……? メールで聞けばいいんじゃないの……?」
「……そ、その手があったな! 名案だぞ悠里、そ、そうだなメールで聞けば良かったな」
良かった、悠里がいて本当に良かった。元々悠里のせいでこうなったからなんとも言えないが。
俺は、スマホを持ちメール画面を開いた所で、また問題がおきる。
な、なんて送ればいいんだ……謝りたいから電話をしてもいいか? でいいのか? 言いづらい……大嫌いとか言ったもんな……無理、大嫌いなんだよね連絡してこないでって返されてきたら自業自得だから何も何も言えないが……だ、ダメだ聞けない。拒否なんかされてたら目も当てられない。
い、今から家まで行くか……? 理衣亜のおじさんもおばさんも、入れてくれそうな気はするが……高校生にもなって、この時間に行くのは常識が無いか……?
本当にどうしたらいいんだよ!? 過去の俺をぶん殴りたい。
「悠里? 俺はどうしたらいいんだ……?」
「……ご、ごめん、よく分からないんだけど……普通に聞けばいいんじゃないの?」
それが、それが出来たらここまで考えなくて済むんだよ。悠里のせいでもあるんだから考えてくれないとダメだろ。
本当に拒否なんかされてたらどうするんだよ、怖いだろ。
「そ、そうだ悠里が聞いてくれないか……?」
「……何を?」
「今から電話をしていいか理衣亜に」
「普通に嫌だけど……?」
なんでだよって声を大にして叫びたい。悠里の悠里のせいだろ、何でそこで拒否するんだよ出来ると思っているのか!?
「……悠里、元々悠里がそうしたんだから、それぐらい、いいんじゃないか聞いてくれても?」
「だからね、こうやって……ごめんなさいって、しに来てるんだよ……?」
「……わ、分かった、許す許すから理衣亜に聞いてくれないか?」
「ほ、本当……? 後で怒ったりしない……? ちゃんと許してくれる……?」
「……許すから……本当に許すから聞いてくれ、理由は聞くけどな」
悠里を怒りたいけど、それよりも理衣亜の件がヤバい、全面的に理衣亜に対して俺が悪すぎる。過去に戻りたい迄ある。
「分かった! じゃあ、おにい立って」
「……な、なんだ? 許したんだから聞いてくれるんだろ?」
「いいから立って」
俺は渋々と立ち上がる。
「ん、じゃあ、おにいは、そこに座って」
「本当になんなんだ、早く聞いてくれ」
本当に意味がわからない、こんなことをしていないで、理衣亜に早く聞いて欲しい。
「早く座って」
「分かった分かったから本当になんなんだよ」
言いながら俺は床に座り、さっきと違い悠里がベッドに腰をかける。
なんなんだこれ、何で早く聞いてくれないんだ悠里は。
「おにい、とぼけないでね、こっちはちゃんと見てるから」
「だからなんなんだよ、まだ聞かないのか?」
「おにい、何で正座じゃないの? 反省してないの? 私は正座していたよね? 何でおにいは胡座なの? それに私は聞くとか一言も言ってないよ?」
この妹を本当にぶん殴りたい。なんなんだよ、何で俺が怒られるんだ、聞くとか言ってないって確かに言ってなかったけど、俺が何をしたんだよ!
俺は早く話を進めるために、大人しく正座をした。




