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挑発か?




 黒木と山崎とやっと、連絡先も交換出来て、いい気分だったのに、台無しにしてくれた今井君が、俺の返事を待つように無言で立っている。

 その後ろには、名前の知らない女子2人が、不満そうにして立っているが、不満があるのは俺の方だ。



 初めての、初めて出来た友達との、楽しく会話しながら、ご飯を食べようとしていたのに、邪魔をされたんだ不満がない訳が無い。

 理衣亜のお願いを2つも、聞くことになったのに、この仕打ち酷すぎる。



 ましてや話かけて来た理由が、理衣亜が俺のせいで親睦会に来ないみたいなんだ、とか言われても意味が分からなさすぎる。だからどうしたって話だ。

 


「はあ……百歩譲って俺のせいだとしよう! 他にも来ない人はいるだろうし、別にいいだろ?」


「百歩譲ってと言うか、千歩も1万歩も譲っても足りないぐらい、君のせいなんだけど? 他にも来ない人はいるよ? でも折角の親睦会何だし、早川さんには是非参加をして欲しいんだ」



 どこまで行っても、俺のせいだと断言する今井君。

 そこまで俺のせいにされても困るし、意味がわからない。

 他にも来ない人は、やっぱり居るみたいだし、別にいいだろうと、思うが理衣亜には、来て欲しいんだと返される、その繰り返しになるだけだろう。



 はあ……折角、何も無いと思っていた昼休みだけに、これは本当にめんどくさ過ぎる。

 さっきまでの、落差が激しすぎる分、余計にだ。



「そうだな、それなら是非、参加してもらえばいいんじゃないか? 俺はそろそろご飯食べたいから、また今度にしてくれ」


「ぼ、お俺も、是非、早川さんには、参加をして欲しいんだって、言っているよね? 君、人の話を聞いてるかな? また今度って、意味が分からないよ? 今度にしたら、親睦会が終わってるよね? ご飯を食べながらでもいいから、聞くだけ聞いてくれるかい?」



 理衣亜が親睦会に参加をしても、しなくても俺は関係ないから是非、理衣亜を参加させればいい、だからまた今度にしてくれと、今井君と話すのがめんどくさいから、言ってみたがダメだった。

 


 何がダメなのか全く分からないが……理衣亜を誘いたいなら、誘えばいいのに。俺に言われてもどうしようもない。

 まあ聞くだけでいいみたいだし、聞くだけにして、ご飯を食べることにする。



「それでね、君には早川さんを、誘って欲しいんだ。是非誘ってくれないかな? 君は用があるなら、無理に来なくてもいいから」


「……」


「ほ、ほら君も早川さんには、交友関係とかあるし、来た方がいいと思わないかな? 新しく交友関係とかも出来るだろうし」


「俺も早川さんとは仲良くなりたいし、だから早川さんには、是非参加をして欲しいんだ、早川さんと仲良くなって連絡先を、交換もしたいし……君、話聞いてるかな?」


「ああ、聞くだけ聞きながら、ご飯を有難く食べてるよ? 話はそれで終わりか?」



 今井君の後ろにいる女子は、不満気な顔でちゃんと聞いてるみたいだぞとは、流石に言わない。

 俺にも何かしら、飛んできそうだからな。そして俺も、不機嫌だから、まともに聞く気は全くない。



 今井君の言い方が、所々ムカつくんだよな。理衣亜には、交友関係がっだって? 俺にだって交友関係が、ついさっきからあるからな。

 俺には交友関係が、出来ないみたいな言い方も、イラっとしてしまう。



「ならいいけど……で、どうかな? 早川さんを誘ってくれるかな?」


「何で俺が? 勿論断る、自分で理衣亜が、来てくれるように、誘えばいいんじゃないか?」


「それが無理だったから、君に頼んでいるんだけど? 人の話を本当に、聞いているかな?」



 あれが頼んでいたのか。挑発をしに来ているものだと俺は思ってたよ。

 棘のある言い方しか、してこないから勘違いを、してしまっていたようだ。



 そんな訳ないだろ、うん今度から今井君と書いて、コイツと呼ぼう。何で楽しかった昼休みを、邪魔されてまで今井君に、こんな事を言われなきゃいけないのか謎だ。



「勿論ちゃんと、聞くだけ聞いて、左耳から有難く出させてもらってるよ」


「……君そんなのだから、友達出来ないんじゃないかな?」


「友達はいるから大丈夫だ。話が終わったならもういいだろ」



 俺が最後にそれだけ言って、後は無視をしたが、今井君はそれが気にくわなかったらしい。

 何でこんな奴と早川さんが……と、そう呟き、舌打ちをしながら戻っていった。



 本当に何であんな奴が、モテるのか不思議でならない世の中だ。茶髪で爽やかでイケメンで女子に優しかったらモテるのか!?

 それに今井君、絶対に俺と同じぐらい、友達居ないだろうな。

 女子と話してるのは見かけるけど、友達じゃないだろうし間違いない。



 今井君が取り巻きの女子2人に、色々言われてるのを見送り、そんな事を考えながら俺は、残りのご飯を1人で食べた。

 その後の休み時間も放課後も、今井君が来ることは無く、その日は終わり俺は1人家に帰った。


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