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お詫びは?




「え、なに、固まってどうしたの? 冗談だよ?」



 性格変わり過ぎだろ、人が真面目に聞いている時に、冗談を言う必要ないだろ、何がしたいんだよ、訳が分からない。



「いや、勿論分かってるから、意味がわからなかったんだよ、それで本当はなんて言うんだ?


「後藤だよ、後藤つかさ」


「最初から、そうやってちゃんと名前ぐらい、教えてくれればいいだろ後藤さん」


「え、なに、気安く呼ばないで」


「いや、別に気安くは呼んでないだろ!?」


「え? 冗談だよ? そんなにムキにならなくても」



 言いながら笑う後藤さん。



 後藤さん、本当に性格変わり過ぎだろ、思わず殴りたくなったのは仕方ないよな、間違ってもそんな事は出来ないし、しないけど。



「……べ、別になってないから、ゲームセンターからも離れたし、手も、もういいだ……本当に離せよ!」



 繋いだ手を離そうとするが、後藤さんは全く離そうとしない。

 俺で遊んでいるのか、揶揄って楽しんでいるのか? 困るって言ってるだろ。



「増田にとっては、減るもんじゃないしいいでしょ! こんな事もうないんだよ?」


「減るからな!? 見られたら、か、彼女ができる確率が減るからな!? そのせいで、手を繋ぐことが無くなるからな!?」


「ねぇ増田? そんなにムキになって疲れない? 落ち着こ? ね?」



 誰のせいだと思ってるんだ、何がしたいんだ、どうしたいんだよ! 俺か? 俺がおかしいのか!?



「ムキになってないし、疲れてもないからな!」


「ふーん」


「……なんだよ?」


「増田って話すと結構面白いなって思って」



 やっぱり俺、遊ばれているのか? 遊ばれているってより、バカにされている気がしてならないし、どこに面白さを感じるか分からない。



「俺は全く面白くないけどな」


「そんなことより、連絡先交換したいな」



 どんな繋げ方をしたら、そんな風になるんだ。脈絡無さすぎるだろ。



「 なんだよ急に、俺、スマホ持ってないんだよ」


「は? 増田、りぃと前に連絡先を交換してたよね? 何で嘘つくの? 意味がわからないよ? 連絡先を交換するの嫌?」


「あ、ち、違う急に聞かれたから、今まで持ってなかったから、急に聞かれたら驚いんたんだ」


「まぁそう言う事にしとく、じゃあ連絡先交換しよ」



 後藤さんとそれから連絡先を交換したが、連絡先の交換をする時に、交換の仕方を山崎に教えて貰っていたが、手間取り後藤さんに笑われた。



 連絡先を何で交換しようと思ったか、全く分からないが、連絡をする事は、無いだろうなと確信している。特に話すことも無いし、何を話していいか分からないしな。



「増田って連絡先の交換をまともに出来ないんだね」


「出来たから! 一応出来ただろ! 笑う事なのか!?」


「ごめんごめん、そうだ今日のお詫びでなんかするよ」


「へ? あぁ、別にいいよ」


「え? 本当に!? 本当にいいの!?」



 結果オーライで楽しかったし、気にすることでも無いし、お詫びなんか本当にいいが、なんか釈然としないな。

 後藤さんが自分でするって、言っといて断ったら嬉しそうにするとかなんなんだ、始めから聞くなよ。



「あ、ああ本当に別にいいよ」


「わかった! 増田ってどんな食べ物が好き? 嫌いなものとかある?」



 後藤さんが本当に分からない! 今度は急に食べ物の話って、お詫びは、お詫びなんか本当にどうでもいいが、やっぱりなんか釈然としない。



――――――――――――――――――――――――――――――――――



 け、健人と……つ、つかさちゃん……? ふ、2人って仲が良かった……のかな?

 健人と、ふ、2人で、一緒にいるって、そ、そう言う事なのかな……? 健人からメールが返ってこないって、そう言う事だよね……?



「……ねぇ、リアねえ!? リアねえ、ど、どうしたの窓の方を見て急にボーッとして」


「……へ、あ、えっと、なな、なんでもないよ……? うん、なんでもないんだよ……?」


「……そ、それならいいんだけど……そ、そうだリアねえパジャマは決まった!?」


「え、あ、えっと本当にどれにしようかな……?」



 私って何でパジャマを買いに来たんだろう……やっぱり来ない方が良かったよ……でも悠里ちゃんを……私から誘って、来ないとか出来ないし……



 わ、私、やっぱり大嫌いになられたのかな……メールの返事も送られてこないぐらいに……け、健人と、つかさちゃんの、仲の良く遊んでいる所なんて見たくなかったよ……



「り、リアねえ! お、おにいに、おにいに頼まれたのがあるの! な、なんかね今日は、い、家を出たくないとかで! だ、だからねいいかな!?」


「……へ? そ、そうなの……? え? け、健人……あ、う、うん、いいよ、そ……そうなんだ、え、えっと、ラ、ラノベ……を今もよ、読んでるの……?」


「……う、うん……部屋で今も読んでるんじゃないかな……? おにいの買い物に付き合わせて、ご、ごめんねリアねえ、本当にごめんね……」


「う、ううん、気にしなくて大丈夫だよ? は、早くパジャマを買って、悠里ちゃんが頼まれたの買いに行こ?」


「うん、ありがとうリアねえ、ごめんね……本当にごめんね……」



 み、見間違えたのかな……? 少ししか見えなかったし、き、気の所為……?



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